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鈴木清之

オンラインライター

Kiyoyuki Suzuki 鈴木清之

文化服装学院ファッション情報科卒業。文化出版局で編集スタッフとして活動後、PR業務を経て、日本国内のバッグブランド、皮革産業を中心にブログ執筆、ソーシャルメディアのコンテンツ運用を担当。イースト東京エリア・徒蔵(カチクラ/御徒町~蔵前~浅草橋 台東区南部)で行われる、ものづくりイベント「モノマチ」ソフトブレーン、デコクロ(デコレーション ユニクロ)部 発起人、書籍「東京おつかいもの手帖」や「フィガロジャポン」“おもたせ”企画への参加など、“おつかいもの愛好家”としても活動。

レザーの聖地の恒例イベント「ひょうご皮革総合フェア」&「たつの市皮革 まつり」レポート

国内有数の皮革産地・たつの市で恒例イベント「ひょうご皮革総合フェア」&「たつの市皮革 まつり」が11月18日(土)~19日(日)の2日間行われました。大阪を中心に全国各地で人気の「本日は革日和♪」主宰 村木るいさんがレポート!

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今年の皮革まつりは会場レイアウトが大幅に変更。

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皮革製品の即売会は青少年館に移り、赤とんぼ文化ホールでは県内地場産業のPRブースを新たに設置。過去最大規模となりました。

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毎年恒例の「ニューレザーコンテスト」。地場のタンナー、事業者が自信作を出品。

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それぞれの技術が結実した最高のレザーがそろいました。

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上田安子服飾専門学校とのコラボレーションのコーナーは華やかですね。

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学生によるデザイン画をたつの市ホームページ上で人気投票。選出された上位作品を展示。試験的に製品化するプロジェクトもあるそうです。

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神戸医療福祉専門学校も参加。

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日本国内唯一の整形靴を学ぶ学科があり、たつのレザーを使用したものなど授業で製作した約30足を展示。足と靴の相談会も大盛況だったそうです。

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革製品の即売会では、若手クリエイターが参加。フレッシュな感性が反映した革製品が数多くならびました。

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レザークラフト体験コーナーも。たつの市の天然皮革を用いた動物革細工は、水に濡らすと曲げやすく、乾くと固まる、という特性を生かしたもの。

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革の可塑性を再確認できます。刃物などを使わないのでお子さんも安心ですよね。幅広い年代のユーザーの皆さんが次々とトライしてくださったそうです。

続いて、村木さんがこのイベントについて、くわしく、わかりやすく、Q&A形式で解説してくれました。

続いて、村木さんがこのイベントについて、くわしく、わかりやすく、Q&A形式で解説してくれました。

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この皮革まつりに併せて、(「本日は革日和♪」主催で)姫路駅集合姫路駅解散でバスツアーを個人的に毎年開催しています。今回はこのお祭りの見どころや見方などをご紹介します。

兵庫県たつの市でなんで皮革祭り?

革を製造する会社を「タンナー」といいます。

兵庫県たつの市、姫路市で合計150ほどが稼働しているといわれています。他の地域では東京と埼玉で10社くらい、栃木県で1件のみ、和歌山で数社。これだけしか日本にタンナーは存在しません。たつの市姫路市にどれだけ多いかに驚くかと思います。

なんでその地域に多いの?

諸説ありますが、工程の中で重要な「乾燥」のために必要な土地と風が多かった、工程で使う塩が多かった、大量に使う水が流れる大きな革が多かった、商業の都大阪に近かった、などなど、さまざまな説があります。

それだけあってお互いに競争にならないの?

日本はやはり分業制が得意な国です。それぞれのタンナーにはそれぞれが得意分野が異なり、個性が存在します。

イベントの見どころは?

会場内では屋台が出たり、革製品や革素材のアウトレットセール、専門学校生によるたつの市姫路市の革を使ったファッションコンテストなども行われています。

個人的にこのお祭りの目玉とも言えるのは「ニューレザーコンテスト」というコンテスト。このコンテストでは各々のタンナーが思いを載せた自慢の革を出品。革製品ではなく、革の素材、つまり革一枚丸々が展示されています。さらにはそれぞれの革には「販売可能かどうか」も書かれており、会場でもらえるタンナー一覧で調べることも可能です。

ただ、タンナーさんという商売は「一度に50枚、100枚仕込み、それを全部革屋さんなり靴屋さんなりが買う」というのが前提です。そのため販売可能、と書いてあっても最低注文ロット枚数が決まっていることも大いにありえます。

革素材を見ていておもしろいものなの?

鞄や靴のメーカーさんや職人さんなどは見たら、おもしろいかと思います。ただ、革製品が好きだ!というひとでも見方がわかると俄然おもしろくなります。

例えば・・・

革は食肉産業の副産物、あまりものを生かしている業界です。どこかの誰かが食べてくれないことには革は存在しません。畜肉のために肥育され、その生命、個体から生じた素材なので、革には傷があります。「傷があるからこそ革」ともいえます。革にはどんな傷があるのか。イタリアなどはそれに対してどう思っているのか、などはまたの機会に話してみましょう。

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皮革産地ならではのプログラムの充実ぶり、そして、地域の皆さんが楽しみになさっていて、素晴らしい。ジャパンレザーの「地産地消」がしっかりと根づいているんですね。日本の革と革のものづくりの在り方として理想的。次世代へのバトンも受け継がれ、今後ますます盛り上がっていきそうですね。

■ 参考URL ■


たつの市 http://www.city.tatsuno.lg.jp/kankou/hikakumaturikaisai.html

「本日は革日和♪」http://ccrui.sakura.ne.jp/kawabiyori/

このエントリは、一般社団法人 日本皮革産業連合会ホームページ公式ブログ「欧米ブランドに負けていないぞ」とのシェアコンテンツです。
元記事を読む http://www.jlia.or.jp/enjoy/blog/

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