山本寛斎さんが逝去されました。謹んでご冥福をお祈りいたします。
寛斎さんは1967年に「装苑賞」を受賞後、日本人で初めてロンドンでコレクションを開催。
ファッションショーをエンタテインメントへと昇華したイベントの総合プロディースを数多く手がけるなど、多方面でご活躍。
近年は「日本元気プロジェクト」に注力なさっていました。今年度は7月31日、オンラインで行われ、ライブ配信されます。
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「日本元気プロジェクト2020」https://www.kansai-inc.co.jp/ngp2020/
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同イベントの昨年度開催分レポートを再掲させていただきます。
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メインイベントとなる、ショウ昼夜2回それぞれ総勢約200人が出演。山本寛斎さんにとってブランド設立50周年の節目となる2019年の今回のイベントをパワフルに盛り上げました。

プロジェクトの初回となる今年は、イギリスの大英博物館で開催中の海外過去最大規模のマンガ展「The Citi exhibition Manga」のフリンジイベントとなる『Late ? Manga: Colour and Style』と連動。
クラーク記念国際高等学校、岩倉高等学校の学生約50名が革半纏を着用。「21世紀の三三七拍子」を情熱的に踊り、作品に生命を宿して躍動感ほとばしるエンディングに。当日はインターネットでもリアルタイム配信。ファッションや表現することの楽しさをたくさんのひとたちと共有できたのではないでしょうか。
「寛斎さんはもちろん、現在、世界的なブランドとの協業も進行中です。その成果を大英博物館で発表することになりました。姫革をはじめとする国産天然皮革の革づくり・ものづくり文化と、時代に合わせた新しい考え方を積極的に海外で発信していきます」と大垣昌道さん。
「ひょうご天然皮革(HYOGO LEATHER)」を打ち出す、兵庫県皮革産業協同組合連合会では日本の技術、ひょうごレザーとデザイナーがひとつになり、『ひょうご天然皮革を世界へ』をスローガンに海外進出を目指す試みも実施。
「パリメンズファッションウィークFall-winter 2019-20」出展するとともに、セレクトショップ Bows & Arrows / Japan-Best にて、レザーバッグ、アクセサリーブランドURBAN BOBBYポップアップショップを開催し、手ごたえを得ています。

海外でも広く認知される高級和牛、神戸ビーフを利活用した製品化・ブランド化も推進しています。旨味のもと、サシと呼ばれる脂肪交雑、皮の厚みなどにより、和牛の製品化は困難といわれますが、姫路の秀逸な技術力で突破。個体識別番号で管理するなど、牛皮の選別から取り組み、姫路に伝わる伝統技法「白鞣し」により革の強度を高めているそう。脂肪分をあえて残して仕上げることで色合いに深みが。
「姫路の革づくりの歴史、技術を象徴する白鞣しの魅力もアピールしていきたい」(大垣昌道さん)。そのようすが「産経新聞」で取り上げられ、話題になっています。