プラダ財団の新しい文化複合施設が誕生 From Milan

5月9日、プラダ財団の新スペースFondazione Prada - Milano(プラダ財団―ミラノ)が、ミラノ市内南部のラルゴ・イザルコにオープンした。ここはプラダ財団が手がける、企画展を展示する複数のスペースと映画館、カフェなどが併設された複合文化施設だ。
1910年代に建てられた蒸留酒製造所の建物を利用した総面積19000㎡の広大な施設で、オリジナルの建築を尊重しながら新たな息吹を吹き込んだ、建築的にも興味深いスペース。プラダ財団は、既にヴェネツィアの18世紀の館「カ・コルネール・デッラ・レジーナ」を修復し、アートスペースとして再生させているが、このミラノのプロジェクトでも、昔の工場の歴史を感じさせるノスタルジックな空気感を保ちながら、現代建築とアートが共存する多重構造の魅力を放っている。
今回のプロジェクトを手がけたのはオランダ人建築家、レム・コールハース率いる建築設計事務所OMA。既存の7棟の建物に加え、映画館や塔など3つの建物が今後新たに加わる(塔は5月現在建設中)。
オープニングの企画は、古代ギリシャ彫刻の失われたオリジナルとローマ時代に制作された模造品の関係を多角的に探る彫刻展示「シリアル・クラシック」、1960年代のネオダダイズム、ミニマルアートから現代までのアート作品70点を集めた「アン・イントロダクション」など数々のアート展や、ドキュメンタリーフィルム「ロマン・ポランスキー:マイ・インスピレーションズ」の上映など盛りだくさんの内容。中心街からは少し離れているが、それでも足を運ぶ価値がある場所。

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プラダ財団の新しい施設。元の蒸留酒製造所の面影が三角屋根に見てとれる。
Photo:Bas Princen Courtesy Fondazione Prada

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左)"Serial Classic" Fondazione Prada Milano(2015年)、右)"An Introduction"
Photo:Attilio Maranzano Courtesy Fondazione Prada

「Fondazione Prada」
Largo Isarco,2 Milano
10時~21時 無休
入場料:一般10ユーロ
www.fondazioneprada.org

『装苑』2015年7月号掲載
text : Megumi Takahashi
高橋 恵●ミラノ在住ジャーナリスト。
日本とイタリアの新聞・雑誌にファッションとライフスタイルに関する記事を寄稿。
イタリア国立ジャーナリスト協会会員。繊研新聞ミラノ通信員。


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