【From パリ支局】ギメ東洋美術館で着物展スタート、「松坂屋コレクション」から巨匠デザイナーのキモノドレスまでを公開

--文化出版局パリ支局より、イベントや展覧会、ショップなど、パリで日々見つけたものを発信。

フランス国立ギメ東洋美術館で着物の展覧会「着物・オ・ボヌール・デ・ダム(Kimono - Au bonheur des dames)」が始まった。フランス人の日本の伝統文化への関心は高く、これまでも数々の着物展が開催されてきたが、今回は日本屈指の着物の収蔵を誇る「松坂屋コレクション」が海外で初めて大々的に公開されることに。
展示の中心は、女性たちが自由におしゃれを楽しんでいた江戸時代の小袖。1611年に呉服店として始まった松坂屋(当時は伊藤屋)の歴史に触れつつ、メインパートでは階級により異なった着物文化や着物の変遷を紹介。

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「着物・オ・ボヌール・デ・ダム」展のイントロダクションでは、松坂屋の歴史を解説。織田信長に仕えた伊藤蘭丸祐道が、江戸初期に名古屋に呉服店を構えたのが松坂屋の始まりだった。


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着物の展示風景。武家や町人など、社会階層別に陳列される。手前の小袖は、最も古い安土桃山時代のもの。豊臣秀吉の妻か、その姉妹が着ていたとされる。


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婚礼衣装を紹介するコーナー。打掛と鶴の屏風は19世紀前半のもの。


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江戸時代の簪コレクション。


続いて、コシノジュンコ、高田賢三、三宅一生、ポール・ポワレ、マドレーヌ・ヴィオネ、イヴ・サンローランなど、日本を代表する現代のデザイナーとパリの偉大なクチュリエたちの着物からインスパイアされたドレスなども展示される。

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日本人デザイナーの現代の作品。中央はコシノジュンコの花魁をイメージした衣装。


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展覧会のアーティスティックアドバイザーを務めたコシノジュンコの作品。帯から作られたキモノコートなど、東洋と西洋のダイナミックな融合を見せる。


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山本耀司の1995年春夏の作品(右)と三宅一生の1981年秋冬の作品。


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高田賢三の能から発想されたコート、2006年の作品。


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芸術におけるジャポニズムについても解説される。ジェームズ・ティソの「浴室のラ・ジャポネーズ」1864年と江戸時代の打掛。


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着物からインスパイアされたキャロ姉妹1925年(右)、ポール・ポワレ1922年(中)、マドレーヌ・ヴィオネ1918年の作品。


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ジョン・ガリアーノによるディオール・オートクチュール、1994-'95年秋冬の作品。オートクチュールの精緻な装飾から和テイストのヘッドピースに至るまで、見応えあり。


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イヴ・サンローラン(左)、ジャンポール・ゴルチエ(中)、フランク・ソルビエらの華麗なキモノドレスも並ぶ。

ジャポニズムの流れの中、着物がいかに西洋モードに影響を与え、どのように表現されたのか。様々な視点で着物の魅力を伝える展覧会である。

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Kimono - Au bonheur des dames
「着物・オ・ボヌール・デ・ダム展」
5月22日まで
フランス国立ギメ東洋美術館
Musée national des arts asiatiques - Guimet
6, place d'Iena 75116 Paris France
10時〜18時 火曜休
www.guimet.fr
主催:フランス国立ギメ東洋美術館、独立行政法人 国際交流基金、一般財団法人 J.フロントリテイリング史料館

text & photographs : B.P.B. Paris

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『装苑』2017年5月号、3月28日発売

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