【From パリ支局】装苑オリジナルの図案で刺繍に挑戦しよう。

--文化出版局パリ支局より、イベントや展覧会、ショップなど、パリで日々見つけたものを発信。

パリの人気刺繍店「ル・ボヌール・デ・ダム」。数年前になりますが、この店の創立者で刺繍作家のセシル・ヴェシエールさんが、装苑の本誌にてクロスステッチを使ったアルファベット刺繍をご指南くださいました。今回はヴェシエールさんが読者のために特別にデザインした図案を初公開します。

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世界中に多くのファンを持つ刺繍作家のセシル・ヴェシエール(Cécile Vessière)さん。


フランスでアルファベット刺繍は、昔からハウスリネンや衣服などに施され、親しまれてきました。刺繍は心を穏やかにしたり、集中力を高めたりと、セラピー効果があるとも言われています。男性の愛好家も多く、消防隊員や警察官による刺繍サークルもあるそう。手軽に始められ、気分転換にもなるので、ぜひ挑戦してみてください。

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頭に浮かんだものを瞬時に刺繍で表現してしまうヴェシエールさんの図案は、日常を切り取ったものが多く、異なるステッチやミニオブジェを使って、ほのぼのとした情景が描かれています。


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1979年創業の刺繍専門店「ル・ボヌール・デ・ダム」。パリの情緒漂うパサージュにあり、看板娘のマネキンが目印。


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ヴェシエールさんによる装苑オリジナルの図案はこちら。(クリックすると大きくなります)


ヴェシエールさんの図案を使って、教わったようにTシャツの胸ポケットに刺繍してみました。

【用意したもの】
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●図案
●抜きキャンバス(たて糸とよこ糸が等間隔で交差する平織りの布で、針を刺し進める際のガイドラインになるので、これを使うと織り目を数えられない布にも刺繍ができます)
今回は1本どりの糸で刺繍するので、目の詰まったキャンバス(10目/1cm)を選びました。目が粗くなるほど、でき上がりのモチーフが大きくなります。
●25番の刺繍糸
●針(一般的な縫い針を使いました)


bonheur_des_dame_300520_001.jpgポケットより少し大きめのキャンバスを、Tシャツ本体の生地を縫わないようにポケットにしつけします。キャンバスは地の目を整えてから、歪まないように配置。今回はポケットに刺繍をするので、口が手前になるように、Tシャツを上下逆にして刺繍することになりました。


bonheur_des_dame_300520_002.jpgキャンバスのたて糸とよこ糸が交差する点を図案のひとマスとして数えながら、糸がクロスするように針を刺していきます。刺し始めは糸の端を玉結びにしてポケット地の裏から。


bonheur_des_dame_300520_003.jpgキャンバス地の糸にかからないよう、できるだけ垂直に穴に針を刺し、ひと針ごとにしっかり針を抜くのがきれいに仕上げるコツ。常に同じ方向で糸をクロスさせるのもポイントです。


bonheur_des_dame_300520_004.jpg刺し終りはポケットの裏でステッチに糸をくぐらせて切ります。赤い糸のクロスステッチ部分が終了。(ハンカチなど、裏面も見えるものの場合は、刺し始めの糸を玉結びせず10cmほど残しておいて、あとから同じようにステッチにくぐらせる方法もあります)


bonheur_des_dame_300520_005.jpg黒い糸のクロスステッチをしたら、バックステッチでアルファベットのまわりを囲みます。返し縫いの方法と同じで、下から針を出し、後ろに1マス戻ってから2マス先でまた針を出します。


bonheur_des_dame_300520_006.jpg最後まで刺し終えたらしつけをはずし、キャンバス地を刺繍のまわりで四角くカット。外側からキャンバスの糸を抜いていきます。刺繍の部分は1本ずつ丁寧に。


bonheur_des_dame_300520_007.jpg完成。ポケットの中央に刺繍するつもりが、計算ミスで左寄りに。Tシャツ本体を刺さないようにするのが結構大変だったので、途中で裾にすればよかったと後悔しましたが、なんとか終了。ステッチもかなり乱れていますが、それも手刺繍の味だと思えば愛着が湧いてきます。

ヴェシエールさん、ありがとうございました!


Le Bonheur des Dames
8 Passage Verdeau 75009 Paris, France
https://www.bonheurdesdames.com


Text:水戸真理子 Mariko Mito(B.P.B. Paris)

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『装苑』2020年5月号、3月28日発売!

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