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矢島沙夜子

KLOKA

Sayoko Yajima 矢島沙夜子

東京生まれ。クリエイティブスタジオKLOKAに所属し、インスタレーションやウィンドウディスプレイ、プロダクトのディレクション、グラフィックデザインを中心に活動中。「7つの大陸と猫の舌」という物語をベースにした作品なども不定期に発表している。錬金術をテーマにしたチョコレート工場のような企画や、架空の浮島のジオラマなどにそのストーリーを展開するなど、ファンタジックな作風が特徴。表参道ヒルズクリスマスツリーの演出/デザインやPARCOポスターのディレクション、KLOKA PRODUCTSとしてアクセサリーブランドもスタートし注目を集めている。

非・なつやすみaka古代バビロニア人の休日感に対する呪いの気持ち

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こんにちは。

みなさんお元気ですか。

すみません、唐突だし前も同じことをぼやいた気がしますが、私は昔から個人的に「大型連休」って言葉、というか語感が非常に苦手です。「大型連休がやってきます」って、粗暴な捕食動物が皆さんを楽しませにやってくるみたいでなんだか動揺するし気持ち悪い。「大型」って。昭和の家電量販店みたいな単純なサイズ表記で国民を喜ばせやがって。言えばそもそも休日とか連休って存在自体が結構苦手ではある。週末が沢山やって来すぎじゃないかな。人生というのは休みだのオンだのオフだのパチパチ切り替えたり分類できるほど単純ではないのではないですかね?5日間スマートに働いたら2日間は頰でもゆるめて気の置けない仲間とスマッシュだのスカッシュだのして良い汗流してまた月曜から頑張っちゃいますか?頑張れますか。そうですか。自分のような精神的に不器用要素の多い人間などは往々にして、日々(や、お金や人間関係)にけじめをつけることが不得手だったりしますので、そう簡単にスカッシュ仲間には恵まれないですよねえ。いやでもね、1週間という概念自体が紀元前1世紀頃に古代バビロニア人が定めたものと言われてるんですよ。3000年も前ですよ。「日曜日」だって、創造主が6日間かけて世界を創り出して疲れたので、ちょっと1日休もうよってことで設定された休息日なわけです。もうすでに海だの牛だの豚だのほとんど創り終わってる我々の現世においては、6日間世界創りに奔走しなくても大丈夫ですし、きっちり1日疲れを癒さなくたっていいわけですよ。そんな創造神やバビロニアの奴隷みたいに労働対価的な人生の送り方せずとも、なんていうかな、、もっと長く穏やかでソウルフルなデイズの中で、各々ががんばる、せいいっぱいがんばる?そんな世の中になったら、良いのではないかな?10日間休みながら働く、2日間働いて2日間眠る、5日間働きながら休む、とかね?とりあえず1週間が7日ってのが忙しなさすぎるので、まずは10日間にするところから始めて、火曜の締め切りを72時間のばしてみるのはどうかな・・(切実)

ということで皆さん、夏のビッグホリデイはお楽しみいただいたのであろうか。米の旨いご実家などでカッパみたいに胡瓜と茄子に楊枝突き刺しては鬼火で焚きつけたりしたんでしょうか(適当)。いいなあ(超本気)。偏見と嫉妬と湿気に満ちた・わたしの極東インドアサマーが例年通り終わります。今年も蝉には憎しみしか感じなかった。自分も成長しないものだな。

P.S

単発の日曜賛歌ではなく、大きく、ゆるやかにこの惑星と私たちを包み込むような「ホリデー気分」が根付いて欲しいという気持ちだけは真顔で本音です。そのあたりに関しては、11月あたりからやんわりと始まって、年が明けてもなかなか終わらない欧米のビッグ・ホリデーシーズン感、は非常に良いですよね。なんていうか奴隷感がない(偏見)。ジョイだし、ハピネスだよね。はい。

何で日記を書こうと思ったか今思い出したんですけれど、呪いの前口上からつなぐには色々申し訳ない内容なので、別トピックスにします。

誰が興味を持つのかわからないですが、秋もやってきますし、映画の話でもしようかなとおもいます。

意外とマイナーだけど超おすすめしたい映画・秋に見たいもの特集〜〜(ああ人の作品をあれこれ無責任に観たり話したりするの楽しいな、、、)

ベルギーの監督ジャコ・ヴァン・ドルマルによるSFファンタジー映画。

「ミスター・ノーバディ」です。

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これがあまり話題にならなかった悲しさよ。(実際私も映画館での上映は見逃した)

映画ならではの時間軸のあるヴィジュアル表現を最大限に生かした作品。熟考されたプロット。複雑な展開とファンタジックな結末。そしてそのプロットを絵と音楽だけで追うことのできる贅沢さ。ストーリー自体が私は大変面白いと思いましたが、ストーリーを追わずしても娯楽としてしっかり楽しめる作品。素晴らしいし悔しい。キーワードはシュレディンガーの猫です。

つぎ。「アメリカンホラーストーリー」というテレビドラマシリーズです。

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わたし個人的にホラーが全く駄目で、理由がまあ普通に悪夢見るからとかなんですけど、あまりにも脊髄反射的な嫌悪感なんで、もう良い歳だし、何が駄目なのか落ち着いて分析してみても良いのかなと。そんなホラー耐性が極めて低いバグ・ハートの主が選ぶこれは、、うんうんいけるね、と思ったホラーシリーズ。登場するモチーフも展開もベタ。でもそれを丁寧に描いた誠実さ(偏執?)にスタイルがあってそれが小気味良い。アメリカのクラシックホラーというジャンルは、極東の我々からしてみたらやっぱりどこかファンタジーでありますよね。これ日本でやると妖怪百鬼夜行とかになるのか。これ監督が「glee 」というアメリカのテレビドラマシリーズを作ってるゲイの方なんですが、これと合わせて見ると、監督のフェティシズム(こだわり)が感じられて相乗効果でどちらも面白い。ちなみにgleeは雑に言うなればウルトラハッピー学園ミュージカル物です。(なんだけど技巧と深い闇も感じる、これも面白いです)

さて秋の夜長にはデヴィッドリンチです。

「マルホランドドライブ」をお勧めしたいところではありますが、あえておすすめしたい、色々な意味でサイコホラーな短編集。

「ザ・ベスト・オブ・デイヴィッド・リンチ・ドット・コム」。

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デヴィッドリンチに関しては好きすぎて語りたいところが多く、今回はあえて割愛いたしますが、この短編集は彼のユーモアとそのユーモアの行きすぎた気味悪さが全面に出ている秀作(笑?)です。私の一番のお気に入りは「lamp」という作品なのですが、これ、ネタバレでも問題ないので説明すると、ただリンチ先生がお気に入りのご自身の山荘で粘土こねくりまわしてフロアランプを作るだけ、を1時間強にわたって追う映像なんですが、途中までこだわり抜いた色を完全に何事もなかったかのように塗り替えたカットに切り替わったり、最終的に完成作品は見せてくれなかったり、突っ込みどころが多すぎる内容を人気のない山奥で、淡々と彼のリズムで描かれる、なにはともあれ、あぁ彼は非常に周囲から愛される人間なのだろうなと言うのが伝わってくる逸品。もどかしいとはこれのことです。

動画が見当たらなかったので興味のある方はポチってください  アマゾネス

でもリンチ先生初心者の方はできればこれから始めてください。

「Eraserhead」

これを見た後に彼が学生婚をして子供を授かっているという事実を確認しましょう。非常に気持ち悪いですね。

ああキャンプしたいなタニシひっぺがしたり浅利とったりクラゲこねくりまわしたりして遊びたいな・・

ということで全力の反夏休み的脱線回でした。みなさん良い初秋を。

あとBON-BON VOYAGE!の会期が延長になりました。

続キラキラ世界。25日まで。みなさまぜひ〜

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