神奈川・箱根<ポーラ美術館>が「ルドン ひらかれた夢ー幻想の世紀末から現代へ」展を7月22日(日)からスタート。
オディロン・ルドンは、19世紀末から20世紀初頭にかけてフランスで活動した芸術家。印象派の画家たちとほぼ同じ世代に生まれながらも、全く異なる作風の絵画を描いています。
幻想的な世界を絵画にした孤高の芸術家と考えられてきましたが近年、研究が進み、ルドンの新しい側面に光が。同展はそんなルドンの姿を捉えなおす試みです。幻想や神秘の世界を追い求める現代作家との比較によって、ルドンの生み出した芸術の今日的な意義を検証します。
モデルとしても活躍する人気アーティスト niŭ(にゅう)さんが「エミール・ガレ」展に続き、この「オディロン・ルドン」展でもコラボレーションディスプレイを担当。
同企画展内容にインスパイアされた「ルドンのグラヴィティ」を発表。デザイン、制作を行い、チケットカウンター背面の大窓より見ることができる自身の彫刻作品「しあわせな犬」の周辺に展示されます。
【niŭさんからのメッセージ】
私が初めてポーラ美術館に訪れたときに、数々の素晴らしい収蔵品の中でも特に心底惚れ込んでしまったのが《イカロス》でした。この作品の作者であるルドンの作品をモチーフにデザイン、制作できたことを大変光栄に思います。
今回は、ルドンの最も特徴的な「目」の作品にインスパイアを受け、ルドンの持つ独特の浮遊感、重力のイメージを立体で表現いたしました。球体を3つ重ねた「目」のオブジェは、高さ3.7メートルの「しあわせな犬」彫刻作品と並ぶ大きさとなります。
季節の移り変わる盛夏から冬の入り口まで、美術館を取り囲む「森」を借景に、いつもとは違う表情の彫刻を楽しんでいただければ。
遊歩道には2013年設置の小さな11体の動植物の彫刻作品もございます。併せてぜひお楽しみください。
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「ルドン ひらかれた夢」