こんにちは。引き続きお湯ばかり飲んでおります、やじまです。
恒例バレンタインのチョコレート企画「The Wizard of Chocolate by KLOKA」が終わりました。
お越しいただいた皆さま、誠にありがとうございました。遠方からお越し頂いたり長い時間並んで下さったり何度も来て頂いたり、、(感涙)
大抵会期はじめの方はわたくしも店頭におるのですが、職業柄、いつもお店にたってお客さんとお話したりする機会がないので、緊張と失敗でカウンター越しに混乱と絶望の土偶みたいになります。失礼があったら本当にすみませんでした。。。でもおしゃべりできて楽しかったです。。。。(あっちだこっちだ夏の虫のように奔走しては、各所の重要物を落としたりばら撒いていたのは私です。もしくは向かいのお布団売り場からつまみ出されていたのも私です。)
恒例チョコレート企画~~とか言われても何ぞ(イライラ)とお思いの方もいると思いますので、もろもろ今までの食べ物の企画も見られますアーカイブページ、よ、よろしければこちらからご覧くださいませ・・→ KLOKA WORKS_foodart
ということで今年のKLOKAのチョコレートは「魔術」がテーマでした。あれこれ企画の裏話やストーリーの脱線伏線あれこれをお店のご紹介と共に、半ば押し付け気味にお届けしたいと思います。ということで「The Wizard of Chocolate by KLOKA」アフターレポートはじめま~す
テーマを決めてそこから物語を作り、そしてそれをチョコレートに落とし込んで形にしてゆく、というようなスタイルで毎回この「チョコレート世界」を考えているのですが、前々回のテーマが「山」(チョコレート鉱山から様々なチョコの地層や山肌などを採掘する)で、前回が「宇宙」(チョコレート銀河と称したチョコの惑星を採掘して星の所有証明書と共にお渡しする)だったので、さーどうしよう、宇宙から何処へ移動しよう~と悩みあぐねて行き着いたのが「魔法」でした。魔術だの幻獣だのと人々が共存している、いつか何処かの世界(好物)にある‥「魔法の道具屋」のイメージです。
術師みたいな人がその場で色々採集したり調合したりしてくれて、何か薬効だの呪文だのこめられた自分だけの魔法のかけらが持って帰れる‥‥で、そのかけらがチョコレートだったら良いなーと‥‥このお店は大きな砂漠の何処かにある古い遺跡に囲まれた街で、店はその街の路地裏にひっそり隠れているとかいないとか、そんな設定です(余談ですが企画自体が「厨二をくすぐられる」という意のご感想をかなりの数頂いて、はじめ、ふーん?とか思ってたけれどこうして話せば話すほど己の精神の未発達さを再認識して震える。うん、俺だね俺が悪いんだ。)昔のヨーロッパの薬局とか香水屋とかなんかを想像したりもしました。フィレンツェに実際にあるサンタマリアノヴェッラという薬局は嘘みたいにまじないめいてて素敵ですよね。あとはあれ、いわゆるRPGに登場する魔法の道具屋‥。ポーションてあのまま、がぶんて飲むのかな~とか、あれのリアルが作ってみたくて‥‥(←これはメジャーでベタな願いだから厨二カウントしないよね?ファミマでスライム肉まん買うのとおんなじ精神性だよね?あれ買うのって我々患者だけじゃないでしょ?)
魔法のアイテム、幻獣たちの初期ドローイング。
で、この「魔術師のアトリエ」であり道具屋でもあるこの空間には「11種類の魔法のアイテム」がありまして。それぞれが幻獣、薬草、魔石と味も見た目も(効能も!)様々なんですが、その中からお好きなものを3種類選んで頂き、その場で術師が採掘、採集して箱詰めします、というお店です。
選ぶ組み合わせによって闇寄り光寄り、フェアリー寄りなど色々作れます。皆様の組み合わせ見るのもたのしかったʕ•ᴥ•ʔ
幻獣たちにはそれぞれエピソード(物語)がありまして。全てのエピソードが入った幻獣図鑑も一緒にお配りしております。うざい系レトリックが定着しつつある矢島文章、ここでも押し売りしてます♡
魔法のアイテムご紹介~。
1. 不死鳥の炎の結晶体
お店の看板娘だった不死鳥。動きが歌舞伎役者みたいだった。不死鳥の炎の結晶体は琥珀糖で出来ておりました。
2. 生きている雪山
わたしジオラマとかドールハウスとか箱庭的なものが大好きなんですけれど盆栽みたいにミニ山育てられたら楽しかろー‥と思ってつくったオリジナル幻獣。育ち続けるふしぎな雪山です。
3. ドラゴンの卵
遠い砂漠の王宮からやってきた伝説のドラゴンの末裔。とその卵はカカオの呪いがかけられて孵化しなくなってしまったらしいけど‥?ときおり威嚇して動く危険生物。飼うならこの色が良いです。
4. 人魚の歌声
人魚が泡になって消えてしまう‥みたいな一説から、歌声とか涙とかも、きっと海の一部みたいなものに変化したりするのでは、とか妄想してできあがったもの。
なんとなく歌声が固まったら龍角散っぽいものが出来上がりそうだな‥とか色気ないこと考えてたら、もっと素敵なものになりました。
これ、本物の銀箔で包まれたチョコレート。なんかシルバーっぽい後味も人魚っぽいとか思ってしまった。
5. マンドラゴラの実と種と根
マンドラゴラ。一番人気(って勝手に思ってたけど通りがかりの女子がきんも~~って言ってるの3回は聞きました。)きもいはかわいいでok?
引き抜くとその悲鳴で気が狂うと言われております、ご存知・魔の毒草マンドラゴラですが、ここのマンドラゴラは愛情満点で育てられたので根っこも実も種も食べれる。(ちなみに工房で製作時もかなり愛されて作られてました。)
6. 妖精の空飛ぶ粉。
わたし小さい頃空飛びたくて体に片栗粉まぶしたことあるよ。ゆめ少女唐揚げだよね‥‥これがあったらこれまぶしてたけどね。
このおとぎのドリーミー菓子ね、あたたかい牛乳に入れるとドリームMAXだよ‥ちなみにこの妖精のエピソードは個人的には一番好き、わたしの生きる信念みたいなものをこめてる。(こういうことするからうざい系と言われる)
そしてこちらー!
7〜11 魔石ピラミッド
実はレシピをはじめに開発し始めたのがこのピラミッド型のチョコレート。夏ぐらいからチョコレート工場に通いつめてパティシエの方とやりとりを繰り返しようやく出来上がったものなのです‥(今回私全面的にこのピラミッドと板チョコのレシピ開発から携わらせていただいてて、わたしなどが超恐縮&超全力で夏の盛りに奔走しました)個人的には紫のピラミッドが一番おすすめ‥ カシスとブルーベリーにバラの花のクランチも入ってて、香りも色も秘密めいててうっとり女死)
余談↓
私たちが扱っているのはファンタジーなので、見た目や物語がやはり大切なんですけれど、でもあくまでも食というものにつなげている以上、何より愉快なのはそれが味覚につながることで。やっぱりそれが口の中に入った後に「人魚の歌声」が聴こえてくる‥や、聴こえないんですけど、でもたぶん「味覚」が1mmくらいはその「歌声」の可聴域にぐいと我々を近づけているんじゃないかと思うんですよね。思うのは自由だし食は自由だよ。味がただ美味しいとかじゃなくて詩的であって欲しいという願いのもと、なんとかその理想に近づきたいなと思って色々試行錯誤しております。稚拙で乱暴なんですけれど。
とか言いつつ存在感かんぜんに脂ぎってるストーリー&まじない設定♡「Xファイル感」はこれでも半分にして掲載しました。
とこのへんで、思った以上に長くなってまいりましたので、続きのご紹介は次回にいたします。
自分は元来が、呪いとその呪いに使う藁で出来てるような非常に陰湿で藁臭い人間ですので、まともに人々の笑顔やねぎらいの言葉を受けると、お恥ずかしながら塩かけられたナメクジ(お清め)みたいになってしまうんですよね・・・こころの村人たちは一丸となって喜びと感謝の塔を建設しておりましたよおおお・・・ぐすぐす、皆さんありがとう
それでは、またすぐに会いましょう。ごきげんよう
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