【From パリ支局】装飾芸術とナビ派の画家たち

--文化出版局パリ支局より、イベントや展覧会、ショップなど、パリで日々見つけたものを発信。

パリのリュクサンブール美術館で「ナビ派と装飾(Les Nabis et le Décor)」展が開催されている。そもそもナビ派とは、19世紀の終わりにパリで結成された芸術家グループ。当時主流であった写実主義に反発した彼らは、ファインアートと応用芸術の壁を打破しようとした集団でもあり、絵画のほか、ポスター、イラスト、タペストリー、壁紙なども手がけている。

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リュクサンブール美術館


「ナビ」とは旧約聖書の中に出てくる「預言者」のことで、彼らの活動は前衛的で美術活動において予言的であったという。代表的な画家では、ポール・ゴーギャンを崇拝したポール・セリュジエをはじめ、ピエール・ボナール、エドゥアール・ヴュイヤール、モーリス・ドニ、ポール・ランソンなどが挙げられる。


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Pierre Bonnard(ピエール・ボナール)「Femmes au jardin(庭の女性たち)」1890-91年
浮世絵などの日本芸術から影響を受けたボナール。掛軸のような縦長の形式にも特徴が表れている。


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Edouard Vuillard(エドゥアール・ヴュイヤール)「Jardins publics(公園)」1894年


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Paul Ranson(ポール・ランソン)「Les Canards(鴨)」1894-95年
愛らしい壁紙の作品


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子供たちがりんごを拾うほのぼのとした情景を描いたボナールの絵


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Edouard Vuillard(エドゥアール・ヴュイヤール)「Personnages dans un intérieur / L'Intimité(室内の人物 / 親密)」1896年


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1890年にパリで開かれた「日本の版画展」がナビ派に大きな影響を与えた


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Pierre Bonnard(ピエール・ボナール)「Femme et Chine(女性と犬)」1905年
優しいタッチの絵に心が温まる


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Maurice Denis(モーリス・ドニ)「L'Éternel Été(永遠の夏)」1905年


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ドニの狩のシーンを描いた連作の展示


身近な人や動物、周囲の景色など、何気ない日常を題材にした親しみやすい作品が多く、リズミカルな構図ときれいな配色が目を引くナビ派。近年、日本でも人気が高まっているが、意外にもフランスで彼らの装飾芸術に焦点を当てたエキジビションは初とのこと。その魅力を集約した本展を機に、また新たなファンが増えそうだ。

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会場入口には、ランソンの壁紙「鴨」をバックにヴィンテージ風写真が撮れるプリクラが登場!


「Les Nabis et le Décor」
期間:2019年6月30日(日)まで
場所:リュクサンブール美術館(MUSÉE DU LUXEMBOURG)
   19 Rue de Vaugirard, 75006 Paris
時間:10:30〜19:00(月曜のみ〜22:00)
   ※特別休館日 5月1日
入場料:13 ユーロ
TEL:+33 (0)1 40 13 62 00
WEB:museeduluxembourg.fr

Text&Photographs: B.P.B. Paris

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