―文化出版局パリ支局より、イベントや展覧会、ショップなど、パリで日々見つけたものを発信。
パリ市立モード美術館パレ・ガリエラで、マルタン・マルジェラの大回顧展「マルジェラ ガリエラ 1989/2009」が開催されている。
独自のコンセプトに基づいた奇想天外なコレクションを打ち出したマルジェラは、現役時代もメディアに姿を現すことはなく、ロゴの入らない白いネームタグを用いるなど、匿名であることにこだわった。トロンプルイユ、古着のリメイク、構築・脱構築、オーバーサイズなど、数々のコードの探求から生まれたユニークなアプローチは、それまでの既成概念を覆すもので、今もファッション界に影響を与え続けている。
マルジェラ自身がアーティスティックディレクターを務めた本展では、1989年のデビューから2009年の引退まで、20年間のクリエイションの中から100以上のシルエットやショーの映像を公開。見どころが詰まった館内の全貌をダイジェストで紹介する。
年代順にコレクションが並ぶ館内。
ブランドのアイコン"足袋ブーツ"の型(写真上)と、マルジェラ自身のプライベートコレクションから出展された日本の足袋の古い木型(下)。
1991-'92年秋冬のケープ。ネームタグを4か所で留め付けた白い糸はブランドのトレードマークになった。
オーバーサイズが展開された2000年-'01年秋冬のコーナー。
2009年春夏のトロンプルイユの作品。デビューコレクションのジャケットをプリントしたシルクのポスターをドレスとして着用。
MARGIELA GALLIERA 1989/2009
「マルジェラ ガリエラ 1989/2009」
期間:開催中〜2018年7月15日(日)
場所:パリ市立モード美術館パレ・ガリエラ
(Palais Galliera, Musée de la Mode de la Ville de Paris)
10 avenue Pierre 1er de Serbie, 75116 Paris
時間:10:00~18:00(木曜 21:00まで)、月曜休
入館料:10ユーロ
TEL:+33(0)1 56 52 86 00
WEB:www.palaisgalliera.paris.fr
Text&Photographs: B.P.B. Paris