ル・グラン・ヴェフール Le Grand Véfour
パリ最後の食事にセッティングいただいたのはル・グラン・ヴェフール。
ル・グラン・ヴェフールは言わずと知れた世界最高峰のフレンチレストランで、その歴史と栄光は華々しく アレクサンドル・デュマ、ナポレオンとジョゼフィーヌなどなど教科書級の顧客の席も残る、生ける伝説のレストラン。
美食の都なパリに於いても他に代わりが無い特別な存在のレストランであるといえます。
ジョルジュ・サンドもここに来ていただなんて(サンドはショパンの愛人。もちろん美人。)。そういうのに興奮するミーハーな私です。
私は どんな文化もできれば正面玄関・王道から攻めたいと思っていて。
基本を知ってから、やっと前衛やアングラがやっと楽しめるかどうかタイプの私にとって、
ル・グラン・ヴェフールはパリ文化を知る入り口として正統派の最高峰を体感する、というこれ以上ないほどの王道にして最高の正面玄関となりました。
本物に触れるというのは、私にとってとても貴重で重要なこと。
こういった日本ではきっと体験できない歴史や空気感を含めた「これぞフレンチ!」な王道こそ知りたかったし、旅先ではその国の文化に敬意を表して伝統を体験したい。人も国もルーツが気になるわけで。
そういう王道の物語の中で「王子様より悪役よね」とか、細かい好みはあるのでしょうけど(脱線)。
最先端や前衛の美を理解するにも、クラッシックを知っているとより楽しめるというか。
今まで、漠然と観て感じていたそういう自分の好みや傾向を客観的に知ることが出来たのも、パリの旅での発見でした。
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案の定前置きが長くなりましたが、めくるめくル・グラン・ヴェフールでの食事リポート、ご覧下さいませ。
ル・グラン・ヴェフールはパレ・ロワイヤルの優雅な回廊と、緑溢れる庭園の一角にあります。
創建当時からの豪華な内装は、フランス歴史建造物指定され、映画の撮影の現場にもなるほどの美しさを誇っています。
日本では実現し得ない独特の雰囲気を醸しておりました。
煌びやかだけどシックで重厚。言葉にならない高揚感に支配されます。緊張感を高揚感が上回る。
きっとこの空間を日本で再現しようとしたら、どうにも残念な何か違う感じになりそう。
着席・・・と思いきや
いきなりギィ・マルタンシェフお出迎え! メディアでよく拝見する有名人が目の前に!
ル・グラン・ヴェフールを三ッ星に押し上げた張本人にして、業界を牽引するスターシェフ。
(間もなく還暦とは仰天です。爽やかすぎる。)
「日本は桜の頃ですね!」と季節のご挨拶。ギィ・マルタンシェフは日本通。かなりお詳しい。
とっても華やかな雰囲気をお持ちの方。天性だろうなー。
そして一気に厨房へ通され・・・
まさかのル・グラン・ヴェフールバックヤード見学会。 すごい展開に目が回りそう。
「彼は奥さんが日本人で・・・」 バックヤードで料理される皆様ご紹介も。(サービス精神凄過ぎる)
ギィ・マルタンシェフの世界観を色々と教えてくださいました。
日本人も活躍する職場で、ご挨拶させていただきました。
すごいなあ。尊敬&応援してしまう。
・・・と、滅多に足を踏み入れることも叶わない聖域にお邪魔させていただいて、事の重大さに後から恐縮しております(当時は必死だったからな...)。
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いよいよ着席してル・グラン・ヴェフール体験!!!!
ルイナールで乾杯。 今回の旅で魅惑の味を覚えてしまったルイナール。悩ましい
メニューは、直感で選ばせて頂きましたがもっと冷静に構成を組めるようになりたい、今後の課題。
そしていきなりメニュー以外の料理登場。 おいしい牡蠣。 器がいきなりツボ。
↓いろんなお店でさらっと登場するラビオリ。 抜群に美味しかった。ある意味一番印象的だったかも。
こちらも新作といって颯爽と登場したスープ。 見た目がグラフィカル。色彩も憎らしいほどにステキ。
お味は美味し過ぎる野菜ジュースのようなほんのり甘酸っぱい爽やかなかんじ。 凄くボリューミー。
フードジャーナリストの里井さんのル・グラン・ヴェフールリポートは更に詳しく解説されております!
高級レストランから街角食べ歩きまで、食を楽しむ彼女に多大な影響を受けちゃいました^^
前菜のフォアグラ。 これメインじゃないの!?という濃厚さとボリューム。フォアグラ立ってますね。
フルーティーで薫り高くクリーミーっていう魔法みたいな一皿でため息とともに項垂れる。
↓目の前、フロアの中央には配膳用の大きなテーブルがあって、ここから一斉に料理を持って各テーブルへ、というシステム。
私はこのスタイルを目にするのが初めてで、ベテランサービスマンの的確な判断と、各テーブルへ完璧タイミングで流れるように料理を出すさまをウットリと眺めておりました。
まさに機能美。みんな意味のある動きをして仕事人ステキ。見飽きない。
驚愕の美味しさ、グリンピース。
生まれも育ちも田舎な私は、新鮮野菜だけは人並み以上に食べたつもりでいたのですが、知らないことばっかりだ...
美味しいお野菜にたくさん出会えて嬉しい。
今回の構成。
↓そしてチーズのワゴンが・・・フロマージュっていうか 空母みたいだよ?
別アングルも。(あまりの迫力に連写してしまった)
お兄さんの二丁ナイフ捌きと的確サーブもなかなかウットリだった。
「私は食べやすいのと...一番個性的なチーズはどれですか??」
と聞くと、世界で年間160個生産というヘルミニョンというチーズをくれました。上図右画像一番上の段の右から二番目の背の高いチーズがヘルミニョンです。
そんな貴重なヘルミニョン、例えるなら味噌みたいな味でした(オシャレな例えが思い浮かばない)。濃いいィ。
そしてココから怒涛の甘味ゾーン! 次々出てきて終わらないし、アスパラまで登場。 把握しきれないくらいサプライズも多い!
そしてまたまた驚愕の美しいパフォーマンスと共に芸術的なものが...!!!
インスタグラムにもムービーをupしたら、ギィ・マルタン氏のいいねも頂きました 笑
ということで、これ以上はなというくらい完膚なきまでにもてなされ、完璧過ぎるはじめてのパリの旅は最高の美食にて終幕となったのであります。
次のパリの為に脳の容量増やさないと・・・と痛感いたしました。 やりたいこといっぱい。
最後に、奥様のお誕生日を祝うご夫婦。生花のあしらわれたデザートかしら。
とってもいい雰囲気。 あー私もいつかこういうの。いくつになっても憧れるわ。
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