【From パリ支局】2019-'20秋冬パリコレクションのおさらい、その5

--文化出版局パリ支局より、イベントや展覧会、ショップなど、パリで日々見つけたものを発信。

ここ数年、若いデザイナーの社会問題への意識が非常に高まっていると感じる。前述の「ボッター」のコンペティション優勝作品は海洋汚染を取り上げたものであったし、「ロック」の今シーズンはアメリカの闇に触れる内容だった。デビューから3シーズン目を迎えたマリーヌ・セール(Marine Serre)もその一人。彼女はブランドコンセプトの一つにサスティナビリティを掲げ、これまでもリサイクルピースを入れたコレクションを発表してきたが、今回はその姿勢がさらに顕著に表れていた。

こうした意識の高まりはモード界全体に共通することだが、これらデザイナーたちのメッセージ性が強いショーを見ていると若い世代の社会不安が深刻であることに気づかされる。

「マリーヌ セール(MARINE SERRE)」の今回のテーマは「RADIATION(放射能、放射線)」。会場となった地下室はシェルターをイメージさせるもので、ガスマスクを付けたモデルも登場したコレクションには、生態系の危機や気候戦争への警鐘の意味が込められている。

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全身をカバーするボディスーツとアウターのコーディネイト。ブランドのシグネチャーである三日月模様は今回も豊富に見られた。


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チェーンベルトは貝殻がアクセント。ちなみにショーのインビテーションには牡蠣の貝殻が使われた。


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マスク姿のモデルたち。パンキッシュなタブリエドレスやスポーティなブルゾンと合わせて。


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ベッドカバーで作られたポンチョ。


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ドレッシーなロングドレスの提案も。セカンドハンドのスカーフを使ったリサイクルピースは、過去のコレクションから続く。


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古いコインや鍵なども装飾に用いられた。


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マリーヌは2017年度の「LVMHプライズ」グランプリ受賞者で、ブランドを立ち上げてから3年にも満たないが、注目株の若手ではトップクラス。昨年は「ドーバー ストリート マーケット ギンザ」でのコレクション展示に際し、初来日も果たした。


関連記事: 【From パリ支局】2017年LVMHプライズ受賞者決定!

2019-'20秋冬パリコレクションのおさらい、その1 / その2 / その3 / その4

Text: B.P.B. Paris

(続きは、その6で)

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