【From パリ支局】パリジャンも熱中、エルメスの馬術大会「ソー・エルメス」とは?

--文化出版局パリ支局より、イベントや展覧会、ショップなど、パリで日々見つけたものを発信。

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今年で10回目を迎えた「ソー・エルメス」。「ソー」はフランス語で「ジャンプ」を意味する。写真は「ル・ソー・エルメス」の部で優勝したオリヴィエ・ペロー選手(Olivier Perreau)。©F.CHEHU


毎年春の訪れとともにグラン・パレで開催される「ソー・エルメス(SAUT HERMÈS)」。エルメスが主催する障害飛越競技の国際大会だが、ブランドのバッグやスカーフは知っていても、なぜ馬術?と思う人もいるだろう。

そもそもエルメスのルーツは1837年に創業した馬具工房である。皮革製品の高級ブランドとして名声を高めたのは、馬から車への変換期に3代目が事業を多角化し、鞍づくりの技術を活かしたバッグを作ったことが始まりだった。そして今もなお、創業者の理念に誇りを持ち、馬具を作り続けるエルメスの製品は、世界トップクラスのライダーたちにも愛用されているのだ。

グラン・パレと馬術競技の関係も深く、1900年のパリ万博の会場として造られた建物は'01年から'57年まで馬術の競技場としても使われ、毎年春には優雅なスポーツを楽しむ市民であふれていたそう。その後、数十年の時を経て、2010年にエルメスが競技を復活。「ソー・エルメス」はパリのスポーツ文化の歴史にとっても重要な意味を持っているのである。

現在、大会は3日間に渡り開催され、大観衆が客席を埋め尽くすほどの人気。競技のほかにも鞍づくりのデモンストレーションやポップアップショップ、馬と音楽のコラボレーションによるスペクタクルなどもあり、幅広い世代が楽しめる馬術の祭典となっている。とはいえ、なんといっても心が奪われるのは、エリート選手と鍛えられた馬による華麗なジャンプ。人馬一体の美しさに刺激され、乗馬をはじめる人が増えるのでは?


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写真上、中:3日間の大会を締めくくった最終競技「グランプリ・エルメス」で優勝したシモン・ドゥレストル(Simon Delestre)選手。エルメスのパートナーライダーで昨年の優勝者でもある彼は、愛馬のエルメス・ライアン(Hermès Ryan)と共に2連覇を果たした。 下:トロフィーを渡すエルメスのアクセル・デュマ(Axel Dumas)CEO。©F.CHEHU

 

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エルメスのブティックに似せた障害物もあり、コースデザインにもパリの香りが漂う。©F.CHEHU

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入賞した馬たち。リボンが授与され誇らしそう。©F.CHEHU

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25歳未満の選手の部で、颯爽とジャンプをする女性騎手。©F.CHEHU

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芸術的な馬術のスペクタクルやほのぼのとしたラマの障害物越えも観客を楽しませた。

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ポップアップショップでは乗馬用品を中心に鞍なども販売。ちなみにオーダーメイドの鞍づくりでは、乗り手と馬の両方にフィットさせなければならない。エルメスは伝統のクラフトマンシップを駆使する一方で、より高度に進化する馬術の世界に対応すべく、新たな素材の研究にも力を注いでいるのだそう。

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鉄とガラスのコンビネーションに美しいアールデコの装飾がプラスされたグラン・パレ。 建設時から馬術の競技場として使うことも念頭に設計されたという。現在はパリコレクションやアートフェア、様々な展覧会の会場としても使われ、パリのシンボルの一つとなっている。

Text: B.P.B. Paris
SAUT HERMÈS 公式サイト

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