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KITAJIKO

アーティスト

KITAJIKO

東京藝術大学デザイン科卒業後、7年間のデザイナーとしての企業勤務を経て、2010年、雑誌オフィシャルブロガー・イラストレーターとして活動開始。ファッション・アート・旅・グルメ・映画などに関するものについて独自の審美眼・観察眼でリポート。画業はアナログからデジタルまで対応。個展やコラボレーションなどで活動中。

113 ロダン カミーユと永遠のアトリエ

ロダン
といえば、日本での知名度は抜群。
泣く子も黙る 近代彫刻の父
ってなもんで、いわゆる巨匠であり世界的大先生。

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かくいう私も国立西洋美術館の売店で地獄の門マグネットを買いましたよ。


二年前のパリでもリニューアルしたてのロダン美術館に行きましたとも。

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光溢れる館内は所狭しと手が触れられそうな距離に彫刻が並び、贅沢な空間でした。

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映画出もエピソードが出てくるバルザック像

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観た映画にまつわる土地に行く事ができると、映画が倍楽しい。

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そんなロダン師匠の今作。
大変興味深く鑑賞させていただきました。個人的に面白かったです^^!

ロダンとカミーユも 先生と生徒、師匠と弟子というシネマ向きの
年齢差のある芸術家同士の情熱的で悲劇的なロマンスとしてやたらと有名ですけど。

19歳で弟子入りした当時ロダンは42歳。
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ロダンよ・・・と思うくらいイチャイチャしておりましたが。

名声を得た後のロダン師匠のモテっぷりも
生々しかったですけど、成功者ってすごい。

前半とにかくラブラブだったロダンが名声を得て芸術家として上り詰めるほどに、カミーユに落ちる影が容赦なく濃い。


どちらかというと絵を描く立場の人間として
芸術家の儚さ脆さ、危うさ愚かしさ などなどが
ビシビシ急所を貫くかの如く、感じて取れるので
どうしたらいいか分からない...


ロダンの時代から
世界はあらゆる分野で発展を遂げ進みテクノロジーは日々進歩し
インターネットの出現により毎日のように新しい何かが誕生し
色々な境界線が無くなりつつあり
もはや何が便利かも分からずついていけない状態だと言うのに



芸術家はそのままだ・・・

男と女なんか特に何にも変わっとらん・・・

そう感じてしまった~

もちろん、時代に上手く乗って スマートに軽やかに芸術を極めている方もいることはいると思うんですけど
人間って業が深い。


それでも 誰もが知る大芸術家ロダンの、あの不朽の名作たちの影に
驚くほどありふれて人間らしい苦悩と痴情の縺れがあったってこと。

そんなポイントに何故だか大変興奮いたします。

恋愛ってなんですかね。

ロダン カミーユと永遠のアトリエ  公式サイト
http://rodin100.com/

(C)Les Films du Lendemain / Shanna Besson

109 [四季]と[四大元素]が集結!アルチンボルド展

今月20日から開催中の[アルチンボルド展]

今年上半期、一番観ておきたかった展覧会です。
しかし去年~今年は、自分的に行っておきたい展覧会が多くて、何だか怖い。

去年の12月に訪れたウィーンの美術史美術館で↓

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奇しくも立ち止まって魅入ってしまうほど惹かれたのはブリューゲルアルチンボルド(バベルの塔展も上野で開催中)。

このとき美術史美術館に展示されていたアルチンボルトは4点(だったような) 
自然光差し込む部屋に静かに佇んでおられまして...

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「こ・・・これがアルチンボルドの・・・  私でも知ってる・・・」

などと思いながら、結界もガラスも無いアルチンボルドの絵を 至近距離でじっくり堪能致しました。

アルチンボルド作品を代表す連作シリーズ『四季』は、現存するだけで4つ存在し、各目録に記載されるものも合わせれば、6つものヴァリアントが確認されているなど(現存する最古のものはウィーン美術史美術館が所蔵する≪春≫≪夏≫≪冬≫。≪秋≫は消失。)、当時の画家に対する高い評価と知名度が伺える。(引用)


私が最初に見た【夏】などは、最古組なわけですね。
たしかに少しずつ仕様を変えて同じモチーフを描いてるのは何故だろかと思ってましたが なるほど。
作品に関しての裏話やコンセプトなどを聞きつつ作者や作者の活躍した時代に思いを馳せることは美術鑑賞のひとつの醍醐味です。ホント。
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本展覧会の【夏】は"1572"でデンバー美術館蔵ですが、美術史美術館で観た【夏】は"1563"!

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それにしても・・・

この画風に横槍いれず画家を自由に泳がせ見守る姿勢...よき理解者にして最高のクライアントだな...

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そんなわけで。

ウィーンで観たあの絵が上野に。
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入り口にある「アルチンボルドメーカー」自分の顔がアルチンボルド風になるというなかなか攻めてるコーナーも。

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↑公式twitterより

会場ではスペシャルギャラリートークがあり、この貴重な機会についての解説が。

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メインビジュアルにも使用された[春]。さすがの細密さ。美しさ。

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絵画の詳細や解説も、大変分かりやすく丁寧。
資料やキャプションを読むほどに、アルチンボルドの謎かけの核心に迫れます!!

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アルチンボルドが育って活躍した時代背景、職場環境、本人の気質が絶妙なタイミングで合致し、成し得た表現なのだな~と感じます。
彼が生きた時代に思いを馳せたりすると、大航海時代などで新しい大陸から新発見の動植物がヨーロッパに持ち帰られた頃で。
今でこそお馴染みの動物も魚も植物も、全く未知のもので。

それこそアルチンボルドの作品は未知の生命体で埋め尽くされた絵だったわけで。「なんじゃこりゃ!」って感じだったでしょうねー...

今でも新種の深海生物などみると、自分のキャパを軽く超える造形や質感に、何ともいえない驚きを覚えます。

初めてみるもので埋め尽くされた絵って、想像を絶する衝撃だったに違いないですよね。
ロマンあるわ~。

子供が生まれて初めて動物園に行って、あまりの情報量に知恵熱が出るような衝撃だったんだろうな~
アルチンボルド先生の絵を当時観た人!

アルチンボルド展内覧会♡ 上半期1番観たかった^ ^

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などと妄想しながら世界中から集結した四季と四大元素を眺めておりました(まず集めてしまったのがとにかく凄い)。

そのほか、会場には貴重な作品や素描など、詳しい解説とともにアルチンボルドの世界を深くまで。

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ミュージアムショップも豪華ラインナップでございました!

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今回の展覧会、公式HPも凝っており、鑑賞前のウォーミングアップや気持ちを高めるのに最高です。

今回の展覧会は、解説やトピックを知ると、更に楽しめることと思いますのでぜひ♪

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公式特設サイト http://arcimboldo2017.jp/

アルチンボルド展

会場:国立西洋美術館

http://www.nmwa.go.jp/

会期:2017年6月20日(火)~2017年9月24日(日)
開館時間:午前9時30分~午後5時30分
毎週金・土曜日:午前9時30分~午後9時
6月23日、24日は午前9時30分~午後8時

休館日:月曜日(ただし、7月17日、8月14日、9月18日は開館)、7月18日(火)
特設サイト:http://arcimboldo2017.jp/

106 ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣 ジャパンプレミア

映画『ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣』の日本公開を記念したライブプレミアイベントが4月27日、東京藝術大学・奏楽堂にて行なわれ、2011年の公演以来、6年ぶりの来日を果たしたセルゲイ・ポルーニンが出席。

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会場の奏楽堂にはたくさんの人!奏楽堂は実に15~6年ぶり、卒業式以来ですが こちら側は変わらない雰囲気。

本編上映後のステージでは、YouTubeで1,900万回以上も再生された独創的なパフォーマンス『Take Me To Church』を生披露し、続くトークコーナーでは、プレゼンターを務めたクリエイティブディレクター・箭内道彦氏と共にアートへの思いを熱く語った(引用)。

映画の余韻がまだあるのに、ご本人降臨しかもライブで『Take Me To Church』披露って...

ものすごい事ですよ。しかも直後にトークイベントも控えてます。
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写真:ハービー・山口

トークでは会場が芸大ということもあって、アート観やアートを志す学生にメッセージといった内容でした。

ちょっと達観してるかんじの、アーティスト然とした意見を述べておられて
異端児でバッドボーイな印象からはちょっとかけ離れた受け答え。
色々あったけど到達した心境なのか、それとも・・・

ガラスのように繊細で優しい青年なのだろうなーという雰囲気は映画を通して伝わってきます。

普通の純粋で多感な年代の男の子の部分と、トップアーティストの部分がいびつにせめぎ合い、絶妙な危うさがあるんですが、彼の美しさをもってして耽美な少女漫画に出てきそうな ちょっと皮肉屋で影のある美少年のようだよ。

映画で観た彼の半生と、直後にステージに現れたご本人の表現力と躍動感には素晴らしく説得力があり

ビリビリ伝わってくるものがありました。

一朝一夕では到底到達できないその体の使い方であったり、パフォーマンスを最大限に発揮できる柔軟性や筋肉、纏うオーラまで。

文化として成熟を極めたバレエの国に生まれて
分厚い層の中で突出した存在として更に精進してるってどれだけ高み。。

幼少期からの鍛錬と恵まれた容姿も含めた輝かしい才能で芸術を体現してるんだもの、この方に言葉は要らないわーホント。

しかしこの目で動くセルゲイ・ポルーニンが観れて感無量。
意外に少年のような繊細な肢体で驚きました。

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写真:ハービー・山口

みなさん興奮気味に会場を後にしてらっしゃったのが印象的でした。

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映画のほうは、バレエドキュメンタリーとしてはちと異質。

セルゲイ・ポルーニンの幼少期からの映像・画像をたっぷり使った記録としても貴重な前半。

10歳くらいまでのポルーニン氏、天使です。

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才能を端々から感じ、めきめき上達する美しい息子セルゲイ。

期待し全てを捧げる家族

プレッシャーに耐えながらも懸命に努力を続け、才能を開花させるのですが。


ご存知異端児・問題児としてのセルゲイ・ポルーニンというスターダンサーについて...

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彼はどうしてスキャンダラスな存在になったのか。なにがあったのか。


という流れで。

これは芸術と家族、芸術と子育て、多感な時期をどう眺めるかというか

観る方の立場や環境で感想も大きく違うでしょうし、性差もありそうだし。

一概に言えない感じです。


そんなシリアスなテーマも漂いながら

優雅に舞うポルーニン氏の映像が眩しいくらいの美しさ。

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よくもまあこんなに美しいバランスで存在してるなって感心致します。

誰もが酔いしれる素晴らしい才能、がありながら苦悩する美しいセルゲイ・ポルーニン氏の全てをぜひご覧下さい。

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British Broadcasting Corporation and Polunin Ltd. / 2016

◇ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣◇

監督:スティーヴン・カンター
『Take me to church』演出・撮影:デヴィッド・ラシャペル
出演:セルゲイ・ポルーニン、イーゴリ・ゼレンスキー、モニカ・メイソン他
配給:アップリンク・パルコ
(2016年/イギリス・アメリカ/85分/カラー、一部モノクロ/16:9/DCP/原題:DANCER)
2017年7月15日(土)より、Bunkamuraル・シネマ、新宿武蔵野館ほか全国順次公開

■公式サイト
http://www.uplink.co.jp/dancer

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