Blog

鈴木清之

オンラインライター

Kiyoyuki Suzuki 鈴木清之

文化服装学院ファッション情報科卒業。文化出版局で編集スタッフとして活動後、PR業務を経て、日本国内のバッグブランド、皮革産業を中心にブログ執筆、ソーシャルメディアのコンテンツ運用を担当。イースト東京エリア・徒蔵(カチクラ/御徒町~蔵前~浅草橋 台東区南部)で行われる、ものづくりイベント「モノマチ」ソフトブレーン、デコクロ(デコレーション ユニクロ)部 発起人、書籍「東京おつかいもの手帖」や「フィガロジャポン」“おもたせ”企画への参加など、“おつかいもの愛好家”としても活動。

新しいジャパンレザーと2020年春夏のトレンドを発信「第100回東京レザーフェア」レポート

日本最大級の皮革及び皮革関連資材トレードショー「東京レザーフェア」が5月22日(水)から2日間、東京・浅草 都立産業貿易センター 台東館で行われました。
100回を迎えた今回は「百人百様百レザー」、PRIDE100~誇りと感謝~をテーマに開催。
100トレンドラボ.jpg

2020年春夏コレクションをひと足早く提案した「トレンドラボラトリー」を中心にレポートします。
各出展社の自信作をピックアップし、集積・編集する東京レザーフェア発「トレンドラボラトリー」から最新情報をご紹介。同ブース ディレクションご担当 ジャルフィック 池田さん、岡村さんにお話を伺いました。
2020年春夏のトレンドは「進化系の自然色」
2020ss カラー.jpg
(画像:「第100回 東京レザーフェア」公式サイトより)
日本の麗らかな春夏の情景をベ―スに据えたカラーパレットを構成。特に今季は発散するような「お祭り的な華やかさ」を描き出します。
ポイントとしては
「パステルカラーが基調色。まったりとゆるやかなニュアンスが特長」
「ピンク、ブルー、グリーン(パステル系)に注目」
「ブラウンとグレーがアソートカラー」
の3点です。
4つのカラーパレットで提示しています。
パレット:1
HANA/華
ピンキッシュとレッド系で艶やかな華やかさを訴求
パレット:2
SANSUI/山水
ブルー系とグリーン系による自然の情景のイメージ

パレット:3
DAICHI/大地
さまざまなブラウン。ヌーディなニュアンスを堪能

パレット:4
KEHAI/気配
スポーティなベーシック。微妙に気配の異なるグレイ群。
20ss注目カラー、レザー.jpg
レザートレンドは、こちらの3テーマ。
テーマ:1
【輝くような華やぎ】
「夏フェスを思わせるような、情熱的なイメージ。鮮やかさに加え、
自然のたおやかさとのハイブリッドで表現します」(ジャルフィック 池田さん、岡村さん)。
「イエロー、オレンジ」「ピンク、ローズ、レッド」、引き続き人気のベージュ、グリーン、19年春夏から浮上しているシルバーがピックアップ。
「プルミエールビジョン」(2020年春夏)で話題のレッド、パントンが発表した2019年「カラー・オブ・ザ・イヤー(Color of the Year)」の「Living Coral(リビングコーラル/サンゴのような色合いが楽観的なマインドと楽しさの追求への人々のニーズを具現化する色合い)」とも共通する流れですね。
2020年、オリンピックイヤーでもあるので、国旗(日の丸)に配されたレッドは、来春を象徴する色のひとつになりそう。
「スムースからシュリンクまでのバラエティ」、「マットとメタリックな輝きのコントラスト」などのサーフェイスも注目です。
エネルギッシュな華やかさ.jpg「エネルギッシュな華やかさ」
ひねりのカラーとしてのピンキッシュ.jpg
「ひねりのカラーとしてのピンキッシュ」
眩い陽の光.jpg
「眩い陽の光」
テラコッタ.jpg
「テラコッタの風合い」
and more...
「多様性のレインボー」「繊細な淡い煌き」「グリーンのあでやかさ」
テーマ:2
【情調のベーシック】
「ブラウンとニュートラルカラーを中心に基本的な色彩と素材感をとらえながらチャレンジングな組合せなどで来春らしく」(ジャルフィック 池田さん、岡村さん)。
革らしいブラウンを中心にヌーディなベージュからニュートラルカラーへのソフトな階調が提示されています。なかでも、スキンカラーが目をひきます。メタリックやムラ感をプラスした新鮮な印象です。
繊細なニュアンスのスキンカラー.jpg
「曖昧なニュアンスのスキンカラー」
革らしい黄みのブラウン.jpg
「革らしい黄みのブラウン」
漆黒へのアプローチ.jpg
「深黒へのアプローチ」
トロピカルでナチュラル.jpg
「トロピカルなナチュラル感をモダンに」

and more...
「ハプティックな表面効果」「闇に揺れる光をうつす」「タッチで魅せるニュートラル」「玉虫を思わせる神秘性の階調「影をうつすカラードブラック」
テーマ:3
【精彩に満ちたナチュラル】
「新しい季節の訪れを想起させるフレッシュ感をグリーンを意識した軽やかで多彩な中性色に託します」(ジャルフィック 池田さん、岡村さん)。
数シーズン続く、ピスタチオカラー、ターコイズブルーの勢いはまだまだ。くすみが抑えられ、ソフトかつ清々しい色合いが多いようです。
対比が生かされるアースカラーは濃密に。アクセントカラーとしてパープルのバリエーションも見逃せません。
地中海を思わせるターコイズ.jpg
「地中海を思わせるターコイズ」
新緑.jpg
「新緑の瑞々しさ」
シックで繊細なアーシーカラー.jpg
「シックで繊細なアーシーカラー」
アクセントとして効果的な多様なパープル.jpg
「アクセントとして効果的な多様なパープル」
and more...
「ホワイティなエアリーサーフェイス」「深海の階調」「ナチュラル感の深いブルー」
「苔の森のバイタリティグリーン」「ナチュラルをモダナイズ」


「ファッション・マーケティング講座」のお知らせ
台東区立産業研修センター恒例企画「ファッション・マーケティング講座」<6月19日(水)>の開催が発表されました。2020年春夏シーズンのカラートレンド、マーケットをイタリア、日本の素材展から予測します。
講師はジャルフィック代表 池田正晴さんが登壇。前述の「東京レザーフェア」<トレンドラボラトリー>ほか、さまざまなプロジェクトを手がけ、国内のレザートレンドの分析・提案における第一人者として知られています。
Eメール(kensyuusenta@jcom.home.ne.jp)での申し込み可能です。
参加者の住所、氏名、電話番号(日中)
<在学・在勤のかたは、勤務先(団体/学校)名、所在地、電話番号>を明記してください。
受講料1,000円。定員30名(先着順)。エントリーの締め切りは6月12日(水)まで。
台東区内在住、在勤、在学以外のかたもご参加いただけるようになりました。この機会をお見逃しなく。

 「ファッション・マーケティング講座」
  日程/6月19日(水)18:30~20:00
  場所/東京都台東区橋場1-36-2 
  WEB /https://www.taito-sangyo.jp/05-kensyu/center_kouza.html
「極めのいち素材」
同じく「トレンドラボラトリー」の恒例企画「極めのいち素材」では
イマジネーションと技術が織りなす、素材(皮革と布帛)・副資材(機能性素材)など各社渾身の一点を展示し人気投票を行いました。
99 極めのいち素材.jpg
こちらは、前回「第99回 東京レザーフェア」の上位入賞作品です。
早速、「第100回 東京レザーフェア」の上位入賞作品が公式サイトで発表されました。
1位:富田興業㈱/武州中島紺屋の藍染カーフレザー
1位 17_tomita-747x498.jpg
天保8年創業の老舗紺屋で染め上げたメイドインジャパンの藍染カーフレザーです。
北海道産のカーフ原皮、徳島産の藍を原料に使い、伝統工芸士・新島大吾の手により1枚ずつ藍ガメで丁寧に染め重ねていくことで、ジャパンブルーと呼ばれる独特の藍色が現れます。
(画像、テキスト:「第100回 東京レザーフェア」公式サイトより)
2位:㈱協進エル/グアンティ
2位 06_kyoshinelle-747x498.jpg
もともとは手袋用として開発され、創業の川西地区(現在は龍野地区)の時から30年以上変わらない製法でつくり続けられています。ジャージー牛特有の柔らかさによって手に馴染みやすく、革小物用としても多く使われています。
(画像、テキスト:「第100回 東京レザーフェア」公式サイトより)
3位:坂本商店(兵庫県皮革産業協同組合連合会)/黒桟革「極」ジュエルグリーン
3位 11_sakamotoshoten-747x498.jpg
緑色は誰もが好きな色だとは思いますが、皆さんはどんな緑がお好きでしょうか? 鞣しでシボとムラを起こした後、やや深めの緑に染色、さらに本漆で艶めきを加え、宝石の緑(ジュエルグリーン)に仕上げました。靴や鞄などの差し色に使えばオシャレの幅が広がります。
(画像、テキスト:「第100回 東京レザーフェア」公式サイトより)

文化服装学院シューズデザイン科×和歌山県製革事業協同組合
本年度も文化服装学院シューズデザイン科×和歌山県製革事業協同組合のコラボレーションが実現。和歌山県製革事業協同組合の協力のもと、シューズデザイン科2年生の学生による作品をお披露目。
62021532_2116548625139899_8968550768189636608_n.jpgのサムネイル画像
和歌山県製革事業協同組合から提供されたベロア素材にさまざまな加工を施し、オリジナルデザインの皮革を提案、そのレザーを用いてつくったパンプスがズラリ。
61685789_2116548671806561_5539035303777402880_n.jpgのサムネイル画像
学生たちの感性が生かされたフレッシュなシューズたち、ひと際個性を放っていました。
ファッションの流れは「エレガンス回帰」。
レザーだからこそ表現できる、上質なニュアンスが欠かせない要素になると予想されます。
この春行われたパリ・コレクションでも、エキゾチックレザーのバッグやシューズがランウェイを彩りました。実際、日本のマーケットにどのように反映されるのかは不明瞭ですが、「ファッションへの憧れ」が復活し、ひとりひとりのユーザーさんがポジティブにファッションを楽しめる状況が復活することを願います。
そんなとき、日本の革と革のものづくりに何ができるのか? 
インポートブランドとは異なるクオリティを認知、共感していただけるようなアップデートに期待が寄せられます。
「東京レザーフェア」http://tlf.jp/
このエントリは、一般社団法人 日本皮革産業連合会ホームページ公式ブログ「欧米ブランドに負けていないぞ」とのシェアコンテンツです。
元記事・アーカイブ記事はこちらからご覧ください。
http://www.jlia.or.jp/enjoy/blog/
1/1 1

MAGAZINE

『装苑』2020年1月号、11月28日発売!

calendar

-event -promotion -exhibition

Page Top