【From Paris】2017 S/S PARIS COLLECTION パリコレクションのトピックス vol.7

--文化出版局パリ支局より、イベントや展覧会、ショップなど、パリで日々見つけたものを発信。

vol.7 オフスケジュールのショーも見逃せない!人気メゾンのコレクション

9日間におよぶファッションウィークでは、1時間ごとにショーが行なわれ、多い日では12のコレクションが発表される。飽和状態の公式スケジュールで希望に合った日時が得られず、やむなくオフスケジュールを選択するデザイナーもいるが、形式にとらわれることなく、自身のリズムでショーやプレゼンテーションをする人気メゾンも増えている。

ヘルシンキを拠点に、独自のライフスタイルを発信する「マリメッコ(MARIMEKKO)」は、在仏フィンランド大使館でプレゼンテーションを開催。大使館内にはマリメッコ・スタイルのデザイン空間が作られ、アットホームな雰囲気の中、数回のショーが行なわれた。インスピレーション源になったのは、メゾンのアーカイブから選ばれた1960年代と'70年代のアイコニックな5つの服。コレクションは、グラフィカルなモチーフ、快適そうなデイリーのアウター、ボヘミアンタッチのシルエットなどが並び、タイムレスなエネルギーを感じさせるものだった。フィンランドは、2017年に独立100周年を迎える。クリエイティブ・ディレクターのアンナ・ターネル(Anna Teurnell)は「フィニッシュ・デザインのアイコンをコレクションに回帰させることは、100周年を祝福する一つのかたちでもあります」とコメントしている。

「ツモリチサト(TSUMORI CHISATO)」は、パリの瀟洒なアパルトマンでのプレゼンテーション。コレクションは、キューバを飛び出した女の子がジャングルで冒険する物語から発想され、デザイナーの津森千里が創造したファンタジーの世界が広がった。アブストラクトなジャングルのプリントの中には、女の子とレオパードが見え隠れし、ドレスのレースはライオン、ゾウ、蝶々などがモチーフになっている。ランダムドットやポンポン装飾も印象的で、キューバのヴィンテージカーや黄色いココタクシー(キューバ名物のタクシー)が刺繍やプリントで表現された。今回はアメリカのジャズ・シンガー、ジョセフィン・ベーカーにもインスパイアされ、1920年代風のドレスやフリンジのヘッドピースも登場。凝ったディテールやクラフトマンシップを見せるコレクションに、来場者たちから大きな拍手が送られた。

ファッションウィークが過ぎた10月下旬、「アズティン・アライア(Azzedine Alaia)」はマレ地区にある自社ショールームでコレクションを発表。この時期にショーを行うのがこのメゾンのリズムになっている。モデルたちの足元は、フラットなサンダルで統一。女性のボディに沿った美しいラインの服が「第二の肌」と評されるこのメゾンらしく、伸縮素材で仕立てたフィット感のあるドレスが豊富に登場した。サークルやストライプのグラフィックなモチーフが印象的で、ブラック&ホワイト、ブラック&レッドなど、コントラストを効かせた配色が目を引く。スタッズや透かし柄の装飾も加えられ、ミニマルなシルエットの中に、洗練されたフェミニティが引き立てられていた。

text : B.P.B. Paris

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『装苑』2017年4月号、2月28日発売

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