Blog

鈴木清之

オンラインライター

Kiyoyuki Suzuki 鈴木清之

文化服装学院ファッション情報科卒業。文化出版局で編集スタッフとして活動後、PR業務を経て、日本国内のバッグブランド、皮革産業を中心にブログ執筆、ソーシャルメディアのコンテンツ運用を担当。イースト東京エリア・徒蔵(カチクラ/御徒町~蔵前~浅草橋 台東区南部)で行われる、ものづくりイベント「モノマチ」ソフトブレーン、デコクロ(デコレーション ユニクロ)部 発起人、書籍「東京おつかいもの手帖」や「フィガロジャポン」“おもたせ”企画への参加など、“おつかいもの愛好家”としても活動。

東京スカイツリー周辺でつくられる<東京レザー>#11/有害捕獲された動物の生命の証をムダなく利活用<山口産業>

昨秋、刊行された、東京都/東京製革業産地振興協議会「TOKYO LEATHER PIGSKIN 2017 東京産の皮革ピッグスキン」の一部、参加企業・事業者さんの取材を「B.A.G.Number」編集長 川崎智枝さんとともに担当いたしました。これまで、展示会などで拝見することは多かったのですが、オフィス、ファクトリーを伺うのははじめてのタンナーさんもあり、貴重な機会でした。ものづくりの現場にご許可いただき、拝見。真摯な姿勢で取り組むつくり手の皆さんの緊張感と集中力がみなぎっていて、とても感激しました。そのテキストを再構成し、当ブログでご紹介します。

なお、「第96回東京レザーフェア」(2017年5月25日~26日開催)の会場内、東京都/東京製革業産地振興協議会ブースで各社の自信作が出品されますので、こちらもお見逃しなく。

*******

害獣を皮革にして"産地振興"に

<MATAGIプロジェクト>をご存じでしょうか?
全国各地で有害捕獲された猪や鹿の皮を資源として活用すべく、イースト東京・東墨田の山口産業で革へとなめし、皮革素材として再度送り出し、狩猟地の地域活性化につなげる国内唯一の獣皮活用支援事業です。2008年からスタートし、これまで全国175ケ所の地域をサポート。今後は300までの拡大が想定されています。
%e5%b1%b1%e5%8f%a3%e7%94%a3%e6%a5%ad-48
「このプロジェクトには、弊社で開発した植物タンニンを使う"ラセッテーなめし"でなめしています。これは赤ちゃんが触れても安全なやさしい革に仕上がります。父の世代から、は虫類、アザラシ、馬など、さまざまな革をなめしていた経験があったのも一助でした。実行委員会にはNPO法人や女子大学のメンバーにも協力してもらい、アイデアなどを共有しています」と山口社長。

新しいマーケットをつくる<レザーサーカス>

<MATAGIプロジェクト>では、次のフェーズとして、新プロジェクト<レザーサーカス>をキックオフ。全国各地で生じた、皮をなめして革にし、それらの製品化や地域ブランド化を推進。新しいマーケットを地域、つくり手、小売りなど連携するメンバーがネットワークを構築していきます。
「害獣と呼ばれますが、生きていた動物の特性と本来の価値を最大限に生かすべきです。このプロジェクトでは生産背景や誰が獲ったものかもわかるようにして、そのストーリーを消費者に伝えたい。また若い人も巻き込み、未来へとつなげていきたい」(山口社長)
今後は獣皮をさらす際、排出される獣脂をワックスにする研究もスタート。「生命はひとつも無駄にしない」という、あたたかな想いに共感が寄せられています。
%e5%b1%b1%e5%8f%a3%e7%94%a3%e6%a5%ad-41

≪MEMO≫

◆国内有名百貨店、一流ブランドから注目され、海外の某老舗ブランドも視察に
◆<レザーサーカス>で産直レザーとつくり手をつなぐ
 <みんなの靴プロジェクト>を実施
◆ラセッテーなめしの技術が評価され、途上国への技術移転が依頼されたことも
%e5%b1%b1%e5%8f%a3%e7%94%a3%e6%a5%ad-83

山口産業株式会社

東京都墨田区東墨田3-11-10
TEL:03-3617-3868
FAX:03-3613-3239
http://www.e-kawa.jp
東京都/東京製革業産地振興協議会「TOKYO LEATHER PIGSKIN 2017 東京産の皮革ピッグスキン」を再構成
東京都/東京製革業産地振興協議会「TOKYO LEATHER PIGSKIN 2017 東京産の皮革ピッグスキン」
平成28年度 東京レザーファッションフェア2016(ピギーズ・スペシャル)に係る都内皮革鞣製業の広報・宣伝事業
企画:株式会社ソーシャルデザイン研究所
撮影:康 澤民
取材担当:川崎智枝(「B.A.G.Number」)


ブックレット「TOKYO LEATHER PIGSKIN 2017 東京産の皮革ピッグスキン」は、「第96回東京レザーフェア」(2017年5月25日~26日開催)の会場内、東京都/東京製革業産地振興協議会ブースで設置・配布予定。

東京スカイツリー周辺でつくられる<東京レザー>#10/ピッグスエードならおまかせ! 80色以上を常時ストック<中村貿易>

昨秋、刊行された、東京都/東京製革業産地振興協議会「TOKYO LEATHER PIGSKIN 2017 東京産の皮革ピッグスキン」の一部、参加企業・事業者さんの取材を「B.A.G.Number」編集長 川崎智枝さんとともに担当いたしました。これまで、展示会などで拝見することは多かったのですが、オフィス、ファクトリーを伺うのははじめてのタンナーさんもあり、貴重な機会でした。ものづくりの現場にご許可いただき、拝見。真摯な姿勢で取り組むつくり手の皆さんの緊張感と集中力がみなぎっていて、とても感激しました。そのテキストを再構成し、当ブログでご紹介します。

なお、「第96回東京レザーフェア」(2017年5月25日~26日開催)の会場内、東京都/東京製革業産地振興協議会ブースで各社の自信作が出品されますので、こちらもお見逃しなく。

*******

発注は一枚からでもOK

"ピッグスエード"に特化した卸売り企業であり、この業界のなかでも大変珍しい存在の中村貿易。「基本色をおさえつつも、お客様のニーズに応えていたら自然と増えていきました」と話す専務取締役 中村伸一さん。その色展開はなんと80色。サンプル帳には、定番カラーから鮮やかなパステルまで幅広くそろい、微妙なベージュ系でも3~4色もラインナップ。

%e4%b8%ad%e6%9d%91%e8%b2%bf%e6%98%93-14

常に在庫ストックがあり、「一枚だけ」でも「同ロットの同色を20枚」という頼み方でも出荷してもらえるのが魅力。また一度に200枚づつ染めているため、色ブレが少ないのもうれしい。

国内産の「エコスエード」を下地に使って染めた、健康に配慮した素材ラインナップも多く、「安心できる革を未来へ繋ぎたい」という中村専務の想いも込められています。

%e4%b8%ad%e6%9d%91%e8%b2%bf%e6%98%93-20

早くからスタートしたネットでの販売

数年前からピッグスキンを販売するECサイトもスタート。80色から自由に選べるだけでなく、つかい手にとって気になる"染色摩擦堅牢度"のデータまで掲載し、買う側の安心感もサポート。

「セミプロのようなかたが、最初のエントリーとしてこのサイトを訪れてくれればうれしいことですね。革は生きものなので、必ずキズや色のブレがありますが、加工を施すことで無駄にせず上手く循環できるようにするのも、私たちの役目だと思っています。いままで皆さんとは信頼関係と助け合いで生き残ってきました。最終的には<中村さんのところが本当に便利だから>といわれたい」と中村専務。皮革業界を牽引するネット通販は今後もますます進化していきそうですね。

%e4%b8%ad%e6%9d%91%e8%b2%bf%e6%98%93-40

≪MEMO≫

◆80色のサンプル帳は一部500円で販売中。たくさんの色を俯瞰できて便利
◆中村貿易のECサイトは、"ピッグスエード"で検索すると一位に表示
◆中村専務は30代の若手。ものづくりの相談にも乗ってくれます

中村貿易株式会社(石居みさお皮革代理店)

東京都墨田区押上3-62-3 中村ビル
TEL:03-6657-4440
FAX:03-5247-4080
URL: http://abctown.net
東京都/東京製革業産地振興協議会「TOKYO LEATHER PIGSKIN 2017 東京産の皮革ピッグスキン」を再構成
東京都/東京製革業産地振興協議会「TOKYO LEATHER PIGSKIN 2017 東京産の皮革ピッグスキン」
平成28年度 東京レザーファッションフェア2016(ピギーズ・スペシャル)に係る都内皮革鞣製業の広報・宣伝事業
企画:株式会社ソーシャルデザイン研究所
撮影:康 澤民
取材担当:川崎智枝(「B.A.G.Number」)



ブックレット「TOKYO LEATHER PIGSKIN 2017 東京産の皮革ピッグスキン」は、「第96回東京レザーフェア」(2017年5月25日~26日開催)の会場内、東京都/東京製革業産地振興協議会ブースで設置・配布予定。

1/1 1

MAGAZINE

『装苑』2018年2・3月合併号、12月27日発売!

calendar

-event -promotion -exhibition

Page Top