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KITAJIKO

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KITAJIKO

東京藝術大学デザイン科卒業後、7年間のデザイナーとしての企業勤務を経て、2010年、雑誌オフィシャルブロガー・イラストレーターとして活動開始。ファッション・アート・旅・グルメ・映画などに関するものについて独自の審美眼・観察眼でリポート。画業はアナログからデジタルまで対応。個展やコラボレーションなどで活動中。

ART trip to Vienna #9 レオポルド美術館・セセッシオン

いよいよウィーン三大美術館編です。
芸術の都ウィーンにおきましても更なる美の殿堂に[ウィーン三大美術館]というのがございまして


【美術史美術館】

【ヴェルヴェデーレ宮殿】

【レオポルド美術館】

の3美術館コンプが、今回の旅でシーレとクリムト追っかけ希望の私の目指す所でした。

ウィーン初日は、1人で行動したので、まずホテルから徒歩圏内で行けそうな

【レオポルド美術館】に行ってみました。 

レオポルド美術館への経路はこんなかんじ。

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地図を見ると途中に物凄く行きたかったセセッシオンがある!!!!!! 

もちろん寄ってみました。

セセッシオン(分離派会館)は1897年、

グスタフ・クリムトは他の芸術家たちとともに保守的な美術家協会を脱退、

セセッシオン(分離派)の名前で新たな芸術家団体を結成。1898年には、同名の建物完成。

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『19世紀末ウィーン』や『分離派』って、なに!?という部分もありますよね↓

怪しげですが、かいつまんで言うと・・・ 

世紀末ウィーンというのは、芸術の戦国時代のような芸術に於ける激動と混沌を極めた時期の文化事象の総称みたいなものなのですが、国や民族、政治や学問が複雑に絡み合って一触即発の凄い時代だったわけです。
宗教美術や宮廷美術の 長い長い歴史からなる厳格で保守的な芸術が主流の世界で、『あたらしい芸術を!』と打ち上げる事が当時どれだけリスキーだったかという。

私のように平和に好きなものをゆるゆると描いている現代からは考えられないような事ですが

新しい芸術を打ち出そうものなら、時にハブられ、ディスられ、追われ、命狙われ。。
芸術って、
表現って一体なんだろな!
と思いながらもこのとき頑張ってくれた芸術家のお陰で今日があるのも事実。

という、ひとことでは到底説明し尽くせない激動の時期だったわけでございます。
美術史的にも必ずテストに出る箇所です。

それだけに傑作も多いし後に与えた影響も計り知れません。

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セセッシオンは写真で見たとおりの優美な建造物でした。

先日レビューを書かせていただいた『エゴン・シーレ 死と乙女でも、シーレがセセッシオンで個展を開催するシーンがありました。

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入り口のこのレリーフも、お目当ての1つ。
すっごくカッコイイ。

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みてよこの立体感。ウットリ

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上の階には1000㎡の展示フロアがあり、毎年ほぼ20の展覧会が開催され、最先端の現代美術を紹介しています。

地下ホールの常設展示、グスタフ・クリムトの「ベートーヴェン・フリース」。
どうしても見ておきたかった作品のひとつ。

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「ベートーヴェン・フリース」はグスタフ・クリムトがベートーヴェンの交響曲第九番を絵画に落とし込んだ名作で、
偉大な音楽をどう解釈して描く??
という、軽い気持ちでは到底挑めない領域に挑んでるし、出来上がった作品も神懸ってることから
この目で見てみたかったので、感無量。

美術史美術館の大階段の絵や、『哲学』、『医学』、『法学』の3部からなるウィーン大学大講堂の天井画もそうなんですが
グスタフ・クリムトの二次表現による解釈というのに興味をそそられて仕方ない。

グスタフ・クリムト↓ 

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「ベートーヴェン・フリース」でしばし放心して、お次はレオポルド美術館へ。

ウィーンのミュージアム・クォーター(MQ)

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旧帝国厩舎の名残りの馬のレリーフ。カッコイイなあ!

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レオポルド美術館へ!

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端正な美しい建築~
レオポルド美術館は、世界最大のエゴン・シーレ・コレクションに加え、グスタフ・クリムトの名作も。

有名な『死と生』

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消失したとされる、ウィーン大学大講堂の天井画の復元資料も展示され、少しだけ感じる事ができました。
クリムトを知ったのは19歳の頃、周りの子達のクリムトブームだったんですが、
20年ちかく経とうとしてる今、やっと自らの意思で興味を持ってオーストリアでクリムトの絵を眺めてるんですけど
こういうのって気になった時が鑑賞し時だな・・・

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そして 

美術館の、至るところからシーレの気配。

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映画にも使用された有名なあの絵から、意外なあんな絵や彫刻まで。

たしかに世界一だわ。

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スキャンダラスでエロティックなイメージの強いシーレですが
しみじみ描いてる風景画も息を飲む見応えで素晴らしく。
まさしく天才なんだな、と思いました。すごっっ。

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映画に登場した作品を目の前にして、想いを馳せたり

日本のような激混みもなく、広々空間で本物のクリムトとシーレを好きなだけ見れて。
本当に贅沢です。

そんな中、シーレを鑑賞しつつ美術館デートを楽しむカップルをスケッチ。

レオポルド美術館の雰囲気に合ってる~
ええ雰囲気ながら二人とも図録をちゃんと買っててほっこり。

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ヨーロッパの旅行でカップルを観察スケッチするのがすっかり楽しくなってしまいました。

オーストリアの観光情報はこちらから。http://www.austria.info/jp

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ART trip to Vienna #8 ウィーン街歩き④ ウィーンの名跡・名所

街歩きは一区を飛び出し、ドナウ川を越えたりもしました。
今回の道中は、地図的にいうと
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ドナウ川については、
海に注ぐまでにこれほど多くの国々を貫流する河川は、世界でもドナウの他にありません。
そのためドナウ河は、今までに無数の歌で賛美され、また、数知れぬ多くの人々がそこを旅してきました。
この偉大なる河は、ドイツにその源を発し黒海に至るまで、実に2888キロにも及ぶ長い旅をしています。
ドナウ河が西から東へと流れる間に、ドイツ、オーストリア、スロバキア、ハンガリー、クロアチア、セルビア、ルーマニア、ブルガリア、モルドバ、ウクライナの10カ国などを通り、ヨーロッパのライフラインとして、多種多様の人々・宗教・文化を調和のとれた形で結合しています。(引用)

日本で最も長い川は信濃川で、367km、川の流域面積で一番の利根川は322kmなんですけど

ドナウ川、 2888km!!???  とんでもない規模です

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ということで、朝ホテルを出て徒歩でウィーン市立公演を抜けて地下鉄の駅へと向かいます。
どこを歩いても風光明媚なので、つい徒歩で回り道などしながら移動してしまいます。

ウィーン市立公園には、ウィーンに縁のある大音楽家の像がありとってもシンボリック。

こちらヨハン・シュトラウス像。

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凄過ぎて説明不要な泣く子も黙る大音楽家ヨハン・シュトラウス様。
今でいうトップの中のトップであり、ワールドツアーのチケットも瞬時でソールドアウト、というレベルの
押しも推されぬスーパースターみたいな人気ぶりだったらしいです。

フランツ・シューベルト像

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ご存知シューベルト。

市立公園の外にも、別枠別格扱いの大音楽家の像がございます。

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン

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そして【男はつらいよ 第41作 寅次郎心の旅路】 のロケ地としても有名な「モーツアルト像」です。

新王宮ブルグ公園内の中央に、超特別枠で設置されたモーツァルトの像。ゴージャス。

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そして【男はつらいよ 第41作 寅次郎心の旅路】!!ウィーンに寅次郎降臨

寅さんがとにかくウィーン似合わない!

凄く全編観てみたくなりました笑

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そんなこんなで古い町並みの残る路地なども通ってみたり。

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小さな教会に迷い込んでみたり。

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シュテファン寺院や王宮周辺の教会のような荘厳壮大な規模感ではないのですが

色んな文化が混じったようなとっても趣のある教会でした(全くだれも居なかった)。

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一区のはずれの観光客の居ない教会でしたが、細部まで装飾が素晴らしい。

床のグラフィカルな表情と、どこかエスニックなカラリングっぽくもあり、彫刻のディティールはヨーロッパっぽくもあり。

宗教における様式や歴史を把握してたら楽しそうだな。
西洋美術史をもう一度きちんと学びたくなりました。

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寄り道をしまくって、いよいよドナウ川越え!

地下鉄は地上へ上がって

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ドナウ川を渡って

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一区の中心、シュテファン寺院があんなに遠くに。

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ぶらり途中下車した駅には、近代的建造物がたくさん!国際機関やコンサートホールなどが立ち並ぶアカデミックな地区みたい。

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高層ビルや、Donaucity-Kircheという、とってもモダンな建築の教会(写真右↓)も。

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Donaucity-Kircheの内部にも、こっそり入れました(また人居ない)!
ちゃんと宗教の意味をなぞった内装デザインで、細部まで拘り抜いた空間。
外観と内部の印象のギャップが、とても神秘的。

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地下鉄に乗りなおして、またドナウ川を渡って、お次は映画『第三の男』の舞台になった大観覧車へ!

曇天で寒空の遊園地。映画の再現みたいでした。

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未だに『第三の男』ファンが、世界中から絶え間なく訪れるこちらの観覧車。

マニアックながら根強い人気スポットです。

観覧車のりばへ通じるフロアには、観覧車仕様のジオラマケースが並び、ウィーンの歴史を分かりやすく解説しています。

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オーストリアの歴史の歩みが、見て分かる。

この"見て分かる"というのは、ヨーロッパの美術や宗教芸術においてキモである、ということを

この後の教会や美術館を見ることで実感していくのですが、それはまた後ほど♪

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それでは、観覧車に乗り込みます。結構大きい乗り物です。

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観覧車はボックス貸しきりでディナーもできます。
そこでプロポーズなども決行しちゃう人も☆ いるそうです。

古今東西、男女のありかたは割りと変わらないのだな...。

高度が上がって参りましたが、雨曇りでアンニュイです。いい雰囲気。

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高いところから街を眺めると、やっぱり異国に来たんだなーとしみじみ思います。

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ART trip to Vienna #7 ウィーン街歩き③グルメ編

前回(ウィーン街歩き②)の続き、今回は

カフェメニュー意外にウィーンで食べておくべきグルメっていうと
シュニッツェル・ソーセージ・ニジマスのソテーかな!

ということで、三種コンプしてみました!(すべて徒歩圏内)

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連日のカフェでケーキと、ウィーングルメで、現地の気分を存分に堪能できました。

名物シュニッツェル(カツレツ)は、ホテルから徒歩5~6分程度の場所にある

Huth Gastwirtschaftにて。

多くのお店が普通に営業していない日曜ですが、何とここは営業しております。

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店内はとても明るく、入りやすい雰囲気。

店員さんもフレンドリーで親しみやすく1人でも安心!!

初めての1人海外で、一番最初のひとりご飯が こちらのレストランだったのですが、大満足!でした☆

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バーもあって、お酒も楽しめます。
ウィーン滞在中はかなりの頻度でウィーンビールを飲んでおりました...。

朝食以外はオーストリア地ビールを絶対頼んでおりましたねぇ...。

「ヴィーナー・シュニッツェル Wiener Schnitzel」(直訳は:ウィーン風仔牛のヒレ肉)
何はともあれ食べてみたかったんです。この料理。

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とっても衣の薄い、お肉も薄い、アッサリとしたカツで、レモンを絞っていただきます。

ポテトをペースト状にしたサラダ風付け合せとの相性もとってもいいです。

シンプルで、ビールに合います。ウィーンご飯は 基本ビールに合う料理が多めだったな、という印象。

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何ともいえないビールに合う感。
旅疲れが一気に吹き飛んだので、ブラブラ散歩しながら移動しました。

ウィーンは、ビールコーヒーが愛されてて勢いがある印象なのですが
専門店もよく見かけました。

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硬派なガチ専門店にたちこめるコーヒーの香り。
男性的とさえ思える、マニアックでメカメカしいコーヒー関連の商品たち。

カフェもありました。

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こちらは、現役を卒業したベテラン主婦のお菓子や料理の腕を眠らせるのは勿体無い!
というコンセプトの元 営業しているレストランカフェ。

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発想と実際にベテランママ世代を巻き込んで実行してしまうエネルギーが素敵。

コンセプトの解説。読めないけど雰囲気は伝わる。

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窓から中を覗くと、元気な奥様たちが生き生きと秘伝のお菓子を制作中!
キャロットケーキとか、アプフェルシュトゥルーデル、ザッハトルテなど、どこの家庭も手作りするんだそうです。

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家庭の味が色濃く反映されてて美味しそう!!

食べたい!!お腹一杯だけど食べたい!

・・・などと 窓にへばり付いてケーキに釘付けだった日本人は私です。

それにしても、本当にウィーンは治安がいいです。

店で色々物色してても適度に放っておいてくれるし(困ったら聞けば教えてくれる)、大人な街ですね。

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そしてある日のランチは、何人かにウィーンに行くなら行ってみて!素敵だから!
とオススメされた王宮の敷地内にある温室パルメンハウスカフェ

王宮庭園パルメンハウス

Burggarten 1, 1010 Wien
  +43 1 533 10 33

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パルメンハウスは1882年、皇帝フランツ・ヨーゼフの命によりフランツ・ゼーゲンシュミッドによる設計で建てられました。全長111メートル、建築面積2500平方メートル、ガラス屋根延べ4900平方メートル、ヨーロッパ大陸では最大規模のパルメンハウス(温室)です。45000枚のガラス板が使用されています。(引用)

夕刻の雰囲気も凄そう!夜にかけて是非行ってみたい。

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この日は冬のウィーンにも関わらず晴天!温室はかなり暑い位!
でも青空とガラスに繊細な骨組みの建築が最高に美しい。屋内に広がる背の高い植物も迫力。
楽園感がすごい。

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この後カフェでケーキの予定だったので、ケーキを堪能するために
ランチは早め、ピンポイントニジマス(+ビール)狙いで。

TVで観て、食べたかった虹鱒!想像よりだいぶ大きい☆
この大きさ、テンションも上がる。

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シンプルなソテーだけど、丁寧に内臓を除いてハーブや岩塩で下味をつけ、美味しいバターで調理してるので

最強の味わいです。
この旅で一番悶絶したんじゃないかしら。
もう一回食べるとしたら絶対コレ!です。

この日アテンドしてくださった、ウィーンっ子のカリンさんに、食べ方を教わって食します。

開いて、骨を抜いて食べやすく。
実が繊細というか、淡水魚独特のふんわり粉雪のような食感にシンプル味付けが...美味しくて泣ける。

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ビールに合う(そればっかり)。

パルメンハウスの他のメニューや、ケーキ類もものすごーーーーく美味しそうで
凄く気になって仕方なかったので、また機会があれば絶対行きたいです。

写真編集してるだけでお腹空く。

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バーもあったので、本当に満喫したい!

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パルメンハウスも、他のレストラン、カフェも一様にスタッフのファッションが白シャツ黒パンツが多かったです。

このストイックにもカジュアルにも対応できるみたいな制服仕事テイストは、描かずにいられないですよね。
皆同じだからこそ個性が際立つのです。

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うーん、美味しゅうございました。

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