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KITAJIKO

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KITAJIKO

東京藝術大学デザイン科卒業後、7年間のデザイナーとしての企業勤務を経て、2010年、雑誌オフィシャルブロガー・イラストレーターとして活動開始。ファッション・アート・旅・グルメ・映画などに関するものについて独自の審美眼・観察眼でリポート。画業はアナログからデジタルまで対応。個展やコラボレーションなどで活動中。

80 シャネル メティエダール コレクション「パリ イン ローマ」

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シャネル メティエダール コレクション、このコレクションはイタリア映画に出演するフランスの女優たちからインスピレーションを得たもの。会場にはイマジネーションと創造力が交差する伝説的な場所、ローマのチネチッタが選ばれました。 

ランウェイはいつも以上にドラマティックにそして精巧に作りこまれ、今にも物語が始まりそう。

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ルックブックは新聞仕様。

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普通に毎度の妥協ゼロ。

シャネルと女優達の構図は現在でも尚熱い関係性だし、かつて1958年11月、ELLE 誌が「映画界の誰もがシャネルを着たがっている」と書くほどに、シャネルの顧客の多くは女優たちであったことからも「パリ イン ローマ」への期待感は高まります。

メティエダールコレクションということで、メティエダールとは↓

メティエダール (Métiers d'Art)
フランス語のメティエダールは、伝統的な技巧と研ぎ澄まされた職人の技術により、唯一無二の特別なクリエイションへと昇華させる芸術を指す言葉です。比類なきものを創り出す、極めてアーティスティックな匠の技です。


メゾンダール (Maisons d'Art)
シャネルは2002年以来、卓越した技術を有するアトリエを傘下におさめてきました。現在までに、羽根細工とカメリアのルマリエ(1880年)、グローブのコース(1892年)、靴のマサロ(1894年)、ニットウェアのバリー(1903年)、刺繍のルサージュ(1924年)、コスチュームジュエリーとボタンのデリュ(1929年)、帽子のメゾン ミッシェル(1936年)、刺繍のモンテックス(1939年)、プリーツ加工のロニオン(1945年)、金細工のゴッサンス(1950年)などのメゾンダールをその傘下に置いています。 (かっこ内は創業年)

ということで、展示会へ潜入。 詳細を観察してみました。

まず、目に飛び込んでくるアートピースなバッグ。今回はシネマ的フィルムカメラ然としております。

コレクターはもとよりシャネルラバー垂涎の逸品でございます。

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ということで、会場内。象徴的なルックを纏った業界屈指の美人マネキン達に吸い寄せられます。

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メディア配信では分からない、繊細なレースの質感やアクセサリーの構造など、じかに触れて確認できるのが嬉しい。

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こちらは日本でも目にする機会が多そうな一着。 実際に目にすると白い部分も繊細なレースで、細部に色々と宿り美しいです。

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「パリ イン ローマ」のコレクションでは黒の質感の幅がすごい。あらゆる黒の表現が見て取れます。

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カラーパレットは、晩秋のローマとのこと。
深まる秋の紅葉の盛りを過ぎた枯葉であったり、夜の直前のような深い色合いも。

秋色を纏うメンズモデルのルックも印象的でした。

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まだ初夏だが晩秋に想いを馳せる。女優と晩秋、イタリア映画のフランス女優・・・

こちらのバッグは、長ーーーく愛用できそうで、ステキでしたし。↓

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ローマがテーマだと、コイン風のレリーフ使いであったり、革のあしらいであったりが、シャネルバッグに面白い効果をもたらしていました。

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こちらの袖口などの縁の装飾は、映画フィルムを表現しているそう。 末端への遊び心というか神経の行き届き具合も毎度素晴らしい。

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バリエーションもあります。

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毎コレクション、実験的にアート作品のように発表している、現代的な素材を使ったルックも。
塩化ビニール系の糸?を生地に織り込んで、なんともいえない風合いに。

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こちらも樹脂の加工技が光る、未来的な素材をふんだんに盛り込んだ一着。
パスタのような樹脂には、模様が印刷してあり、陰影を複雑に。

プリントが施されてる個性的なシークインとビーズとともにツイードに装飾され。
このルック、一体何次加工までやっちゃってるんだろ...と工業デザイナ的には戦慄が走るような凝り様で。

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しかしながら何処までも優雅で、ニットは美しく。ビジューは贅沢に。

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フランス女優とイタリア女優のいいところを融合したヘアメイクにアクセサリーが雰囲気満点。

大振りなアクセサリーもパールの白い輝きもモノクロ映画とかに映えそう。

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イタリア美術においても度々モチーフとなる蛇の彫刻が印象的なヒールのシューズ

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コスチュームパールがあしらわれたパンプスにサンダル

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うっとり!

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ということで、コレクションは6月下旬に店頭にお目見えのようです。 ぜひ実際にご覧下さい!

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CHANEL

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75 「PARISオートクチュール 世界に一つだけの服」展

本日から開催の「PARISオートクチュール 世界に一つだけの服」展。
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いつも通りかかるだけでも気分のいいこの界隈。丸の内に展覧会メインビジュアルのドレス写真が華やかです。

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パリ・モードの殿堂、[ガリエラ宮パリ市立モード美術館] 館長のオリヴィエ・サイヤール氏監修のもと2013年パリ市庁舎で開催され大きな話題となり好評を博した展覧会を、三菱一号館美術館仕様に再構成して、日本でのオートクチュール鑑賞という今回の展覧会という運び。

プレス向け説明会は美術館内のCafe1894にて行われ、オリヴィエ・サイヤール氏、三菱一号館美術館館長高橋明也氏のスピーチと解説を伺います。
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パリ市庁舎開場の大きな空間での展示と打って変わっての、三菱一号館美術館の建築様式のような部屋が連なる建物での展示ということで
見せ方に様々な配慮と工夫があったこと、ドレスの構成も今回の展覧会に合わせて選ばれていること
もう今後出てこないんじゃないか、という貴重なルックが展示されている などなど

ファッションマニアにはたまらない内容のよう。

展覧会のみどころは公式ウェブサイトに詳しくあります☆
「PARISオートクチュール 世界に一つだけの服」展 公式サイト

一般的に【オートクチュール】と一言で言っても、どんな歴史でどんな定義で成り立っている産業で、どんなブランドが現存し、どのような役割を担っているのか。
何故フランスパリなのか、クチュリエと職人はどう違うのか。
プレタポルテとの違いは何なのか・・など
成り立ちから現在の立ち居地という学問的産業としての側面からも本展覧会では詳しく解説されていました。


こういう系譜図みたいなのは分りやすいし新しい興味が出てくる。観る人に優しい^^
交流関係があらわになるクチュリエ相関図とかもあったら楽しい(ただの願望ですが)。
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アトリエやらメゾンマップも眺めながら妄想がはかどりますよね。
なんで集まってるのとかやたら離れてどうした、とか。
こういう図から土地に興味が沸いたり思わぬアーティストに繋がってたりしそう。という妄想。

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神々しく芸術性を帯びるほどに美しい装飾や、ファッションにおける実験的な試みなどの素晴らしさに関心が向かいがちなのですが、オートクチュールドレスを美術展の美術作品と同じく時代背景やドローイングや過去と現在など、資料的な展示を絡めながら鑑賞するという形式を体感すると、キュレーションという職業の奥行きが鮮明に感じられて大変興味深かったです。
展覧会を通して「この角度から見るとそうなんだ!」という感覚があり新鮮でした。

展示の模様を、ざっと。

展覧会は8章構成になっていて、時系列でドローイングや写真などの資料と比較したりしながら鑑賞できます。

「第3章:贅沢なエレガンス」のココは、何と撮影が可能。(もちろんドレスの保護のためフラッシュなどは厳禁)

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もちろん伝説のドレスも肉眼で観れます。
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歴史的にも貴重なルックから、つい最近発表されたばかりのルックまで、間近で観ることができて幸せです。

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最後に展示されていたクチュリエの手の写真が、ステキでした。

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↓上段中央の手がシャネルだそうです。煙草☆

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PARIS オートクチュール展--世界に一つだけの服 展
会期:2016年3月4日(金)〜5月22日(日)
会場:三菱一号美術館
住所:東京都千代田区丸の内2-6-2
開館時間:10:00〜18:00
※入館は閉館30分前まで。
※祝日を除く金曜、会期最終週平日は20:00まで。
休館日:月曜日(祝日と5月2日、5月16日は開館)
入館料:
当日券 一般 1,700円、高校・大学生 1,000円、小・中学生 500円
前売券 一般 1,500円 ※大学生以下、ペアの前売券は無し。
【問い合わせ先】
三菱一号美術館 http://mimt.jp/paris-hc/
TEL:03-5777-8600(ハローダイヤル)

(ご参考までに) 私の最近のシャネルオートクチュール取材のアーカイヴ↓


■20 CHANEL 2014/15年秋冬 オートクチュールコレクション/ プレゼンテーション編

■21 CHANEL 2014/15年秋冬 オートクチュールコレクション/ ディティール編

43 シャネル オートクチュール 2015ss -プレゼンテーション編

44 シャネル オートクチュール 2015ss② -ディティール編-

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72 シャネル2016ss 【CHANEL AIRLINES】

2016年1投目はシャネルです。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。


『-パリ- カンボン空港 2C ターミナルへようこそ。搭乗手続きは5番ゲートにて開始いたします』(引用)

パリのグラン パレは一日限りのシャネル仕様の空港が出現。

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タダでさえ空港は期待感でテンションがあがるのに、
シャネルエアライン2CTでゲートは№5ですよ。


この"設定"だけでもひと妄想できるのに、我々の気持ちをグイグイ高めてシャネルの世界観に引きずり込むその企画力。
企画・世界観を裏切らない演出力技術力。


超豪華なキャスト(モデル)もゲスト(各国のセレブリティやファッション関係者)も
全ての要素が相乗して大きなパワースポットになってしまったかのよう。


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以上・画像 CHANEL NEWS

こちらは、ランウェイの様子。

カラーパレットはトリコロールカラー。青赤白

プラス春夏らしいマルチカラーといった感じでしょうか。

白を基調とした空港らしいクリーンな空間に、ブルーのバリエーションが爽やかで清廉。

・・・というわけで、都内で行われた展示会の模様をご覧下さい。

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ドレスのメタリックツイードの美しさにイキナリウットリ。
この旅人、持ち物がオールシャネルでとにかく神々しい。
規格外に大きいシャネルバッグがとんでもない迫力☆

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私は大きなシャネルバッグに引っかかってるチェーンバッグが今回一番欲しかったです~
グラフィカルなマトラッセテクスチャが新鮮で釘付け。


CHANEL NEWSにも。

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↑こちらのドレスは、実物を見れました。

なんと電光掲示板のドット文字をテキスタイルに!

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ドットのテキスタイル化はさらにドットをピックアップして、よりテキスタイルに遊び心と面白味を。

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© 2015 by Karl Lagerfeld

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↓はたまたドットをドローイングする、感覚的な実験のようなテキスタイルも。

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ドットのようで、ツイードのようで、モザイクのような曖昧さが美しい。
このテキスタイルの写真はかなり撮影していたので、私、この柄好きなんだろうな、と思いつつ編集...

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テキスタイルやプロダクトにはほぼ必ずシャネルのマークがさりげなく入っていたりするので、無意識に探しますよね...

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今回のシャネルのスーツは、ブレード(縁取り)が塩ビっぽいものに印刷されています。予想外の表現にまじまじと凝視。

カール ラガーフェルド氏は「ポケットやボタン、ブレードをジャケットから取り払いました」とのこと。

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そして今回のアートピース(のような)バッグは、カートバッグ。

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コレクター垂涎の美しい遊び心満載のバッグをはじめとした魅惑のアクセサリー類。

グローブを留めておける(グローブセットでデフォルト?)ブレスレット。

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毎回細かいところまで発見と驚きの連続って、本当に凄いことだと思います。

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こちらのあらゆる要素をそぎ落とし洗練されたスーツは、シンプルなのにとっても存在感を放っていました。

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© 2015 by Karl Lagerfeld

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↓こちらはファーストルックでしたね~

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象徴的なルックも沢山見れて満足。

こちらも実物が見たかったルック。

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ウェブで観るモデルさんが纏っていたこちらのルックが、

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© 2015 by Karl Lagerfeld

まさかのブレード部分が印刷で、想像もしていなかった質感だったり

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おおきなボタンが、とか裏地が・・・というのがいちいち新鮮なのです。

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© 2015 by Karl Lagerfeld

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こちらのニットは、通りがかる方が一様に 「かわいい~!」と仰ってました。

ニットにズームイン。 さすがCHANEL AIRLINES...。

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エレガントなニットにデニムも。 春夏だなあ~ネイビーがどこか軽やかで美しい。

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↓マルチカラープリントのテキスタイルも春めいてステキです。短冊状の生地の作り出す優雅なラインが本当にステキで一杯写真を撮ったルック。

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ため息のでるようなエレガントな装いのほかにも
カジュアルなアイテムもシャネルの遊び心満載で、とっても魅力的な表情を見せていました。

サンダルやキャップなどスポーティーなアイテムをシャネルの旅支度に落とし込む。

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LED内蔵ソールのサンダルも。 押さえ切れない好奇心と遊び心...。
お次はどんなものに挑戦するのかが楽しみになっている自分が。

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今回も、存分に驚き楽しませていただきました。この春の装いがウィンドウを飾るのが待ち遠しいです。

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