【From パリ支局】2019-'20秋冬パリコレクションのおさらい、その2

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パリコレクションの話題といえばデザイナーの交代劇だが、今シーズンは「ニナ リッチ」、「ランバン」、「ラコステ」が新体制での初ショーを披露。中でも注目を集めたのは、カリブ諸島にルーツを持つリジー・ヘレブラー(Lisi Herrebrugh)とルシェミー・ボッター(Rushemy Botter)による「ニナ リッチ」だ。

ルシェミーは2017年にアントワープ王立アカデミーを卒業したばかりだが、同年、パートナーのリジーと共に自身の名前を冠した「ボッター(BOTTER)」を設立。二人は翌年「LVMHプライズ」でファイナリストにノミネートされ、「イエール国際フェスティバル」ではグランプリを受賞した。「ニナ リッチ」のクリエイティブディレクターに抜擢されたのも昨年。今パリで最も勢いのある若手デザイナーデュオといえるが、テーラリングとストリートをミックスしたメンズウェアを発表していた彼らと、フェミニンな「ニナリッチ」の異色の組合せに、少なからず驚きの声が聞かれていた。

だが発表されたのは、独自のスタイルを打ち出しつつ、メゾンの不変のフェミニティを見事に表現したエレガントで現代性に富むコレクションだった。

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「ニナ リッチ」2019-'20秋冬コレクションより。メンズウェアの経験を活かしたテーラリングが多数。シャーリングの装飾など、プラスアルファのディテールに個性が光る。存在感のある大きなハットも特徴的で、コレクション全体を通してコーディネートされた。


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梱包用エアークッションのようなマテリアルを使ったドレッシーな装いも。


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立体的なショルダーのシャツとパンツのセットアップ。カジュアルだが、品良くエレガントにまとめられている。ボックス型のハンドバッグは「ニナリッチ」のヘリテージモデルを現代に落とし込んだもの。


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ウェットスーツのネオプレン素材など、所々にスポーツウェアの要素をミックス。ハイネックの襟には"NINA RICCI"の刺繍が。靴のヒールはシュノーケルからインスパイアされたユニークなデザインになっている。


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ブルー、オレンジ、カナリアイエローなど、鮮やかなカラーパレットも目を引く。イブニングドレスはボリュームたっぷりだが軽やか。かちっとしたロングコートにはスプレーペイントが施されている。


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ショーの最後に登場したリジー・ヘレブラー(左)とルシェミー・ボッター。


現在、彼らは「イエール国際フェスティバル」のグランプリ受賞者として、「シャネル」のサポートを受けながらオリジナルコレクションも製作する。発表は4月下旬に開催されるフェスティバルにて。受賞後のインタビューで「僕たちの世界観を存分に盛り込んだツイードのジャケットを創ってみたい」と抱負を語ってくれた二人。今度はどんなサプライズを見せてくれるのか、彼らの未知のクリエイションに期待が膨らむ。

関連記事:【From パリ支局】第33回 イエール国際フェスティバル、受賞者発表!グランプリの全ルックを紹介

2019-'20秋冬パリコレクションのおさらい、その1

Text: B.P.B. Paris

(続きは、その3で)

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