ロンドン・コレクションが新会場にお引越し、次世代のモード回帰に注目! From London

心機一転、改称された「ロンドン・ファッション・ウィーク・メンズ」に続き、公式会場がストラド180番地にあるリノベーション中のオフィス&多目的スペース「ストア・スタジオ」に移った「ロンドン・ファッション・ウィーク」。メインのキャットウォークのほか、展示会、そして別会場であったプレゼンテーションスペースが一堂に集まり、以前よりも使い勝手は向上した!

2017-'18年秋冬コレクションの目玉はやはり2回目となる、ショー終了後すぐに購入が可能な「ストレート・トゥ・コンシューマー」のショーを開催した"バーバリー"。今回は20世紀の英国を代表する彫刻家ヘンリー・ムーアの財団とのコラボで、マスターピースから未公開のスケッチに至るまで様々な作品がメーカーズ・ハウスに展示された。それもそのはず、コレクションのインスピレーションとなったのがクリエイティブディレクター、クリストファー・ベイリーと同郷のヘンリー・ムーアで、カッティングやパネリング、ラッフルでガーメントに有機的な曲線を作り出した。また、そのバーバリーを筆頭に世界的にメンズとレディスのショーの統合が進んでいるが、今回"マーガレット・ハウエル"もその波に乗っていた。昨今、'90年代からミレニアムにかけて起こったコンセプチュアリズムも再び台頭。そのムーブメントを牽引している一人が、スタイリストのロッタ・ヴォルコヴァ。ここ2シーズンの"マルベリー"は彼女がスタイリングを手がけており、ブランドの印象はがらりと変化した。その流れは若手や新人、卒業コレクションにも反映されており、ストリート寄りだったファッションの、モードやクリエイション回帰へとつながった。合同ショー「ファッションイースト」の"マティ・ボーヴァン"や"アサイ"、初のプレゼンを行なった"ハーペン"はそのクリエイションの動向が注目されている。

また、「LVMHプライズ2017」に名を連ねたモリー・ゴッダードやリチャード・マローン、ディラーラ・フィンディコグルーも要チェックのデザイナーだ。今回のセントラル・セント・マーチンズMAの卒業コレクションの最優秀作品がシンプルかつ作り込んだものであったことを見ると、この流れはまだまだ続きそうだ。


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"バーバリー"のショーのインスピレーション源として展示されたヘンリー・ムーアの彫刻。


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コンセプチュアルなムーブメントを牽引する"マルベリー"のショー。バッグもコンセプチュアル。


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左 アジア系イギリス人の若手デザイナーによる"アサイ"のショー。
右 初のプレゼンテーションを行なったグラマラスな"ハーペン"のルック。


『装苑』2017年5月号掲載
text : Yu Masui
益井 祐 ● 静岡県生れ。ロンドンの「the pineal eye」で
バイヤーとしてキャリアをスタートし、以降、日本やロンドンで活躍する。
その知識と人脈を生かし、現在はフリーのライターとして活躍。

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『装苑』2017年12月号、10月28日発売

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