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KITAJIKO

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KITAJIKO

東京藝術大学デザイン科卒業後、7年間のデザイナーとしての企業勤務を経て、2010年、雑誌オフィシャルブロガー・イラストレーターとして活動開始。ファッション・アート・旅・グルメ・映画などに関するものについて独自の審美眼・観察眼でリポート。画業はアナログからデジタルまで対応。個展やコラボレーションなどで活動中。

44 シャネル オートクチュール 2015ss② -ディティール編-

前回のプレゼンテーション編に続き、今回はディティール編です。
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せっかくの貴重な機会。

できる限り近くまで寄って素材に触れてシャネルの最高峰技術を目に焼き付けます。


前回もご紹介したこちらの様々な素材を組み合わせた艶やかな刺繍。
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ドレスの説明と共に、シャネルPRチームの方の、タブレットを使用した更に踏み込んだ補足を頂きます。
下図は上画像の刺繍の下絵。
こちらの下絵に沿ってオーガンザやシークイン、ビーズなどを(何百・何千時間という時間をかけて)縫い付けることによって
あのオーラを放つような見事な刺繍装飾が誕生します。
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映像もコレクション毎に発表しています。アトリエの空気を感じることの出来る素晴らしいものです。

このような貴重な資料を惜しげもなく公開してくれるシャネルの気概が本当に素晴らしい。

映像をみてから、↓のような刺繍のドレスを見ると、その尊い針作業に想いを馳せてしまいます。

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美しく重なる色彩と光がまるで絵画。
驚異的な集中力、正確な裁縫技術に加え絵心まで持ち合わせてないと無理だよね、これは...

銀河のような刺繍が次々に目の前に現れます。
シークインの形や他の素材との組み合わせによる無限の表情。どれだけポテンシャル秘めてるんだというくらい、見飽きるということの無い刺繍のバリエーション。
これを至近距離で見れるというのは、本当に幸運としか言いようが無いです。
画像や本では知りえない肉眼で見えなかった細胞まで見せてもらった感じ。

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これぞ百花繚乱の、花の立体的なドレス。

スパンコールZ軸重ねトップにビーズ
ほんの10mmも無いくらいの厚みに何層の要素が詰まってるんだ!

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切りっぱなしが儚くも美しいシフォンにも、数種類のビーズが見え隠れ。憎い演出。

こちらのルックも爽やかでありながら刺繍が美しい~

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↓シャネル独特の軽やかで幻想的なモーヴピンクのドレスも、至近距離で見ると絶句するような情報量。
ジュエリーボタンも整然と物凄い数。

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ボタンに至るまで一点一点装飾と色や素材でリンクさせ統一感に妥協なし。

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今回のプレゼンテーションで個人的に血圧上昇したのが、プリーツとフェザーのバリエーション。

こちらのドレスのホワンと唇のラインのような何とも魅惑的なボリュームとフォルムだったプリーツ(右)。

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裾の黒い様子は、なんとハンドペイント。(下図参照)
空気感たっぷりの豊かなボリューム、繊細なプリーツが描く複雑な影... 
有難すぎるその気高い美しさ。 人がいなかったら手を合わせたい逸品。

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左のドレスのマットなトップス部分も勿論シークイン。
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信じられない密度。
遠い昔デッサンで何度と無く『影の色幅が...』と言われたのを思い出す複雑な黒です。
スカート部分も信じられない密度と量感。
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吸い込まれそう。ブラックホール的引力な装飾。 ここまで来るととにかく圧巻です。

それからフェザー。近くに寄るまでわからなかった。
手染めのフェザーとチュールが切ないくらい美しいんですけど...

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こちらもフェザー使いが豪奢なドレス。フェザーってドラマティックです。

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どうしよう・・・ という感想しか出なかった。 ボキャブラリーが枯渇。



今回はキレイな明るい色彩の超密度総シークイン×フェザーやチュール、透過性の高いPVC素材などの軽やかで爽やかな素材とのハイコントラスト対比が春夏っぽくてとても新鮮な驚きと楽しさがありました。

最後に、これらのルックを見事に引き立てたニットの帽子。
たくさんのバリエーションが、見ていて楽しいし、要素を取り入れたヘッドアクセや帽子など流行りそう。
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ということで、2015春夏の聖地巡礼も無事叶った訳ですが、初めての頃より更にシャネルの飽くなき探究心と遊び心に触れる度、新鮮な驚きと感動を覚えます。
回を重ねるごとに予測不可能な新しい表現を提案し、過去に目にしたディティールも更に改良を重ねアイデアを盛り込み進化するのを体感できる喜びも、むしろ新鮮な感覚だと言えると思います。

偉大なメゾンの歴史とアトリエの伝統技術が、常に未来を見据えて生き続けることを
身をもって感じることの出来る貴重な機会となりました。

この場をお借りして、関係者の皆様に深く御礼申し上げます。

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43 シャネル オートクチュール 2015ss -プレゼンテーション編-

リニューアルした装苑ONLINEですがブログもリニューアル。

記念すべき改装第一回はシャネル 2015春夏オートクチュールコレクションのプレゼンテーションのレポートです。

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こちら、私にとって半期に一回の聖地巡礼にして、美の充填であり魂の浄化の儀でございます。

パリのグラン パレで行われるショーでは、毎回ため息のでるような素晴らしい舞台演出で空間全体を駆使したシャネルの世界を展開。
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コレクションを発表する数十分の為にに、信じられないようなアイデアや技術を盛り込む空間作りそのものが
シャネルのものづくり精神とリンクするようです。


緑の植物に庭師が水遣りをして、次々に紙の花が咲きだす夢のような演出(0:50ころから)に胸トキメキます。
相変わらすの舞台美術に至るまで妥協なしの構え。嗚呼一体全体どういうギミックになってるの...。

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ということでプレゼンテーションのレポートです。

グラン パレの会場から、オートクチュールドレスを空輸し、銀座シャネルビルに空間を再現。
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これらの紙のオブジェもパリで使用されたものそのままだそうです。

シャネルの象徴ツイードによるバリエーション。
春夏の気分を盛り上げる、鮮やかで爽やかなカラーのルックが紹介されます。

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Lesage (ルサージュ)による60種ものリボンや糸が織り成す贅を極めた見事なツイード。
映像や画像では認識しづらいですが、入り組む素材に揺れるフリンジが複雑に共存し調和してます。

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継承され続ける伝統的な素材であるツイードですが、オートクチュールならではの実験や挑戦を遊び心を織り交ぜ続けて新しい表情を探求していく姿勢には、毎回敬服せずにはいられません。

シャネルのプレゼンテーションを観るまで 長いこと私はオートクチュールコレクションというのは
贅と美さを追求し、伝統を継承するもの(なのかな~??) という、漠然とした認識しかありませんでしたが
プレゼンテーションで、間近でオートクチュールの仕事を見る度に
「こんなにも新しい素材への挑戦や技術開発の新陳代謝が活発なのか」、という驚きの連続。
もちろん挑戦を支えるアトリエの長い歴史とともに受け継がれる揺ぎ無い確かな技術あってこそのその先への挑戦なのですが。
なんとも優美な実験室。

今回も一点一点詳しい解説とともに、目の前でドレスを着用したモデルがルックを紹介。


こちらの豊かな奥行きが素敵な軽やかなスリットの施されたスカートで、制作時間は実に380時間。
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こちらのグローブは120時間。

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↓歩くたびにシャラっと素敵な音がする総シークインのドレス。
甘い綿菓子のようなスイートな見た目ですが恐らく総重量10キロオーバーの圧倒的超絶装飾
きっと身につけると不思議な力で重さを感じないんだろうな・・・というほどの美しさ。

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動く度にシークインに柔らかい光が反射して鱗のよう。 夢心地です。

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↓こちらはオスカーを獲得したジュリアン・ムーアの授賞式ドレスの元となったデザイン。
伝説のようなエピソードが次から次へと...

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「かわいい・・・」 と勝手に口から思ってることが漏れます。
因みにこちらのカワイイケープ。前日のフィッティングで カール ラガーフェルド氏の一声で急遽製作という話。
お針子さん達に一気に戦慄が走ったであろうエピソード。

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後編でも述べますが、今回何と言ってもニットの帽子が印象的かつ効果的。

次々に登場する珠玉のドレス達に瞬くのも惜しい。(本当に)

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もう膝から崩れそうなくらい美しいこちらの刺繍のフルレングスのドレス。

身を乗り出して至近距離で血眼で連写してる私ですが後悔しない・・・っ!

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後姿の見事な様も、シャネルならでは。リネンという素材もなんだか新鮮。

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↓リボンがストライプ状にあしらわれたブラックドレス。スエードルックとともに、ブラックドレスも毎シーズン新たな表現を引っさげて発表されます。
腰のポケットの刺繍、65時間。

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↓こちらが今回個人的に見てみたかったルック。
配信される画像では、一体ぜんたい何がどうやって構成されているのだろうか...
と想像もつかないほど凄い装飾のドレスが毎回あるのですが、実物はやっぱり想像を絶してました

どうやらボレロで立体刺繍という位置づけの装飾との解説。
一般的日本人の感覚の私にとって西洋の立体的感覚から繰り出されるZ軸刺繍はカルチャーショック。

そして憧れる。

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↓こちらは折り紙からインスピレーションを得て数シーズンバリエーションを発表し続けている表現。

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素材を加えたり、加工したり少しずつ変化し進化する表現を見続け可能性の提案をることができるのもこの上ない幸せ。
移ろいの激しいハイファッションの世界で、ただ消費せずさらに深く追求し継続する姿勢にも感動です。

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↓華やかな刺繍と見事なプリーツの対比が美しかったルック。
Chanel の傘下に加入したプリーツ工房ロニオンのプリーツスカートに釘付け。
折る・重なる・層になるもの大好きな日本人にはたまらないのでは。

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↓トップスにはビーズで構成される直線ラインと色とりどりのオーガンザ、シークイン...
クラクラ致します。

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↓こちらは一見ツイードに刺繍が・・・と思いますが

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裏返して貰うとツイードと思った箇所はレースに刺繍。【ツイード風の刺繍】なのです...!!
そこまでするのか...飽くなき探究心とたゆまぬアトリエの努力に感動。

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・・・と
そんな感じで見るもの全てに一喜一憂、何シーズン見ても新鮮な驚きと感動に満たされるプレゼンテーションとなりました。

後編(ディティール編)につづきます。

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