【From パリ支局】第34回 イエール国際フェスティバル、受賞者発表!

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4月25日から5日間、第34回イエール国際フェスティバル(正式名はInternational Festival of Fashion, Photography and Fashion Accessories in Hyères)が開催され、ファッション、フォトグラフィー、ファッションアクセサリーの3部門のコンペティション受賞者が決定した。

これまで多くの才能を発掘してきたファッション部門では、オーストリア出身のChristoph Rumpf(クリストフ・ロムフ)がグランプリを獲得。日本から参加した土居哲也(どい・てつや)、戸田麻奈美(とだ・まなみ)、穴澤洋太(あなざわ・ようた)の三人組は僅差でグランプリを逃したが、審査員特別賞にみごとに輝いた。

そのほか、スイス人のTina Schwizgebel-Wang(ティナ・シュウィツギベル - ワング)がクロエ賞を、アイルランド人のRóisín Pierce(ローシン・ピアース)がメティエダール賞と市民賞をダブルで受賞。メティエダール賞は、主要パートナーの「シャネル」によって今年から設けられた新たなプライズで、ファイナリストはシャネルが傘下に収めるメティエダールのアトリエ10軒(刺繍、羽根細工、帽子、靴、金銀細工など、オートクチュールも手がける熟練の職人のアトリエ)のいずれかとコラボレートし、最優秀者に授与された。


●ファッション部門 グランプリ
Grand Prix of the Jury Première Vision
Christoph Rumpf(オーストリア)

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Christophはウィーン応用美術大学ファッション科の学生。出品されたメンズコレクションは"ジャングルで育った王子"の空想の物語から生まれ、ほぼ全ルックがフリーマーケットで見つけた古い衣装やペルシャ絨毯などのマテリアルを再利用して作られた。


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グランプリの副賞は、生地の国際見本市「プルミエール・ヴィジョン」から賞金20,000ユーロ(約250万円)と見本市での作品展示、シャネルから同額相当のメティエダールの技術提供、「プチバトー」から製品作りのコラボレーションとロイヤリティ及び賞金10,000ユーロ(約125万円)など。


●ファッション部門 審査員特別賞
Honourable Mention from the Jury
土居哲也、戸田麻奈美、穴澤洋太(日本)

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3人は東京モード学園の学生時代に出会い、2018年にブランド「Re:qual≡(リコール)」を設立。卒業後、土居さんは文化ファッション大学院大学に進学、穴澤さんは2015年の神戸ファッションコンテストで選出され、イタリアのアカデミア・コストゥーメ・エ・モーダへ留学した経験を持つ。


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コレクションは、もともとメンズ仕様だったものから発展させたウィメンズ。テーマは「ポロ ラルフローレン」と「アルマーニ」を合体させた「POLOMANI」で、1980年代、アメリカのファッションインダストリー、異なる街などをミックスし、日本の"ボロ"や二人羽織のアイディアを取り入れながらオリジナリティを追求したそう。


●ファッション部門 クロエ賞
Chloé Prize
Tina Schwizgebel-Wang(スイス)

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昨年、ジュネーブ造形芸術大学を卒業したティナは、修士課程で製作したメンズコレクションに改良を加えて出品。着想源はタトゥーと旅で、ユニークなドローイングのプリントとアップリケのクラフトワークが印象的だった。毛皮のピースはセカンドハンドのコートをリサイクルしたもの。


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クロエ賞では、ファイナリスト全員が「クロエ」のエスプリのルックを1体ずつ製作。ティナは、自身のメンズコレクションの流れを汲むシルクのシャツドレスとレザーのスカートを組み合わせて、現代性に富むクロエ・ウーマンを表現。


●ファッション部門 メティエダール賞、市民賞
Prix des Métiers d'art, Public Prize City of Hyères
Róisín Pierce(アイルランド)

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ダブリンのアート&デザイン国立大学でテキスタイルデザインを学んだローシンは、白いコットン素材のみを使ったコレクションを製作。「Women in Bloom(花の中の女性)」と題されたテーマには、社会問題となった自国の母子収容施設に送られた女性たちへの敬意が込められている。


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コラボレーションを行ったメティエダールは帽子工房「メゾン ミッシェル」。ソフトクリームと花からイメージされた2点の帽子が、コレクションのロマンティックな側面を引き立たせていた。副賞は、次のプロジェクトのための資金20,000ユーロ(約250万円)。新作は来年のフェスティバルで披露されることになる。


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Text&Photographs: B.P.B. Paris





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