モトーラ世理奈さんが感じた"新しい自分"との出会い ― 主演映画『風の電話』が1月24日(金)に公開 ―

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photographs : Jun Tsuchiya(B.P.B.)

話題作への出演が増え、女優としても目覚ましく活躍している装苑モデルのモトーラ世理奈さん。そんなモトーラさんが主演を務める、映画『風の電話』が2020年1月24日(金)に公開される。

物語は、心に傷を負った17歳の少女ハル(モトーラ世理奈)が、一時的に身を寄せていた広島から岩手へと帰郷し、「風の電話」にたどり着くまでを描く。この「風の電話」は、岩手県大槌町在住のガーデンデザイナー・佐々木格さんが、死別した従兄弟ともう一度話したいという思いから自宅の庭に設置した、電話線のつながらない実在の電話ボックスだ。『ユキとニナ』『ライオンは今夜死ぬ』などで国内外で高く評価される諏訪敦彦が監督を務め、過去作にも見られた俳優の即興芝居を、本作にも巧みに取り入れている。


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映画『少女邂逅』、『おいしい家族』、『ブラック校則』など、物語の中の個性豊かな高校生を演じてきたモトーラさんが、『風の電話』で初めて挑んだ、ハルとして湧きあがる気持ちを前面に表現する即興演技。ドキュメンタリーを観ているかのようなリアリティに惹きこまれる本作を、モトーラさんはどんな思いで演じていたのか。

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©︎2020映画「風の電話」製作委員会


『風の電話』
監督:諏訪敦彦
出演:モトーラ世理奈 西島秀俊 西田敏行(特別出演) 三浦友和
配給:ブロードメディア・スタジオ
2020年1月24日(金)より新宿ピカデリー他全国ロードショー
2011年に、岩手県、大槌町在住のガーデンデザイナー・佐々木格氏が自宅の庭に設置した<風の電話>。 死別した従兄弟ともう一度話したいという思いから誕生したその電話は、「天国に繋がる電話」として人々に広まり、東日本大震災以降、3万人を超える人々が、この場所を訪れている。 映画『風の電話』は、この電話をモチーフにした初めての映像作品。
WEB:www.kazenodenwa.com/

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新しいお芝居との出会い

「台本を読んだときは、家族を失ったハルの苦しみを考えると余りにも辛くて、この役を演じることがとても難しいと思いました。その苦しみにとらわれてしまい、1回目のオーディションでは、思うようにお芝居ができませんでした。2回目のオーディションでは台本が存在せず、即興芝居でした。すると決められたセリフや制約が少ないぶん、私自身がハルとしっかり向き合って、彼女の気持ちになって言葉を紡ぐことができたんです。ハルとして即興でお芝居をすることが、私にはとても合っていたんだと思います。」

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ずっと主人公のハルでした

「朝目覚めたときはもちろん私自身なのですが、メイクをしてもらい、衣装の制服を着て、撮影が始まるまでに少しずつ、自然とハルに切り替わっていくことができました。そのおかげで、広島・呉の家のファーストシーンから、ずっとハルでいられたんだと思います。これまで他の出演作を見たときは、どこか自分自身と重なってしまい、『私ってこういう表情するよな』と感じる部分もあって。普段の自分を見ているようで少し恥ずかしくもあったのですが、『風の電話』では私とは全く違う人が映っていると初めて感じ、そのことに驚きました。」

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もう一度、私として訪れたい場所

「ラストは『風の電話』で家族に語りかけるシーン。そのシーンも即興のお芝居で、台本にあるセリフではなく、自分自身がハルとして感じた言葉を話しています。その場面は、思いをうまく言葉にできるかがずっと不安でした。諏訪監督の助言通り、あらかじめ話したいことを紙に書いてはいたのですが、きっと、書いた時に浮かぶ言葉と、電話ボックスの中で出てくる言葉は違うんだろうなって。結果的に、広島から岩手まで旅をし、電話ボックスの中に入って自然に生まれた言葉を話すことができたと思います。『風の電話』には、私自身としてもう一度行ってみたいですね。」

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©︎2020映画「風の電話」製作委員会

ハルの白い靴下が、ふと見たら違う色に変化する

「撮影は広島から岩手にある『風の電話』まで順撮り(シナリオの冒頭から順を追って撮影を進める方法)で、本当に旅をしているかのように進んでいきました。ハルの服はずっと制服で変わらないのですが、きっと途中で靴下は買って履き替えるだろうと設定し、そのことで、ハルの靴下がカラフルに変化します。次に何色の靴下にするかは、監督と一緒に相談していました。この映画を見て、ぜひハルと一緒に旅をしている気持ちになって欲しいです!」

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みんな、それぞれの立場で、それぞれの問題を抱えながらも一緒に生きている。

本作はモトーラさん演じるハルが旅をして様々な人に出会い、変化する心を描くのと同時に、自然災害や難民の受け入れなど、日本が抱える社会問題も浮き彫りにする。モトーラさんのファンや『装苑』読者である同年代の人たちに、本作を通じてどんなメッセージを届けたいだろう。

「自分が住んでいる地域の情報以外は、関心を持って調べない限りあまり入ってこないですし、なかなか実感もしづらいものです。『風の電話』は、今私たちの住んでいる日本ではこういうことが起きているんだよ、ということをを知るキッカケになると思います。私自身も、この作品に携わることで知られたことがたくさんありました。色々な場所で、様々な立場の中で頑張って生きている人たちがいるということや、知らなかった世界を感じてもらえたらうれしいです。」

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モトーラ世理奈
1998年生まれ、東京都出身。『装苑』2015年1月号でモデルデビューし、'17年5月号より装苑モデルに。'18-'19年AWにアンダーカバーのショーに起用されパリコレデビュー。同年、『少女邂逅』で映画に主演デビュー。'19年には「いかれたBaby」で歌手デビュー。


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