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KITAJIKO

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KITAJIKO

東京藝術大学デザイン科卒業後、7年間のデザイナーとしての企業勤務を経て、2010年、雑誌オフィシャルブロガー・イラストレーターとして活動開始。ファッション・アート・旅・グルメ・映画などに関するものについて独自の審美眼・観察眼でリポート。画業はアナログからデジタルまで対応。個展やコラボレーションなどで活動中。

54 この秋楽しみな舞台・映画・展覧会防備録①

八月ももう終わり。朝晩はすっかり涼しくて確かな秋の気配。
これから過ごしやすくなりアートのオンシーズンということで、色々と足を運びたい場所のピックアップも楽しいわけで。今回はこの秋観にいく予定の舞台、映画、展覧会の防備録。


まずは新宿南口・紀伊國屋サザンシアターで9/1からはじまる【國語元年】。
ちょっとだけ、グラフィックでお手伝いさせていただきました☆
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9月の紀伊國屋サザンシアターをはじめ、全国でも公演予定です!
↓は兵庫県立芸術文化センターでのポスターより。

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故・井上ひさしが手がけた1986年初演のこの舞台で、今回、俳優の八嶋智人さんがこまつ座初登場ながら主演を務めていてとても楽しみ!登場人物が話す"お国言葉"を劇場でライブで聴けるのもワクワクしてます。

【國語元年】新宿南口・紀伊國屋サザンシアター
2015年9月1日(火)〜9月23日(水・祝)
公式サイト http://www.komatsuza.co.jp/program/index.html#194

こまつ座では、ほかにも興味深い作品が秋に控えています☆
舞台鑑賞は初心者ですが、気になります。
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お次は、今秋必見の映画。

映画『ヴェルサイユの宮廷庭師』

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ケイト・ウィンスレットが度重なる困難を乗り越えていく女性庭師のサビーヌを、庭園建築家のル・ノートルを『君と歩く世界』のマティアス・スーナールツが演じる。キャストもロケーションも楽しみ過ぎる一本です。

古今東西の整備された庭を鑑賞するのが大好きなので、もう本当に楽しみです。

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お次も楽しみで仕方ないヘレン・ミレン先生の新作。

『黄金のアデーレ 名画の帰還』(原題「WOMAN IN GOLD」)
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~STORY~
アメリカで暮らす82歳のマリア・アルトマンが駆け出し弁護士ランディと共に起こした裁判に、世界が仰天した。
訴えた相手は、オーストリア政府。"オーストリアのモナリザ"と呼ばれる、クリムトが描いたマリアの伯母の肖像画
「黄金のアデーレ」の返還を求めてのものだった。その名画には、ナチスに運命を翻弄されたマリアと
彼女を取り巻く人々の美しい思い出と涙の記憶が詰まっていた――

11月27日(金)、TOHOシネマズ シャンテ他全国ロードショー
http://golden.gaga.ne.jp/

他にも観たい映画が何本か。
上記も含め、実際に鑑賞しましたらレビューを書かせていただきますのでまたお付き合いください!


展覧会も大規模からギャラリーまで気になる展示がいっぱいです。
9/9からBunkamuraザ・ミュージアムにて開催される、
ウィーン美術史美術館所蔵 【風景画の誕生】展覧会
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こちらの展覧会、特設ウェブサイトも素敵な情報が盛りだくさんで楽しく拝見できます。
展覧会に因んだイベントや、レストランメニューなど
【風景画の誕生】展を120パーセント楽しめます♪

↓【風景画の誕生】展特設サイト ↓
http://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/15_wien/index.html


観たいものがたくさんあるって幸せ。

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53 2015年盛夏と猛暑と美術展

こんにちは。

記録を塗り替える暑さだった今年の夏。
暑くて家出たくないのに、今年は気になる展覧会が多くて意を決して出かけることが多かったように思います。

夏休みもあって各所アートシーンも秋のアート的オンシーズンに向けてギアを上げてきます。
この夏、いくつか展覧会を見に行った中から、素敵だったものをいくつかご紹介します。

まず、先日やっと伺う事ができた「エリック・サティとその時代展」
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ジャン・コクトーやパブロ・ピカソとも親密な交流があったエリック・サティ。
彼らと共同で舞台『パラード』、シャルル・マルタンが挿絵を手掛けたサティの楽譜集『スポーツと気晴らし』、マン・レイがサティをモチーフに制作した『エリック・サティの眼』などなど
セレブリティに次ぐセレブリティとの豪華コラボレーション。

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シャルル・マルタンが挿絵を手がけたこちらなどは、今見ても余りにモダンでビックリ。
洗練された線と色彩に酔いしれました。
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物語りの中に引き込まれて漂うような、展示物にまつわるエピソードまで煌いてクラクラしてしまうくらい眩し過ぎる展示でございました。

同展では、サティが活躍した時代背景や文化、交流を持っていた芸術家、サティに影響を受けた芸術家たちの作品や資料などを五部構成で紹介、とっても濃い展示となっております。
30日までです!そのあとは静岡でも開催とのこと。

2015年7月8日(水)~8月30日(日)
会場:東京都 渋谷 Bunkamura ザ・ミュージアム
時間:10:00~19:00(金、土曜は21:00まで、入館は閉館の30分前まで)
休館日:会期中無休
料金:一般1,400円 大・高校生1,000円 中・小学生700円

静岡会場
2015年9月12日(土)~11月1日(日)
会場:静岡県 浜松市美術館


お次は記憶が前後致しますが東京都現代美術館で開催中の
オスカー・ニーマイヤー展 
ブラジルの世界遺産をつくった男

私、建築は知識ゼロ、完全に素人というか子供目線なのですが、行きたいと仰ってた方が多く、気になっていたところ、レセプションに参加させていただけることに♪

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ニーマイヤーは1950年代、祖国の大プロジェクトである、首都ブラジリアの主要な建物設計にたずさわり、荒涼とした土地に創造性豊かな都市をつくりあげました。
この成功は建築という概念を超えた歴史的イベントとなり、ブラジリアは1987年世界遺産に登録されました。
104歳で亡くなる直前まで多くの建築設計を手掛けており、その有機的でダイナミックな曲線とモダニズムの幾何学の調和を特徴とするデザインは今なお多くの建築家に影響を与えています。

人が世界遺産をつくるって、とんでもない偉業ですよね、ということくらいまでは理解...。
しかし模型や写真をみてると、とても分かりやすくてそれでいて「頭のなかどうなってるのこの人・・・」と思いました
それほど広域にわたりケアやフォローをする為、考えつくされた資料を眺めていると壮大な仕事もあるものだなあ、とただただ圧倒的。

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googleマップをそのまま印刷した広大なカーペットが圧巻だった〈イビラプエラ公園/Ibirapuera Park〉。
約500m2のアトリウムを使用したインスタレーション。1/30模型の世界を靴を脱いで自由に歩きながらイビラプエラ公園を感じます

【オスカー・ニーマイヤー展】
会期:2015年7月18日 〜 10月12日
会場:東京都現代美術館
詳細:www.mot-art-museum.jp/exhibition/oscar-niemeyer.html


同時期開催の「おとなもこどもも考える ここはだれの場所?」展も観ることができました。
■ ヨーガン レール
■ はじまるよ、びじゅつかん(おかざき乾じろ 策)
■ 会田家(会田誠、岡田裕子、会田寅次郎)
■ アルフレド&イザベル・アキリザン

上記のアーティスト達による展示は見応えたっぷり、話題性たっぷり。
特に直前に亡くなったヨーガンレールの展示には、何だか複雑な感覚を覚えながらいつもと違う気持ちで彼の最後の作品をゆっくりと堪能しました。
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子供にも楽しめるように出来ている印象ながら、やはり大人が見て感じるべき展示なのでは、と。

詳細
http://www.mot-art-museum.jp/exhibition/whoseplaceisithis.html

それから、結構前から楽しみにしていたこちらの展覧会も。
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明治の噺家三遊亭圓朝の幽霊画コレクションを中心に、幽霊画を一挙公開!
東京藝術大学大学美術館で開催中の「うらめしや~、冥途のみやげ展」 
円山応挙、河鍋暁斎、月岡芳年・・・お目当ての絵が見れて嬉しかったですが、上記画像の上村松園「焔」はこれからの期間を限定しての展示なので、もう一度狙って行こうと思っています。
会場の演出もなかなか乙で、納涼にピッタリ☆

お土産も凝ってて、谷中饅頭からこちら。 とっても美味しかったです☆お土産にいかがでしょう。
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2015年7月22日(水)~9月13日(日)
午前10時~午後5時(入館は閉館の30分前まで)
(ただし、8月11日(火)、21日(金)は午後7時まで開館)

※会期中、展示替えを行います。
前期展示:7月22日(水)~8月16日(日)
後期展示:8月18日(火)~9月13日(日)


さいごに、こちらは既に終わってしまった展示なのですが
「没後30年 鴨居玲展  踊り候え」を会期終了ギリギリで鑑賞。
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東京ステーションギャラリーの素敵な雰囲気と見事に調和した、大変印象的な展示でした。
没後30年とは思えない、ビリビリとした念というかエネルギーの蠢くようなその肉筆。
恐ろしいくらいでしたがとても惹きつけられました。

酩酊するおじいさんを描かせたら世界にも右に出るものは居ないですね...


・・・ということで、何だか酷暑に割と濃厚なアート履歴でございました。


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52 シャネル 15-16AW オートクチュールコレクション② 「オートクチュール3D装飾」

前回はコレクションのテーマ「カジノと3D」について触れましたが
今回は実際に実物に触れ観察したレポートです。

オートクチュールコレクションが終了すると、息つくヒマもなくいくつかの世界の都市をプレゼンテーションして巡る旅に出るオートクチュールドレス達。
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毎回、ラックに吊られたドレス達を目の当たりにするだけで、鳥肌がたつような言葉にならない感情がこみ上げます。
目の前にあるのは紛れもなく美のひとつの最高峰であるからして、しょうがない。

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今回は、いつもの着席サロン形式のプレゼンテーションではなく、自由に回遊しながら気になるルックを存分に観察できるスタイル。
会場はグラン パレのカジノさながら、今回の為の特別な設えで世界観を再現。

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↑↑↑ カーペットもシャネル仕様!

ボタンや糸などがカジノのコインや積み上げられたチップ、ダイスなどに見えてくる~
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細かいところまで堪らない~毎回唸ってしまう...

ということで☆
本題のドレスのディティールについて。

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毎度とにかく圧倒的な仕事量で息が詰まりそうな程美しい刺繍はいつもに増して迫力があり素晴らしかったです。
繊細なんだけど、美を凝縮して凝縮して凝縮される情報量が重力帯びちゃうっていうんですか、全く以って宇宙です。


今回、一番戦慄だったのがこちら。ブラックホールの塊みたいなパワーを放つこちらのドレス...
選ばれし美女だけにのみ着ることが許された伝説のドレス、とか言われても納得してしまいそうな。
普通の女は着れない近寄りがたいほどの気高いオーラw

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とにかく今まで持ったドレスの中で最重量だとおもうんですが、どうでしょう。多分13キロ前後くらいあるのでは?
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撮影の為に持っていただく手もプルプル震えておりました(本当に有難うございました!)。

着用モデルさんも今回はゆったりと会場を回っておりました^^
本当に豪華な装飾、豊かなライン、豊かな質感。モデルさんが纏うと益々生き生きとするのを見ると
やはり衣装は纏うものなんだなとつくづく。

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ヘアメイクも今回はとっても特徴的。

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どんどん見ていきましょう。

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こちらの美しいグリーンが一際鮮やかで目をひくルックは
ブラックジャックのテーブルのグリーンからインスピレーションを得た一着だそうです。

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↓↓↓ さりげなくカジノのカラーパレット☆
粋だよ・・・

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何シーズンか継続して素材を実験的に使用し表現の幅を広げている樹脂でコーティングしたレースのドレス。
こうやってちぎりっ放しの素材が独特の退廃的な美しさを演出してて面白い。
現代的で頑丈なイメージのこの素材で儚さ満点です。

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ここにも美しい現代感のある素材。シャネルのオートクチュールにはこうして伝統を継承して進化し続け
新しいものを積極的に取り入れる体制が整っているように感じました。
その姿勢はごく普通に継続しています。
そういった素材と技術の美しい違和感を心から楽しんでいるようにすら見えます。

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+++++

3DプリンタSLSを使用した3Dシャネルスーツについて前回触れましたが、
今回は装飾・刺繍での3Dについて。

左は比較的平面的なビーズによる刺繍、右の画像の中央部分の刺繍は立体的でZ軸方向に向かって装飾を増殖させるイメージ。
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シャネルの3DなZ軸刺繍については、初めてオートクチュールのプレゼンテーションを観た数シーズン前から数多くのバリエーションを発表していて、立体に対する考え方が完全に日本人と西洋の感覚では違いがあるのだな、と思ったものです。

↓↓ 日本人は特に「層と積載」は好きな傾向にありますが、こういうZ軸方向への思いの馳せ方ってなかなか出来ないような気がします。(画像はCHANEL/HC14-15AW)
こちらは何度見ても息を呑む、物凄い衝撃とともに記憶に残ったドレスなんですがシークインを折ったり、こんな風に重ねたり、平面脳の私にはとにかく衝撃的だったのです。

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話は脱線しましたが、
このような古いイメージに囚われない自由な感覚に伝統の超絶技巧がフュージョンすると
遊び心と新鮮な驚きに満ちた、珠玉の美が誕生するって了見なのです。

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まさしく3D刺繍☆

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氷柱を顕微鏡で見たみたいな幻想世界。これ纏うんですか...(ため息)



デジタルの寸分の狂いもない精巧な幾何学模様とはまた違う趣の
手仕事が織り成す味のある規則性がなんとも優雅。

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デザイナーや伝統を受け継ぐ職人さんの感情や美意識が刺繍に宿るからこそオートクチュールの刺繍はこんなにも素晴らしいのかも。

最後はとっても素敵だったマリエ。
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いつもの夢のような優雅で豪華なマリエとは一線を画す、端麗なホワイトスーツ。
おおー!ホンモノ!と思いました^^


そんなかんじで
今回も新しい発見がたくさんのオートクチュールコレクションでした。
これで半年間頑張れます。

この場をお借りして このような貴重な機会にご招待くださいました関係者の皆様に心より御礼申し上げます。



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