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鈴木清之

オンラインライター

Kiyoyuki Suzuki 鈴木清之

文化服装学院ファッション情報科卒業。文化出版局で編集スタッフとして活動後、PR業務を経て、日本国内のバッグブランド、皮革産業を中心にブログ執筆、ソーシャルメディアのコンテンツ運用を担当。イースト東京エリア・徒蔵(カチクラ/御徒町~蔵前~浅草橋 台東区南部)で行われる、ものづくりイベント「モノマチ」ソフトブレーン、デコクロ(デコレーション ユニクロ)部 発起人、書籍「東京おつかいもの手帖」や「フィガロジャポン」“おもたせ”企画への参加など、“おつかいもの愛好家”としても活動。

「ギフト・ショー秋2016」レポート(1) 「プルミエール・ヴィジョン」で日本企業として初受賞した姫路のレザーと革製品

日本最大のパーソナルギフトと生活雑貨の国際見本市「東京インターナショナル・ギフト・ショー秋2016」が9月7日(水)~9日(金)、東京・有明 東京ビッグサイトで開催されました。

<暮らし・デザイン・新時代 ~ 住まいと暮らしのイノベーション 次世代デザインセンスとサムシングニュー ~>をテーマに国内外から2867社が出展。

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国土交通省の調査によると、中古マンションや一軒家の空き家が目立ち、今年には1000万戸を超えるそうです。そんな日本の住宅、居住空間に対して問題提起。住まいのリノベーションで、新しい付加価値を生み出し、サスティナブルな社会の成長へと。次世代の快適な住まいのライフスタイルデザインにより子供からお年寄りまで楽しめる平和で、安全、安心な素敵な暮らしを築くことを提案しています。



さまざまな日本製革製品が出品されるなか、今回は国内最大の皮革産地・姫路のものづくりをご紹介。こちらは姫路市のブース。

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海外の展示会で高く評価されたレザーを中心とした<世界の頂点を極める「革の産地 姫路」のレザーアイテム>がラインナップ。三社が技術と想いをアピールしました。


<オールマイティ>


2013年第103回「mipel the bag show」でタンナー初の「MIPEL AWARD」部門賞に入賞。受賞作品は歌舞伎の化粧法、隈取りや風呂敷をモチーフにしたトートバッグなど、日本の伝統文化を重んじた斬新な作風が評価され、続く第104回でも連続入賞を果たしました。

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藍染め、墨染めなど異なる手法で染め上げたレザーをパッチワークで仕上げたキャップをはじめ、シンプルななかにも、クリエイティビティが際立ちます。

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<世界のお客さまによろこんでもらえる革づくり><常に新しい革をつくる>ことを理念とし、ファッション、アパレル関連で使用する革素材を生産。デザイナー、クリエイターが、直接、取引することをスタート。原皮の選択から、なめし、仕上げの厚さなど、一枚からオーダー可能。オリジナルを生産できます。


<前實製革所>


職人による<オンリーワンのものづくり>をコンセプトに、独自の技術を追求し、細部まで手を抜かない<こだわりの革づくり>を目指しています。現在、注目されるのは<姫革友禅>。

革とは思えないほどのしなやかさで輝くような白さが特徴の<姫革>に高精細で強い<京友禅>の技術を融合。従来の技法ではできなかった、均一な色づけや人工的な斑を同社の技術で可能にし、革への美しい彩色と模様をもつレザーをつくり上げました。

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世界最高峰のファッション素材見本市「プルミエール・ヴィジョン」に、日本企業として初めて出展。皮革産業の本場 ヨーロッパで純日本産素材を披露し話題を集めました。

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製品では、和装関連アイテムを発表し、好評。来春シーズンから百貨店での展開が予定されています。

<坂本商店>



国産黒毛和牛を使用して日本古来の伝統技法である、なめしの技術と漆塗りの技術を融合させた<姫路黒桟革>を手がける<坂本商店>。

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小さなダイヤモンドの粒を無数に散りばめたような<黒桟革>は<革の黒ダイヤ>と称されます。摩擦に強く戦国時代には大将クラスの甲冑に使われていたそう。

シボに手作業で漆を施し、乾燥と塗りを繰り返して仕上げます。幾層にも塗り重ねることで漆の光沢とボリューム感が生まれ、黒の艶 に深みが増すそう。専門の職人でも月に20枚程度しかつくることができないとても希少なレザーです。


「アジア・パシフィックレザーフェア(APLF2014)MM&T」展、「ファッション・アクセス」展へ出展。香港APLF皮革素材・製造技術展2014において出展社コンテストで「ベスト・ニュー・レザー大賞」を受賞。

さらに世界最高峰のファッション素材見本市

「プルミエール・ヴィジョン」が主催するテキスタイルアワード

「PVアワード」で日本企業としては初めて、レザー部門で「ハンドル賞」を受賞しました!

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画像:「WWD JAPAN」(9月14日更新分)より

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<黒桟革>を使用したブーツが「Japan Leather Award 2015」グランプリに輝き、<黒桟革>を使用した財布&コインケースをサッカー日本代表、岡崎慎司選手が愛用するなど国内外で高く評価され、レザーファンを魅了しています。

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三社それぞれ、クオリティが高く、たくさんの来場者がブースに立ち寄りました。


ほかにも、姫路を拠点とするブランド<UNITE(ユナイト)>が出展。

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<ナチュラルな風合いと流行にとらわれないシンプルなデザイン>をコンセプトに三人の革職人により、2012年設立されました。個人活動時代に培った経験と技術を生かし、鞄、財布、革小物など幅広い製品をリリースしています。メンバーのお三方は、皮革縫製技術者を養成する目的で姫路皮革産業活性化研究会により設立された<革工房BAIMO>出身。


そのおひとり、中野義夫さんは「Japan Leather Award 2013」メンズバッグ部門賞を受賞。その実力を認められました。

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代表作のひとつ、<ボタス>が目を引きます。中野さんご本人が背負ってくださったので、着画をパチリ。荒野や砂漠を行きかう旅人に使われた革水筒から着想。身体に馴染むソフトな本体と無骨なショルダーストラップの異なる素材感、ニュアンスが響き合います。ジェンダーレス感覚がいまの気分にぴったりですね。

百貨店をはじめ、ポップアップイベント、ワークショップのオファーが絶えず、ユーザーとのコミュニケーションを通して、ものづくりにフィードバック。さらなる成長が期待されます。



革の街、姫路は、次世代の育成、海外への発信を積極的に行い、成果が芽吹き、新たなムーブメントが生まれています。今後も動向に目が離せません。レポートは次回に続きます。


皮革素材の展示即売会「第3回 姫路皮革素材マーケット」9月18日(日)開催!

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皮革販売業者、タンナー、加工業者から直接革素材を購入できるイベントが行われます。皮革販売以外にも皮革工場見学、ワークショップも。併せて、人気イベント「本日は革日和♪」の同時開催も決定! <サンプル師が教える鞄教室><型紙講座>、に加え、「本日は革日和♪」のプログラムとして、つくり手のためのワークショップなども行われます。


http://www.jlia.or.jp/index.php?pg=showcase.detail&get=1347

■ 参考URL ■

「東京インターナショナル・ギフト・ショー秋2016」

http://www.giftshow.co.jp/tigs/82tigsinvitation/index.htm


元記事を読む

一般社団法人 日本皮革産業連合会ホームページ
公式ブログ「欧米ブランドに負けていないぞ」
http://www.jlia.or.jp/enjoy/blog/

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