先週に続き、銀座エリア最大級となる商業施設<東急プラザ銀座>のレポートをお届けします。
この施設のキーワード<伝統と革新の融合>を表現するテーマとして<江戸切子>をフィーチャー。外観、館内の随所に切子をモチーフにしたアートワークを取り入れ、<日本の美意識>を訴求しています。
<東急プラザ銀座>のあちこちに日本製革製品の取り扱いがみられましたよ。その一部をピックアップしました。
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東急ハンズの新業態ショップ<ハンズエキスポ>。コンセプトは「カルチャーをつなぎ、カルチャーを育む」。<和・都・知・美・食>の5つのカルチャーゾーンで構成されています。異なるジャンルが混じり合い、化学反応を起こし、刺激的な空間に。
前述のテーマ<江戸切子>をデザインソースにした<革切子>を展示販売中。<革の可能性をカタチに>する<革*jacoi(カワスタリスクヤコビ)>のアイコン的なシリーズです。
立体感が特徴的ですね。施設のテーマと完全に一致しているミラクルなジャパンレザー。着物に似合うと、富裕層ユーザーから支持を集めています。
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人気通販サイト<藤巻百貨店>の直営店第1号がオープン。<日本>をテーマにあらゆるジャンルの逸品を<もの語り>とともに紹介しています。
東京都墨田区を拠点とするタンナー<ティグレ>が立ち上げたオリジナルブランド<レザリア>の<ウォッシャブルレザー>シリーズがヒット中。
洗濯機で水洗いできる機能が好評。洗濯を重ね、使用していくなかでデニムのような、ほどよい色落ちがあり、経年変化を楽しめるそうです。ちょっとリッチなエコバッグとしてニーズが高まっています。
老舗メーカー<山藤>のオリジナルブランド<プタハ>の<カモフラージュ・ツリー>シリーズもローンチ。
プラタナスの独特の樹皮の柄をそのまま革にプリント。加工技術の開発には5年の歳月がかかり、試行錯誤を何度も繰り返してついに完成したそうです。
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大正6年に創業した皮革袋物専門メーカー<アジオカ>のオリジナルバッグブランド<エポイ>のショップが話題です。ものづくりに対して真摯に前向きに取り組み、時代に合わせて変化を続ける同社のDNAが反映されています。
2013年に東京・表参道にオープンした直営店に続く、<エポイ ブロック>。<伝統><素材><機能>と、3つのものづくりの哲学に加えて、<進化>を融合し新しいストアコンセプトを表現。
レザーを用いた什器は存在感たっぷり。定番アイテムのひとつ、ミニボストンバッグ<シキ>シリーズをイメージしたスクエアなフォルムで製品の魅力をより引き出しています。
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東急百貨店のセレクトストアの新業態<ヒンカ リンカ>。品格と凛として生きる女性のために、新しい大人のファッションを提案。女性の気持ちを軸に目利きのバイヤーが国内外からセレクトした旬&高感度なアイテムがそろいます。
バッグ、小物、シューズ、アクセサリー、ファッション雑貨ほか、さまざまなジャンル、テイストが混在。スイーツショップも出店され、ミックス感がアップ。ユーザーの買いまわり性がぐんと高まっています。
栃木レザーを使用してつくられた長財布、がまぐちや、パンプスにつけるとアンクルストラップになるアイディアグッズなどもあり、宝探し的な楽しさがありました。
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2015年末に都内で行われた開業記者会見で同社の植村仁社長は「銀座の西の玄関口となり、エリア全体に活気をもたらしていきたい」とコメント。<東急プラザ銀座>を出店する数寄屋橋は、大人のスクランブル交差点として文化が行き交うエリアにしていきたいとの意向が。
かつて、数寄屋橋阪急があった場所ですが、現在は周辺に<有楽町ルミネ>、<阪急メンズトーキョー>、<マルイ有楽町店>があり、回遊性も高まります。新たなランドマークに誕生により、さらなる賑わいが生まれそう。国内外の富裕層、大人世代に向け上質なプロダクトがアピールされるステージとして、注目したいですね。
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■東急プラザ銀座
11:00~21:00営業(営業時間はフロアごとに異なります)
東京都中央区銀座5-2-1
http://ginza.tokyu-plaza.com/
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元記事を読む
一般社団法人 日本皮革産業連合会ホームページ
公式ブログ「欧米ブランドに負けていないぞ」
http://www.jlia.or.jp/enjoy/blog/