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KITAJIKO

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KITAJIKO

東京藝術大学デザイン科卒業後、7年間のデザイナーとしての企業勤務を経て、2010年、雑誌オフィシャルブロガー・イラストレーターとして活動開始。ファッション・アート・旅・グルメ・映画などに関するものについて独自の審美眼・観察眼でリポート。画業はアナログからデジタルまで対応。個展やコラボレーションなどで活動中。

51 シャネル 15-16AW オートクチュールコレクション① 「カジノと3D」

先月七月七日、パリのグラン パレにはこの日の為にしつらえられたアールデコ様式のカジノが出現。

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CHANEL NEWS


スロットマシンやルーレット、ブラックジャック テーブルにはディーラーが待機。プライベートでエクスクルーシブな社交場を意味する「Le Cercle Privé」と名付けられたカジノだそうです。

そんなカジノ、Le Cercle Privé を舞台にシャネルとご縁の深いセレブリティが約20名。
ジュリアンムーア、ジェラルディン・チャップリン、ヴァネッサ・パラディは娘のリリーローズと。
ステラ テナント、ララ ストーン、リリー コリンズ、アリス デラル、ヴィオレット ドゥルソ・・・・・・・・・

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CHANEL NEWS
それぞれにシャネルを纏い、マドモアゼル シャネルが1932年に発表した最初のハイジュエリー コレクション「Bijoux de Diamants」(ダイヤモンド ジュエリー)の復刻ピースを身に着けています。このゲストたちが体現するものは、当時、大胆な賭けに出たマドモアゼル シャネルのエレガンスそのものでした。(引用)

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CHANEL NEWS
豪華にも程があるショー演出の域を遥かにこえたセレブリティが集い、美しきギャンブラー達のブラックジャックに興じる様を背景に繰り広げられた夢のようなショーだったのです。どうやら。 

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壮観。   CHANEL NEWS

圧倒的です。映像を観ているだけでこのドキドキ感なのですから、ライブはどんなにか素晴らしいのでしょう。
そしてホンモノのオートクチュールドレスは今回もさぞ凝りに凝って凄まじいオーラを放っているのでしょう。

+++++

ということで、ほどなくして私の家にコレが届きます。

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遥々こんな片田舎の自分の元に来てくれたインビテーションは宝です。

「3D・・・」
映像を観たり、画像を観察している分にはどこらへんがどのくらい3Dなのか、正直謎でした。
でも、ホンモノを目の当たりにしたら分かりました。3Dの意味。

今回、とっても象徴的だったこちらのシャネルスーツ。

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Photos © 2015 by Karl Lagerfeld



いわゆる昨今人気の3Dプリンタ造形「SLS(レーザー焼結)」という技術によりマトラッセ(キルティング)のようなブレードを制作。
これをベースにシャネルの誇るアトリエの匠総動員の手仕事による二次加工、三次加工、四次加工(それ以上ありそう)を施すわけですが
3Dプリンタで出力されたマトラッセテクスチャのブレードでブランドアイコンであるスーツを作り出すという
シャネルならではの解釈によりSLSの可能性はまたひとつ広がり

SLSブレードをベースに シャネルの装飾技術の数々を注ぎ込むわけですが

新しい技術に必要以上に舞い上がったり浮き足立ったりもせず、

シャネルのアトリエ、クリエイションにとってはあくまで新しい新鮮味のある素材のひとつであって、

それ以上でもなければそれ以下でもない

という感じがして、とても印象的だったのでした。
3Dプリンタの使い方がとっても必然的で大人な気がする。上手く言えないけど。

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パテントのテープにマトラッセブレード、ブレードの下に煌くのは生地か刺繍か...複雑。

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弾力のあるしなやかな素材感。袖など際の装飾がこれまた立体的。

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白にパールの刺繍。全然雰囲気が変わっておもしろい。

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ブレードのしたにはシークインの刺繍がギッシリ。
この何層にも渡るレイヤードが深みを醸し出して、もはやミステリアスなレベル。まさにアートだー。

↓こちらはきりっぱなしも使用。
完璧に3Dプリンタの特性を存分に理解し、最大限に魅力を引き出して余裕すら感じますが、きっと最初は何だかんだ言って新しい素材に、たくさんの職人さんが思案を重ねアイデアを出し合って試行錯誤したんだろうなあー。と思うと胸が熱くなります。

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・・・3Dの件やらショーの事に触れていたら、長くなってしまいましたので
続きは次回!よろしくお願い致します^^ 

後編はこちらから!
52 シャネル 15-16AW オートクチュールコレクション② 「オートクチュール3D装飾」

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