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鈴木清之

オンラインライター

Kiyoyuki Suzuki 鈴木清之

文化服装学院ファッション情報科卒業。文化出版局で編集スタッフとして活動後、PR業務を経て、日本国内のバッグブランド、皮革産業を中心にブログ執筆、ソーシャルメディアのコンテンツ運用を担当。イースト東京エリア・徒蔵(カチクラ/御徒町~蔵前~浅草橋 台東区南部)で行われる、ものづくりイベント「モノマチ」ソフトブレーン、デコクロ(デコレーション ユニクロ)部 発起人、書籍「東京おつかいもの手帖」や「フィガロジャポン」“おもたせ”企画への参加など、“おつかいもの愛好家”としても活動。

リバイバル&リブランディングに注目 バッグ・鞄業界 2019年11月展示会 レポート

 2020年春夏シーズン新作を発表する、バッグ・鞄業界の展示会がスタート。早速、お邪魔しました。
今季の傾向は・・・
●パステルカラーが出そろう
  くすみカラーの流れでやや抑えめのトーン、ブルー系、イエロー系が中心
●リバイバル&リブランディング
  70年代調モチーフ、コサージュほか、懐かしいデザイン、アイテムの復活
  人気ブランドのバッグコレクション 再始動
  <ロメオ・ジリ>
  <レノマ・パリ>(イケテイ)
  <ピエール・カルダン>(クイーポ)
●サスティナブルな取り組みが進む
  さまざまな革の表情(シワ、キズ、トラ)を生かす製品
  廃棄ロス軽減、残革を利活用する試みがさらに増加
などが見受けられました。ごく一部ですが、各展示会からピックアップしてご紹介いたします。(11月14日追記)
東京・浅草橋「7's COLLECTION」~11月14日
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国内外の注目ブランドが集結したミニ合同展示会「7's COLLECTION」が、この秋も
ヒューリック浅草橋ビル 3F ROOM3で開催中です。
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80年代後半~90年代、人気を集めた<ロメオ・ジリ>が復活。日本企画、日本生産でリブランディング。
国内マーケット、トレンドを意識した先行アイテムはバッグ、財布が中心です。シニア層には抜群の認知度があり、今後の展開が期待されます。
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蔦屋書店などでのポップアップイベントで革小物が好評の<KUGIRI>。バッグを強化し、さらなる顧客層の拡大を目指します。
新作はリザード調型押しを施した牛革を使用し、イベントでの購買が多い大人世代の嗜好を意識。エレガンス寄りにすることで価格に見合う価値をアピールしています。
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<アトリエフォルマーレ>からバッグ×コサージュの新提案。
パンチング加工を施した素材を使用したバッグに、レザーのコサージュをコーディネート。
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コサージュは単品で販売予定。お好みでオンリーワンのカスタマイズができます。
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女性クリエイター たかつよしえさんが手がける<VIA>では、バッグチャームほかマルチユースできるコサージュを発表。ヌメ革×クリア素材のコンビネーションがコサージュの新鮮さを際立たせます。
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バイヤーへのノベルティとして製品づくりの残革でつくった小物をプレゼント。とても好評だそうです。
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会場の外には、ワーキングスペースを完備。Wi-Fi、充電のサービスがうれしいですね。
東京・浅草橋「チャオ!チャオ!チャコ」~11月14日
75580302_496507280950283_2329579747270459392_n.jpg今シーズンは「古代エジプト王朝の世界を妖艶に表現。トレンドのパイソンをユニークにとらえた立体的なヘビモチーフなど、ポップで楽しいコレクション。こちらは、墨田区のファクトリーが手がけたパイソン調の型押しのレザーを使用。
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70年代に流行したハイブランドのアイコン的バッグをイメージソースにしているよう。存在感がありながらも、スタイリングに馴染むデザイン。トレンドの70年代テイストは意外と着こなしが難しいですよね。フレアパンツ、ワイドパンツが苦手なユーザーも取り入れやすいかもしれません。
東京・浅草橋「藤和商会 展示会」~11月14日
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若手女性社長が瑞々しい感性で次世代のバッグビジネスに挑む<藤和商会>。
自社オリジナルブランドで意欲作を連発。バッグ専門店のアイキャッチとなる個性派デザインに定評が。ほかにも、シンプル&ベーシックなテイストのブランドも展開しています。
2020年春夏は、「春を迎える色支度」をテーマにした<アプローズ>の新作を発表。シワ、トラなどの特性を生かすレザー使いとパステルカラーとのマッチングが絶妙です。
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新ブランド<roiro>がデビューしました。
モノトーンのレザー×ヌメ革でプロダクト寄りの硬質なデザインが特長です。ともに、ナチュラルなテイストをクールかつ新鮮に表現。自社ブランドのポートフォリオ戦略で多様化する顧客ニーズに寄り添います。

東京・丸の内「TOYOOKA KABAN 2020 COLLECTION FAIR」~11月14日
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兵庫県鞄工業組合と豊岡 K-site合同会社の主催による「TOYOOKA KABAN 2020 COLLECTION FAIR」がスタートしました。
国内最大のかばん産地、兵庫・豊岡の地域ブランド<豊岡鞄>をフィーチャーするイベント「TOYOOKA KABAN 2020 COLLECTION FAIR」は、<豊岡鞄>直営ショップがある KITTEの地下1F、東京シティアイ パフォーマンスゾーンにて開催。<豊岡鞄>や<豊岡財布>の新作を展示発表しています。

従来のB to Bの展示会でしたが、開催時期(バッグ・鞄業界展示会週)はそのままにユーザー参加型イベントに。夜20:00までの開催となり、周辺に勤務するかたはもちろん、地方から出張しているバイヤーの皆さんにも寄りやすいと好評です。
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エントランスでは、鞄づくりの匠によるプレゼンテーションがお出迎え。
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超撥水レザーを切り口に、各社連合企画がキャッチー。大雨の影響を最小限にする問題解決型のバッグたち。ブルー、カーキ、オレンジの三色に絞り込んでおり、統一感があるのもいいですね。
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今季より<豊岡小物>もデビュー。国連が推進する持続可能な開発目標「SDGs」が新たなレギュレーションとなる、時代の空気感をとらえたものづくりを始動。鞄製造の工程で発生する皮革や生地などの端材を有効活用し廃棄ロスゼロに取り組んでいます。
このほか、中国でも放映され、認知度が高いスポ根ドラマ「燃えろアタック」で知られる70年代アイドル 荒木由美子さんとのコラボレーションなど、大人世代、インバウンド消費へのアプローチも万全。
東京駅地下 動輪の広場 特設会場では、<豊岡鞄>の展示即売会が同時開催。
女優 藤原紀香さんのトークショー「豊岡や城崎温泉の魅力を語る」(11月12日14:00~)や、豪華賞品(城崎温泉旅行)が当たる豊岡鞄人気投票も実施中です。

東京・原宿「THE EXHIBITION」~11月14日

ファクトリーブランドが集結する合同展示会「THE EXHIBITION」が東京・原宿 デザインフェスタギャラリーで開催中です。B to Bの展示会をベースしていますが、ポップアップイベント、催事などへの出店オファーが多く、ご要望にお応えしたいとの想いから今後は緩やかなユニット的枠組みを視野に入れているそうです。
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老舗鞄メーカー<猪瀬>のオリジナルブランド<フラソリティ>。
各地の百貨店でポップアップイベントを数多く開催。そのなかで「小さめのお財布がほしい」とのリクエストがあり、手のひらサイズのミニ財布のラインナップを拡充しました。
キャッシュレス化が進行するなかでも、停電などの影響から「現金をコンパクトに持ち歩きたい」というニーズが増加。ソフトなレザーで薄づくりで仕立て、スマートフォンとの持ち合わせもよく、年齢性別問わず幅広い支持を獲得。シニア世代には、薬の収納などもできるため、ギフトとしてもヒット中です。
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靴と小物を展開する<トーキョーカケン>からは、持ち運びできるバレエシューズが登場。屈曲がよく履きやすい一足です。素材バリエーションが豊富で、なかには東京・墨田エリアのタンナーが鞣したピッグスキンも。
滑らかで軽く、放湿性にすぐれているので、快適な履き心地を実現しました。専用ケースもセットされ、旅行需要に照準。機内履きにも適しており、富裕層ユーザーへの訴求を強化しています。店頭で「トラベル」をテーマにする場合、シューズもあると説得力がありますね。
駆け足レポートは以上です。

前述の「パステルカラー」「サスティナブル」といった傾向のなかでも、「リバイバル」に注目しています。
近年、レトロなテイスト、アイテムが再ブレイクする潮流が続いていますが、海外で70~80年代のシティポップがブームとなるなど音楽とファッションで話題のキーワード「ニュートロ(ニュー + レトロ)」の勢いも感じられます。
大人世代には懐かしく、若い世代には新鮮。購買層が幅広いため、ビジネス面でも期待したいですね。
このエントリは、一般社団法人 日本皮革産業連合会ホームページ公式ブログ「欧米ブランドに負けていないぞ」とのシェアコンテンツです。
元記事・アーカイブ記事はこちらからご覧ください。
http://www.jlia.or.jp/enjoy/blog/

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