【From Paris】2017 S/S PARIS COLLECTION パリコレクションのトピックス vol.6

--文化出版局パリ支局より、イベントや展覧会、ショップなど、パリで日々見つけたものを発信。

vol.6 アーティストとコラボレーションするデザイナーたち

ファッションとアートは昔から密接な関係にある。これまでも多くのデザイナーがアートからインスピレーションを受け、アーティストとコラボレーションを行なうブランドも少なくない。今シーズンのパリコレクションでも、音楽、ダンス、インスタレーション、パフォーマンスなど、その表現法は様々だが、独創的なアーティストたちが共演するエモーショナルなショーを観ることができた。

「ドリス ヴァン ノッテン(DRIES VAN NOTEN)」も、アートとファッションの融合を見せるブランドの一つ。今シーズンは、日本人フラワーアーティストの東信(あずま・まこと)を迎え、彼の作品である花を閉じ込めた氷のブロックをランウェーに設置。ショーのバックサウンドには、様々な環境の音を記録するデンマーク人アーティストのヤコブ・キルケゴール(Jacob Kirkegaad)の"溶ける氷の音"が使われた。提案されたのは、プリントや刺繍によるあでやかなフラワーモチーフ、日本の着物、ヴィクトリアン・スタイル、メンズのテーラリングなど、異質な要素をミックスしたスタイル。コントラストの中に洗練された女性像を浮かび上がらせ、アーティストたちの作品と共鳴し合うかのようにポエジーに満ちたコレクションとなった。

「イッセイ ミヤケ(ISSEY MIYAKE)」は、ミュージックグループ「オープンリールアンサンブル」の3名に加え、sébuhirokoがキーボードで参加。磁器テープを弓のように竹に張ったオリジナル楽器"磁楽弓"で奏でるリズミカルな音楽がショーを盛り上げた。今シーズンのテーマとなったのは「microcosm(ミクロコズム)」。序盤は、あらゆる素材を自由な形状にカットし、熱で張り合わせることができる新素材"Cut & Stick"を使ったグラフィカルなシルエットが紹介され、続いて、立体感のあるジオメトリックなフォルムの"3D Steam Stretch"のシリーズ、プリーツ状の凹凸をつくるテクニック"Baked Stretch"で民族調のモチーフを描いたシリーズなどが登場。テクノロジーとプリミティブな力強さを掛け合わせたエネルギッシュなコレクションとなった。

パリを拠点に活躍するレバノン出身のデザイナー、ラビ・カイルー(Rabih Kayrouz)のブランド「メゾン・ラビ・カイルー(MAISON RABIH KAYROUZ)」は、元パリ・オペラ座エトワールであるマリ=アニエス・ジロをモデルに起用。そのほか数人のダンサーも加わり、迫力のダンスと共にコレクションが発表された。ミニマルなシルエットで定評のあるこのブランドらしく、シンプルなカットのワンピースやシャツなどが豊富だが、今回はゆったりしたボリューム感に加え、雲のようなモチーフやフリンジのディテールをプラス。鮮やかなイエローやパープルも目を引き、開放感のある遊びの要素がリゾート気分を盛り上げた。

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text : B.P.B. Paris

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『装苑』2017年10月号、8月28日発売

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