いよいよ今週末より上映の
ゴーギャン タヒチ、楽園への旅
楽園タヒチでの絵画で有名な
19世紀を代表する画家 ゴーギャンの
タヒチでの日々を中心に描いた映画です。
砂の数ほどいる芸術家。
その中において歴史に名を残す有名芸術家って砂漠の砂を一つまみって感じでしょうか。
そうなるとその人生も個性的というか。破滅的だったり変態的だったり。
生き方そのものが芸術だってなことになってきて。
物語として語り継がれ、その芸術的カリスマ性を増大させるわけで。
突き抜けたやらかしの先にある美に 我々はしばしば萌え酔いしれるのであります。
狂おしいばかりの激動と波乱の芸術家人生を全うし、燃えつきる芸術家の人生を見て
愚か過ぎる...と思いつつもどこかで確実に
羨ましい...などと正直思ってしまうのです。
とはいえ
ゴーギャン。
ゴーギャンは個人的なアート知人界隈では芸術家ダメ男四天王の筆頭だなーと語られております。
ダメ男四天王。
それはひたすら甲斐性の無い、女にヒドイアーティストってことでゲス。
カラヴァッジョなどのガチの悪人(殺人)ではなく、
兎にも角にも甲斐性が無く、女に平気で苦労をさせるテの人。
若い人は知らないでしょうが、『芸の為なら女房も泣かす♪』という世界。
ただの当社比なので、四天王は変動しますが、ホントにゴーギャンはダメ男四天王常連です。
何で?と思われたあなた。 映画を観れば納得かもです。
アート戦国時代の昔のフランスでは、御大たちが不遇の時代を過ごし、文句タラタラというシーンをよく目にします。
この人たちの没後数十年以上後に、あれだけ渇望した名声をほしいままにするのだわーと思うと、絵描きとして目頭が熱くなります。
ゴーギャンもそんな一人。
タヒチに新たなインスピレーションを求め、家族をフランスに残し ひとり新天地へ。
希望に胸躍らせ辿りついた楽園ですが、慣れない土地で苦労...
そして出会い
芸術家の業もですが、女の人生にも思わず想いを巡らし立ち止まって考えてしまう内容でした。
でもね、品行方正で真面目で理性的な芸術家なんて、映画にならないのでしょうな。
ゲスさも糧にして魅力を増す芸術男。
そんなゴーギャンを名優ヴァンサン・カッセルが演じてますし。
見応え十分でございました。
前にもどこかでかいたけど
ダメ男の芸術家なんてやめておけ、苦労するぞなんて無粋なことは言わない。
天才芸術家に恋した女性は、
盛大に天才をけし掛けて
偉大な作品創造に一役買って欲しい。
宜しくお願い致します。
「ゴーギャン タヒチ、楽園への旅」
2018年1月27日より東京のBunkamuraル・シネマほか全国で公開。
- 後援:タヒチ観光局
- 配給:プレシディオ
(C) MOVE MOVIE - STUDIOCANAL - NJJ ENTERTAINMENT
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