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SHOKO

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SHOKO

ロンドンと東京を拠点に活動するアーティスト。作品はペインティング、イラスト、音楽、パフォーマンスなど様々な表現に及び、ロンドンで数々の展覧会、アニエスベーなど多数の海外ブランドとのコラボレーション、資生堂ザ・ギンザ、ロンドン地下鉄ポスターのアートワークなどマルチに活躍中。2011年、音楽作品集「When the sun will rise」をリリース、2012年、著書「女の子のためのロンドン・ガイド~THE LONDON BOOK~」を出版(文化出版局)。2015年秋、メジャーデビューアルバム「A Love Letter to London」(avex/cutting edge)、新刊「SHOKOのロンドンファッション・スタイルブック」(DU BOOKS)、限定7インチアナログ盤「Hope and Anchor」をリリース。2016年春夏コレクションから、ロンドンにて自身のファッション・ブランド「S for Shoko(エス・フォー・ショウコ)」をスタート。

ケイトスペードさんのこと


私の大好きなデザイナーの一人、Kate Spadeさんがこの世を旅立たれました。
ファンとして、ショックも大きかったのですが、あれからケイト・スペードさんのことをずっと考えていて、思うことが多々あります。今日は少しだけ、ブログに記したいと思います。

私とケイト・スペードとの出会いは、ブランドが始まった1990年代中盤、その後に日本にお店が出来た頃、「可愛いバッグを見つけたよ!」という姉に連れられて一緒にお店に行き、カラフルなバスケットをお互いに色違いで誕生日プレゼントし合ったことがきっかけです。
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その時のバスケット。 "My first Kate Spade"です。

あの日、カラフルでハッピーでユーモアのある世界観に魅了されて以来、ずっとケイト・スペードのファンですが、後に彼女がディレクションや経営から離れ、ブランドとして少しずつ雰囲気も変わって行く中でも、彼女のポリシーはブランドの根底に強く存在し続けていることを感じていたので、変わらず毎シーズンのコレクションを楽しみにしていました。

また、私がアーティストとして仕事をして行く中では、ケイトスペードの撮影やインタビュー出演、ケイトスペード・サタデーの日本で初めての路面店のオープニングでライブペインティングをするオファーを頂いたり、お仕事やパーティーにもお誘い頂くことが多くなり、私にとって、公私ともに特別なブランドのひとつとなりました。

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2013年の、ケイトスペード・サタデーの日本の初店舗オープニングで、ライブペインティングをした時。

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今でも、とても良い思い出です。

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個人的には、象やカメラやイチゴやレモンなどを形どったバスケットやクラッチバッグに魅了されて、もう何十個もコレクションしています。もちろん、販売された全てを買うのではなく、本当に「大好き!欲しい!」と思ったものだけ、ひとつひとつ、厳選して集めて。

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テディベア。

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大きなハート。

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赤い車。

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長年続いているので、今では数多くのコレクションになりました。それは、私の著書「SHOKOのロンドンファッション・スタイルブック」でも一部ご紹介しています。

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私の毎日の必需品もケイト・スペードのポップなデザインに囲まれていて、元気をもらっています。

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これは一昨年のパーティーでの一コマ。ドレスもバングルも、もちろんバッグもケイト・スペードです。

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カラフルでハッピーでユーモアのある世界観。それが、誰もがケイト・スペードに持つイメージだと思いますし、私もそんなクリエイションにずっと惹かれていましたが、この度ケイトさんが自ら人生にひとつピリオドを打つ選択をされたことは、それだけでも大きなショックですが、ケイト・スペードのような、明るくてハッピーが全て、といった表現をしていた方が、心に悩みを抱えて重荷を持たれていたと思うと、そのギャップに対するショックが深く、また、人は表面から見るだけでは全てが見えないものだと改めて感じます。
繊細だからこそ、あんなハッピーな世界観を表現できていた、という部分もあると思いますし、そのデリケートな気持ちを思うと、涙が溢れます。

私は、歳を重ねて、社会で仕事をして、人と関わって行くなかで、常にハッピーでラッキー100%という人など、どこにもいないということを感じています。誰もが見えない努力をしていて、誰もが心や毎日になにか大変な気持ちや過去、悩みや迷いを抱えて生きている。それを見せない「強さ」を持って。

業界では、華やかな人ほど実は繊細だったり、きめ細やかな心配りをしている場面もたくさん見てきました。また、経験した人にしかわからない努力がある、ということも学びました。私が海外に住んで頑張っている人を心から応援しているのは、私にも、海外に住んで強く気持ちを持たなければならなかった場面が多々あったし、それが経験として痛いように分かるから。

昨今はSNSによって、人や物事を表面的に判断しがちな傾向がありますが、そこで目に見えているものは、ほんの一部。本物を見いだせる純粋な心を持ち、神経を研ぎ澄ませること、世の中のことや物事の本質をちゃんと見ること、知ること、心の豊かさとは何かということを追求し続けて行きたい。そこには、また新たな喜びを発見できることでしょう。

話が少しずれてしまいましたが、ケイト・スペードさんのことを思いながら、彼女のクリエイションから、生きていく上での学びを頂いていることを感じています。彼女がブランドやデザインを通して表現されていた「美しさ」には、その脇にある彼女のセンシティビィティも含め、ピュアなものを残して行かれたと思っています。

私にとって、これからもずっと彼女はファッションアイコンであり、敬愛するデザイナーの一人です。

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