日本最大級の革のトレードショー 第93回「東京レザーフェア」が12月3日(木)から2日間、東京・浅草 都立産業貿易センター台東館で開催。50社が出展し、約6000人が来場しました。
注目を集めたのは、「レザーファッションショー&トークショー」。人気クリエイター 山縣良和さん・坂部三樹郎さんがプロデュースするプロジェクト、東京ニューエイジとのコラボレーションによるものです。
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革の素材としての可能性を追求することを目的とし、<日本の革>と<クリエーション>の出会いがもたらす新しい可能性の発見を求め、若手デザイナー育成プロジェクトである 東京ニューエイジとのコラボレーション企画が決定。前回第92回「東京レザーフェア」から進行し、その集大成として、レザーファッションショーが行われました。
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「メルセデスベンツ・ファッションウィーク・東京」へも参加している、話題の若手デザイナー育成プロジェクト 東京ニューエイジからデザイナー 村上亮太さん・村上千明さんと、横澤琴葉さんが参画。レザーを贅沢に使用したオリジナル作品を披露しました。
こちらは村上亮太さん・村上千明さんのコレクション。
既成概念にとらわれない、ジェンダーレス感覚のパンツが新鮮!
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続いて、横澤さんのコレクション。
柔らかに、軽やかに。レザーの持ち味を引き出して。
このコラボレーションを通じ、両デザイナーは「当初レザーは重厚感がありシック、ハードなイメージがありましたが、実際には素材としてのよさをしっかり持ちつつも、しなやかで多様性があることに驚きと可能性を感じました」とコメント。レザー素材が有する、多様な印象をフレッシュな感性で具現化しました。
トークショーには、山縣良和さん・坂部三樹郎さんに加え、特別ゲストとしてファッションジャーナリスト宮田理江さん、繊研新聞記者 青木規子さんが登壇。ほかにも、ベストレザー二スト2015のホラン千秋さんのトークショーをはじめ、参加型のプログラムが充実しました。
「今後、5年はレザーのブランディングを強化する。ソフトで繊細な日本のなめし技術は世界的に評価が高い。日本のレザーを世界にアピールしていきたい」と、富田常一・協同組合資材連副理事長(「WWDジャパン」12月7日更新分より)。今後は世界最大の皮革国際展「リネアペッレ」出展の計画もあるそうです。
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クリエイターとの取り組みとしてはこちらもおなじみ。実力派のつくり手を多数輩出している東京・台東区のインキュベーション施設 浅草ものづくり工房がブース出展。
この冬、新た入居者が決定。お披露目の場となりました。
海外アーティストのスタイリングや舞台衣装なども手がけるクリエイター 高見澤篤さん(six-clothing)が入居。レザーウェア、バッグ、小物とトータルで表現。独創的なデザインワークが国内外で高く評価されています。
BRONZE MASTERは、シューズとバッグのOEM企画・生産に加え、オリジナルブランドを展開。デザイナー 菊田 悠さんは文化服装学院 シューズデザイン科卒業後、メーカーや企画会社を経て独立。若手クリエイター、新進ブランドからは小ロットによるシューズのオファーが相次ぎ、国内の靴づくりを次世代へつなぐ、役割を担っています。
皮革産業は、新たな時代に向け、革新のとき。次世代のクリエイターたちの活躍をきっかけとし、ジャパンレザーのさらなる進化に期待が寄せられます。
レポート第二弾は次週水曜更新予定です。
■ 参考URL ■
「東京レザーフェア」
*ファッションショー、トークショーの写真は、<東京レザーフェア PR事務局>にご協力いただきました。
一般社団法人 日本皮革産業連合会ホームページ
公式ブログ「欧米ブランドに負けていないぞ」