ローマの歴史的建造物がフェンディの新ランドマークに From Milan

トッズはコロッセオ、ディーゼルはリアルト橋、フェンディはトレビの泉とクワトロ・フォンターネ。これらはイタリアのファッションブランドが支援した文化財の修復活動の一例だ。今回、ローマでフェンディが完遂したプロジェクトもその一つ。フェンディが修復・改修し、新たにオープンした「イタリア文明宮(Palazzo della Civiltà Italiana)」は、ローマ郊外エウル地区にある歴史的建造物。1930年代後半に建てられ、ファッション撮影やアルマーニのビッグイベントの会場として使われたこともある特徴的な建物。別名「四角いコロッセオ」とも呼ばれるように、4面のファサードには全体に59ものアーチが配されて、「職人技」「歴史」「発明の才」「労働」「絵画の才」「建築」などを表わす28体の大きな彫像で飾られている。フェンディはこの建物内に、モダンなデザインの本社オフィスやファーのアトリエなどのほか、1000㎡に及ぶミュージアムスペースを設けた。オープニング展示は「ウナ・ヌオーヴァ・ローマ(新たなローマ)、エウル地区とイタリア文明宮」展。カール・ラガーフェルドや巨匠写真家が撮影したエウル地区とイタリア文明宮の写真や、ローマのチネチッタと縁の深いフェリーニ、ベルトルッチらの映画などで構成されている。ミュージアムスペースは一般公開され、この建物に新たな息吹が吹き込まれたことを内部からも実感することができる。海外にはあまり知られていなかったエウル地区だが、このイタリア文明宮の誕生で、脚光を浴びそうだ。

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「ウナ・ヌオーヴァ・ローマ、エウル地区とイタリア文明宮」展より。1990年代のイタリア人建築家らによる設計図やスケッチなども展示されている。2016年3月7日まで開催。

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フェンディの新ランドマークとなったエウルの「イタリア文明宮」。

「Palazzo della Civiltà Italiana」
Quadrato della Concordia, 3 Roma, Italy
www.fendi.com/jp/fendi-life/fendi-hq.html

『装苑』2016年1月号掲載
text : Megumi Takahashi
高橋 恵●ミラノ在住ジャーナリスト。
日本とイタリアの新聞・雑誌にファッションとライフスタイルに関する記事を寄稿。
イタリア国立ジャーナリスト協会会員。繊研新聞ミラノ通信員。

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