ローマの高級住宅街。一人「家族の肖像」の絵画に囲まれて暮らす、老教授(B・ランカスター)の静かで孤独な暮らしは、ある日突然の闖入者によって掻き乱される。ビアンカ・ブルモンティと名乗る、美しく気品のある伯爵夫人(S・マンガーノ)とその家族たち、娘のリエッタ、婚約者ステファーノだ。全くその意思の無い老教授を強引に口説き落とし、彼女たちは階上の部屋を借りてしまう。
実際に階上に住み込んだのは、ビアンカの愛人であるコンラッド(H・バーガー)だった。数日後、勝手に改装をし始めたコンラッド。教授との間に諍いが起こる。誤解が解けた後、教授はコンラッドに、予想もしなかった教養の片鱗を見る...(引用)
©Minerva Pictures
2017年2月11日から公開の、ルキノ・ヴィスコンティ監督の映画『家族の肖像 デジタル完全修復版』。
今年で生誕110年、没後40年を迎えたルキノ・ヴィスコンティ。1978年に日本で初公開された『家族の肖像』なのですが。
今回初公開される「デジタル完全修復版」は、2013年にフェンディがミラノに新たな旗艦店をオープンした際の特別プロジェクトの一環で制作されたものということです。
ファッションブランドが名作映画のデジタルリマスターを手がけるのは、過去にもありましたよね。
全編ウットリするような色彩、艶やかな質感など美意識の高い修復が隅々まで。
劇中でシルヴァーナ・マンガーノが着用するファーコートは、フェンディと衣装デザイナーのピエロ・トージとのコラボレーションによってによって制作されたそう!!!
ストーリーは...
歴史を感じるローマの豪邸で大好きな絵画のコレクションに囲まれて孤独に暮らしていた老教授の生活が、
©Minerva Pictures
ある家族の突然の襲来によって掻き乱されていく様を描いた作品なのですが・・・
こちらが"ある家族" ↓↓
©Minerva Pictures
翻弄される教授。 かわいそう(だけどそれがイイ)。
ローマの最高に雰囲気のある邸宅で繰り広げられる破天荒だけど美しい登場人物と、教授の受難
を大変美しく描き出した作品でした。さらにデジタルリマスターで視覚的にも素敵に再現。
個人的にはブルモンティ夫人役のシルヴァーナ・マンガーノ様の針のように細い細眉と萌える赤毛にイタリア美人の気合を感じ、イタリア美人は戦闘能力高いわーと満足感に浸っておりました。
©Minerva Pictures
教授奥さん役のクラウディア・カルディナーレのイタリア美人ぶりも。
右が、本作でもキーとなる夫人の愛人コンラッド役のヘルムートバーガー(右)。
「悪魔的な狂気、邪悪な性的魅力秘めている」イメージがある
とヴィスコンティ監督に言わしめたオーストリア出身のイケメンです。
©Minerva Pictures
知性漂う美しい邸宅で繰り広げられる
独特の不思議な魅力のある登場人物が織り成すクセになりそうな不協和音、
ファッショナブルな雰囲気。
ぜひ、オススメです!
©Minerva Pictures
「家族の肖像 デジタル完全修復版」
2月11日(土)より、岩波ホール他全国順次ロードショー
配給:ザジフィルムズ
公式ウェブサイト