「TOKYO NEW AGE」2016 A/W COLLECTION 斬新な表現か、商品としての存在感か、新人たちの進化の様子

ganryu140204

メインビジュアル 左からSOSHI OTSUKI、AKIKOAOKI、KEISUKEYOSHIDA
写真1〜9 SOSHI OTSUKI / 10〜19 kotohayokozawa / 20〜29 KEISUKEYOSHIDA / 30〜40 RYOTAMURAKAMI / 41〜48 AKIKOAOKI

ここのがっこうの卒業生を中心に、坂部三樹郎と山縣良和がプロデュースする文字通り東京の新世代デザイナーたち、東京ニューエイジのコレクションも5回目。パルコの支援を受け、今回はMBFWT公式スケジュールの中、ヒカリエのホールでショーを行なった。SOSHI OTSUKI、kotohayokozawa、KEISUKEYOSHIDA、RYOTAMURAKAMI、AKIKOAOKI(登場順)と、ブランド名はすべて欧文で書かれた本名。これは流行なのだろうか?日本語は欧文になると途端に意味が抜けて記号になってしまう、というのは余談だが、コレクションは、それぞれの個性と進化の度合いが如実に見えてきた。
最初に登場したSOSHI OTSUKI(大月壮士)は、黒とカーキに色を絞り込み、セットアップを中心に、ストリート感のある新しいフォーマルウェアを提案、安定感のあるコレクションを見せた。モデルがそれぞれ手にした花が個性的だ。
続くkotohayokozawa(横澤琴葉)は、打って変わって直感的なコレクション。素材は、なんとも安っぽく、ペラペラに見える。仕立ての良さも狙っていないのだろう。でも何かおもしろさがある。変な引力がある。ファッションならではの魅力に満ちている。上質な洋服、センスのいい洋服などが敵わないアウトローなパワーがこの人のショーにはある。が、今後服の作り手として進むのか、新しいスタイリングの提案者として進むのかは答えを出す必要があるだろう。
KEISUKEYOSHIDA(吉田圭佑)は、ティーンエイジャーの鬱屈や反抗精神を独特のモデルセレクトとサイズ感で表現してきた。表現したい風景がありすぎて服作りがやや強引なきらいがあったが、太い独特なパンツなど独自な表現も見えてきた。モデルが相変わらずユニークだ。
RYOTAMURAKAMI(村上亮太)は、母との共同制作という前代未聞のコラボレーションで手仕事を生かしたコレクションを発表してきたが、「街角のブティック」というテーマを設けた今シーズン、ディスプレイとしての服、というアプローチをとったことで、より自由にダイナミックに楽しくまとめられた気がする。チュールも彫刻のようなメークも、過剰な装飾もディスプレイと思うと納得する。そしてメンズであることでコサージュやデコルテが新しく見えた。メンズにはまだまだ未開の領域がある。
最後のAKIKOAOKI(青木明子)は、唯一デザイナーズブランドでアシスタントとしてキャリアを積んでいるだけに、いちばんコレクションらしいコレクションだった。「愛の讃歌」をBGMに、ミリタリーやタータンなどイギリスのクラシックを解釈し、ひねったデザインが登場したが、安心して見られるというのは、裏を返せば既視感があるということでもあり、他のメンバーのような見たことがないものを探す姿勢とはスタンスが違うように感じられた。回を重ねると、成熟の方向性も度合いも当然ながら均一ではなくなる。そこがおもしろいところ、とも言えるのだが。
少なくともこの未熟さをはらんだコレクションがファッションウィークに与える刺激は確かにあり、次もまた見てみたいものだ。

Project : TOKYO NEW AGE / 東京ニューエイジ
Brand : SOSHI OTSUKI / kotohayokozawa / KEISUKEYOSHIDA / RYOTAMURAKAMI / AKIKOAOKI
Designer : 大月壮士 / 横澤琴葉 / 吉田圭佑 / 村上亮太・村上千明 / 青木明子
Date : March 18th 2016
Start : 11:00
Place : Shibuya Hikarie Hall A
Photographs : Jun Tsuchiya (B.P.B.)
Text : Mariko Nishitani

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