「AKIKOAOKI」2018 S/S TOKYO COLLECTION "ループ"と"淡さ"をテーマに、服の概念を曖昧にする

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先シーズン、一躍人気デザイナーの仲間入りを果たしたAKIKO AOKI(デザイナー 青木明子)。今回は、前回の身体性の追求に、意外にも"甘さ"をプラスしたようなコレクションを発表した。

それは、端的にいえば、布を細かく寄せる"シャーリング"の多用であり、ピンクやブルー、グレーといったペールトーンの色使い、そして、最後の方にできたレースなどに依っている。他にも、赤や黒、グリーンといったはっきりしたカラーも使われていたのだが、やはり、白地に黒やブルーのストライプシャツと柔らかなカラーの組み合わせが強く印象に残った。

そして、もう一つコレクションのキーとなるのが、"ブラ"。青木にとっては、「開放的にアクティブになれる要素」。ランジェリーという機能を失って、"ブラジャー型"ともいえる装飾の一つになっている。

いわゆるファンシーと形容される甘ったるいファッションとも一線を画し、ブラいってもセクシーではないことは強調しておきたい。シャーリングには、黒のドローコード(垂らしたコードもデザインの一部になっている)を、ブラの肩紐にはサスペンダーというように、かわいらしさを表すものと、スポーツなどに使われるハードなイメージなもの、つまり、相反するものが調和して一つとなり、青木独自の世界が作り上げられていく。

ショー後に、「ループ」と「淡さ」がテーマだと聞いた。「始まりと終わりのないループ」また、「淡さは、白黒をつけない日本独特の価値観、答えを出さないグレーゾーン」という意味だという。ループも淡さもどちらも、曖昧という点で共通している。そういえば、身体にフィットするためのウエストや腰のダーツ部分をそのままデザインにしたトップやスカートも、パターン自体を曖昧にしていた。ファッションにおける、アイテムやカテゴリーの概念を転換していくことが、青木のやりたいことなのではないか。

最後のルックは、解体されたコルセットが付いたレースのコート。「3Dの身体に、開いたコルセット=2Dを貼り付けた」と青木。二次元と三次元がループし、曖昧になっていく、というようにテーマに沿って解釈もできる。が、筆者には服を分解し再構築していく青木の手法の、新たな展開のはじまりのように思えた。だが、この点も"淡さ"とした方がいいのかもしれない。
(取材・文=清水早苗)

Brand : AKIKOAOKI / アキコアオキ
Designer : Akiko Aoki / 青木明子
Date : October 17th 2017
Start : 16:00
Place : Omotesando Hills SPACE O
Photographs : Norifumi Fukuda (B.P.B.)

AKIKOAOKI
www.akikoaoki.com
TEL080-3259-4154

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『装苑』2017年12月号、10月28日発売

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