『Perfume COSTUME BOOK 2005-2020』表紙、巻頭ページのデザインの裏側! アートディレクター吉田ユニインタビュー

先週10月23日(金)に発売され、現在も全国の書店やCDショップ、ネット書店で好評販売中の、Perfume初の<衣装本>、『Perfume COSTUME BOOK 2005-2020』。このカバーデザインと、カバーに連なる巻頭のオリジナルビジュアルのアートディレクションとデザインを手がけたのが、本誌『装苑』の連載「PLAY A SENSATION」でもおなじみの吉田ユニさんだ。Perfumeファンには、2016年のアルバム『COSMIC EXPLORER』のジャケットデザインが印象深いだろう。その吉田ユニさんに、『Perfume COSTUME BOOK 2005-2020』のカバーデザインに込めた思いと制作過程、そして、Perfumeの衣装とPerfumeの魅力について尋ねたスペシャルインタビューをお届け。


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ーー『Perfume COSTUME BOOK 2005-2020』表紙、巻頭ページのデザインコンセプトを教えてください。

 本に掲載される15年間の衣装の数々が、主役に見えるようにしたいと思いました。そこで表紙のために新たに生地で衣装を作るのではなく、別の形で、この本の趣旨を伝えたいという思いからコンセプトを考えていきました。Perfumeの衣装はクリエイティブかつ緻密に作られているもの。何度か実際の制作現場を拝見する中で、ただデザイン性があって可愛い衣装なわけではなく、踊った時の動きまで細かく考え作られていることも知っていました。何年もそれを新しいものへと更新し続けているのは、すごいことだと思います。
 そのため、何もないところから<組み立てて作る>という意味や、今までの衣装の多くが手作りであること、その15年の歴史を、一枚の紙を切って折りたたむペーパークラフトのように表現したいと考えました。紙を切り取った部分も、あえてデザインに生かしています。表紙を見ただけで、「写真集」なのではなく「衣装の本」だと少し感じさせたいのもありました。


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『Perfume COSTUME BOOK 2005-2020』表紙、裏表紙
『装苑』編集部編 ¥3,600(本体)文化出版局


ーー3人それぞれのペーパークラフトの服のデザインはどのように考えられましたか?

 3人に似合うと思うそれぞれの服の特徴をデザインに落としています。ただ、実際に一枚の紙を切り出して作るので難しさはありました。例えば、スカートも上側から紙を持ってくれば思いもよらない形になるのかもしれませんが、一枚の紙から作るため、ボトムはボトムの位置から、トップスはトップスの位置からしか作ることができないという制限があります。3人並んだ時の余白分も計算に入れなければいけません。その中でどのようにバリエーションを作るかが、楽しくもあり、大変なところでもありました。

ーーその制作過程をくわしく教えてください。

 私がラフで描いていたデザインを、体の厚み分も含めて実際に作れるよう、まずは紙で皆さんの型を取らせていただきました。その後、美術の山田憲さんにそれをもとに模型を作っていただき、スタイリストの三田真一さんとともに、微調整をしています。私は、立体物や図形、展開図などの数学的なことが好きなので、頭の中で組み立てて立体にするのは楽しかったです。実際にちゃんと形になるか不安な部分もありましたが、デザインはラフに描いたものがベースになりました。


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吉田ユニによる『Perfume COSTUME BOOK 2005-2020』カバーラフ


 また、このペーパークラフトの衣装は、組み立てて完全な形にすることもできるのですが、撮影現場で片方の肩のパーツやシューズのストラップを外し、ニュアンスを足しています。


ーーラフの時点では、全てピンクに統一する案もありました。その中で今回のブルーとピンクに決定された理由は何でしょうか?また、その色彩についても教えてください。

 1色に統一するのもきれいかと思いましたが、紙の裏表を異なる色にすることで、衣装の部分がクローズアップされ、より美しく目を引くものになるなと考えたからです。ちょっと余談になりますが、このグリーンともブルーともつかない中間のブルーが好きでよく使うため、くっきー!さんは「ユニブルー」と言ってくれます(笑)。


ーーユニさんが思われるPerfumeの面白さ、魅力を教えてください。

 いくつか撮影をご一緒しましたが、比較的、大変な撮影が多いんです(笑)。その中でも、どうしたらアイデアを実現できるか、どうしたらより良くなるのかを、現場で一緒に考えて具現してくれるのがPerfume。これでもうokかな?と思っても、新しい提案を出してくれて、ビジュアルづくりを追及してくれるところに一緒に作る楽しさがありますし、想像をはるかに超えてくれるので、そこがPerfumeの3人の魅力だと思います。



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吉田ユニ● 1980年生まれ。女子美術大学卒業後、大貫デザイン入社。宇宙カントリーを経て2007年に独立。広告、CDジャケット、映像、装丁など幅広く活動中。主な仕事に、ラフォーレ原宿 、野田秀樹演出舞台「THE BEE」のアートディレクション、Perfumeや木村カエラ、Chara、星野源のCDアートワーク、渡辺直美展のアートディレクション等。雑誌『装苑』でも連載を手がける。2019年にラフォーレ原宿で個展『Dinalog』を開催。http://www.yuni-yoshida.com/


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