こんにちは。
記録を塗り替える暑さだった今年の夏。
暑くて家出たくないのに、今年は気になる展覧会が多くて意を決して出かけることが多かったように思います。
夏休みもあって各所アートシーンも秋のアート的オンシーズンに向けてギアを上げてきます。
この夏、いくつか展覧会を見に行った中から、素敵だったものをいくつかご紹介します。
まず、先日やっと伺う事ができた「エリック・サティとその時代展」。
ジャン・コクトーやパブロ・ピカソとも親密な交流があったエリック・サティ。
彼らと共同で舞台『パラード』、シャルル・マルタンが挿絵を手掛けたサティの楽譜集『スポーツと気晴らし』、マン・レイがサティをモチーフに制作した『エリック・サティの眼』などなど
セレブリティに次ぐセレブリティとの豪華コラボレーション。
シャルル・マルタンが挿絵を手がけたこちらなどは、今見ても余りにモダンでビックリ。
洗練された線と色彩に酔いしれました。
物語りの中に引き込まれて漂うような、展示物にまつわるエピソードまで煌いてクラクラしてしまうくらい眩し過ぎる展示でございました。
同展では、サティが活躍した時代背景や文化、交流を持っていた芸術家、サティに影響を受けた芸術家たちの作品や資料などを五部構成で紹介、とっても濃い展示となっております。
30日までです!そのあとは静岡でも開催とのこと。
2015年7月8日(水)~8月30日(日)
会場:東京都 渋谷 Bunkamura ザ・ミュージアム
時間:10:00~19:00(金、土曜は21:00まで、入館は閉館の30分前まで)
休館日:会期中無休
料金:一般1,400円 大・高校生1,000円 中・小学生700円
静岡会場
2015年9月12日(土)~11月1日(日)
会場:静岡県 浜松市美術館
お次は記憶が前後致しますが東京都現代美術館で開催中の
オスカー・ニーマイヤー展
ブラジルの世界遺産をつくった男
私、建築は知識ゼロ、完全に素人というか子供目線なのですが、行きたいと仰ってた方が多く、気になっていたところ、レセプションに参加させていただけることに♪
ニーマイヤーは1950年代、祖国の大プロジェクトである、首都ブラジリアの主要な建物設計にたずさわり、荒涼とした土地に創造性豊かな都市をつくりあげました。
この成功は建築という概念を超えた歴史的イベントとなり、ブラジリアは1987年世界遺産に登録されました。
104歳で亡くなる直前まで多くの建築設計を手掛けており、その有機的でダイナミックな曲線とモダニズムの幾何学の調和を特徴とするデザインは今なお多くの建築家に影響を与えています。
人が世界遺産をつくるって、とんでもない偉業ですよね、ということくらいまでは理解...。
しかし模型や写真をみてると、とても分かりやすくてそれでいて「頭のなかどうなってるのこの人・・・」と思いました
それほど広域にわたりケアやフォローをする為、考えつくされた資料を眺めていると壮大な仕事もあるものだなあ、とただただ圧倒的。
googleマップをそのまま印刷した広大なカーペットが圧巻だった〈イビラプエラ公園/Ibirapuera Park〉。
約500m2のアトリウムを使用したインスタレーション。1/30模型の世界を靴を脱いで自由に歩きながらイビラプエラ公園を感じます。
【オスカー・ニーマイヤー展】
会期:2015年7月18日 〜 10月12日
会場:東京都現代美術館
詳細:www.mot-art-museum.jp/exhibition/oscar-niemeyer.html
同時期開催の「おとなもこどもも考える ここはだれの場所?」展も観ることができました。
■ ヨーガン レール
■ はじまるよ、びじゅつかん(おかざき乾じろ 策)
■ 会田家(会田誠、岡田裕子、会田寅次郎)
■ アルフレド&イザベル・アキリザン
上記のアーティスト達による展示は見応えたっぷり、話題性たっぷり。
特に直前に亡くなったヨーガンレールの展示には、何だか複雑な感覚を覚えながらいつもと違う気持ちで彼の最後の作品をゆっくりと堪能しました。
子供にも楽しめるように出来ている印象ながら、やはり大人が見て感じるべき展示なのでは、と。
詳細
http://www.mot-art-museum.jp/exhibition/whoseplaceisithis.html
それから、結構前から楽しみにしていたこちらの展覧会も。
明治の噺家三遊亭圓朝の幽霊画コレクションを中心に、幽霊画を一挙公開!
東京藝術大学大学美術館で開催中の「うらめしや~、冥途のみやげ展」 。
円山応挙、河鍋暁斎、月岡芳年・・・お目当ての絵が見れて嬉しかったですが、上記画像の上村松園「焔」はこれからの期間を限定しての展示なので、もう一度狙って行こうと思っています。
会場の演出もなかなか乙で、納涼にピッタリ☆
お土産も凝ってて、谷中饅頭からこちら。 とっても美味しかったです☆お土産にいかがでしょう。
2015年7月22日(水)~9月13日(日)
午前10時~午後5時(入館は閉館の30分前まで)
(ただし、8月11日(火)、21日(金)は午後7時まで開館)
※会期中、展示替えを行います。
前期展示:7月22日(水)~8月16日(日)
後期展示:8月18日(火)~9月13日(日)
さいごに、こちらは既に終わってしまった展示なのですが
「没後30年 鴨居玲展 踊り候え」を会期終了ギリギリで鑑賞。
東京ステーションギャラリーの素敵な雰囲気と見事に調和した、大変印象的な展示でした。
没後30年とは思えない、ビリビリとした念というかエネルギーの蠢くようなその肉筆。
恐ろしいくらいでしたがとても惹きつけられました。
酩酊するおじいさんを描かせたら世界にも右に出るものは居ないですね...
・・・ということで、何だか酷暑に割と濃厚なアート履歴でございました。