【From パリ支局】2019-'20秋冬パリコレクションのおさらい、その3

--文化出版局パリ支局より、イベントや展覧会、ショップなど、パリで日々見つけたものを発信。

近年パリではショーの数が減少傾向にあるが、今シーズンはプレゼンテーションを含めると105ものブランドが公式参加。国際色の豊かさ、クリエイティビティの高さと多様性がこの都市の魅力であり、公式スケジュールを統括する「オートクチュールとモードの連盟(Fédération de la Haute Couture et de la Mode)」の役割は大きい。厳密にいえば、ウィメンズプレタポルテの公式参加ブランドを決定するのは、連盟の中の3本柱の一つ「モード・フェミニン組合」によって招集される選考委員会である。メンバーは連盟の役員、既存ブランドの関係者、ファッションジャーナリストなどで構成され、半年ごとに選考会を実施。新規の参加を希望するブランドは、クリエイション、ビジネス面、メディアの注目度など、様々な角度から審査され、"公式"のラベルに相応しいか否かを問われるのだ。特に数が限られているショーカレンダーへの参入は容易ではないが、今シーズンは4ブランドが公式ランウェーデビューを果たすことになった。

その中の一つは、日本から参加した小野瀬慶子の「シクラス(CYCLAS)」である。デザイナーは2016年1月にパリで初コレクションを披露し、先シーズンまでプレゼンテーション枠で新作を発表していた。清潔感のある雰囲気の中にモダニティとエレガンスを感じさせる彼女のコレクションは、マスキュリンとフェミニンなどの相反する要素が融合し、クチュールテクニックやハンドワークが贅沢に用いられている。今回はコントラストを効かせた色のコンビネーションやダイナミックなカットワークを見せ、シルエットの変化を楽しめる服なども提案された。

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「シクラス」2019-'20秋冬コレクションより。立体的な袖とステッチが特徴のブラウス。アコーディオンプリーツのエプロンは複数のルックにコーディネートされた。


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テクニカルファブリックのポンチョ。長方形のパターンからデザインされ、ファスナーによって様々な形に変化する。ウエストに大胆な切り込みが入ったジャケットはシェイプの遊びが際立っていた。


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ダイナミックなストライプや千鳥格子がグラフィカル。


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コントラストのある素材の組合せも多数。スパンコールやシアリング素材のシューズも目を引いた。


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ショーのフィナーレ。

2019-'20秋冬パリコレクションのおさらい、その1 / その2

Text: B.P.B. Paris

(続きは、その4で)

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