【From Paris】2017 S/S PARIS COLLECTION パリコレクションのトピックス vol.9

--文化出版局パリ支局より、イベントや展覧会、ショップなど、パリで日々見つけたものを発信。

vol.9 上田安子服飾専門学校、海外での実体験が学生の向上心に拍車

ファッションウィーク中に開かれた合同展示会「トラノイ」に、大阪・梅田から上田安子服飾専門学校の学生が参加した。「トラノイ」はアバンギャルドなデザイナーが集まる展示会として知られ、パリ市内3か所に会場が設けられている。その中でもメイン会場となる「カルーゼル・ルーヴル」は世界中の著名セレクトショップや百貨店のバイヤーなども訪れる。同校のパリでの初出展は1年前になるが、ここでの展示は今回が初めて。場所を移し、予想以上の手応えがあったという。

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ルーヴル美術館の一角にある「カルーゼル・ルーヴル」の会場。

展示会に出展されたのは、トップクリエイターコースの2年と3年の学生が手がけるオリジナルブランド「UCF」のコレクション。希望者37名がそれぞれ1点ずつ製品をデザインし、その中から約30人が来仏した。展示準備、バイヤーへの説明、商談なども学生たちの役割だ。出発前には輸出の基礎知識を学ぶなど、事前授業も行なわれた。「パリで展示会に参加するのは、世界的に活躍するクリエイターを育てたいからです。学生は自身がデザインした商品を実際に売る経験をすることで、クリエイションとビジネスのバランスを考えるようになりますし、海外のシステムを知ることも大切です」とアーティスティックディレクターを務める大槻剛(おおつき・つよし)学科長は話す。

また今回の製品作りでは、日本の糸や生地の産地とコラボレーションすることを課題とし、コレクションは滋賀県近江の麻、京都丹後の生糸を使った播州織、富山のハイテク経編ニット、北陸の高密度系の綿の4つのテーマに分けられた。その中にはこのブランドオリジナルのファブリックスもある。学生たちは産地を見学したり、インターンシップに参加したりするなどし、生地を深く理解した上で製作に挑んだそうだ。

結果、アメリカ、イギリス、イタリア、サウジアラビア、中国など、世界10か国の有名百貨店やセレクトショップからのオーダーを受けることに。メイド・イン・ジャパンのクオリティに加え、学生オリジナルのデザインが大きな評価に繋がった。

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「UCF」のスタンドの様子(写真上)と、参加した学生たち。


text : B.P.B. Paris

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『装苑』2017年12月号、10月28日発売

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