Blog

KITAJIKO

アーティスト

KITAJIKO

東京藝術大学デザイン科卒業後、7年間のデザイナーとしての企業勤務を経て、2010年、雑誌オフィシャルブロガー・イラストレーターとして活動開始。ファッション・アート・旅・グルメ・映画などに関するものについて独自の審美眼・観察眼でリポート。画業はアナログからデジタルまで対応。個展やコラボレーションなどで活動中。

109 [四季]と[四大元素]が集結!アルチンボルド展

今月20日から開催中の[アルチンボルド展]

今年上半期、一番観ておきたかった展覧会です。
しかし去年~今年は、自分的に行っておきたい展覧会が多くて、何だか怖い。

去年の12月に訪れたウィーンの美術史美術館で↓

20170619_arcimboldo_03.jpg
奇しくも立ち止まって魅入ってしまうほど惹かれたのはブリューゲルアルチンボルド(バベルの塔展も上野で開催中)。

このとき美術史美術館に展示されていたアルチンボルトは4点(だったような) 
自然光差し込む部屋に静かに佇んでおられまして...

20170619_arcimboldo_02.jpg

「こ・・・これがアルチンボルドの・・・  私でも知ってる・・・」

などと思いながら、結界もガラスも無いアルチンボルドの絵を 至近距離でじっくり堪能致しました。

アルチンボルド作品を代表す連作シリーズ『四季』は、現存するだけで4つ存在し、各目録に記載されるものも合わせれば、6つものヴァリアントが確認されているなど(現存する最古のものはウィーン美術史美術館が所蔵する≪春≫≪夏≫≪冬≫。≪秋≫は消失。)、当時の画家に対する高い評価と知名度が伺える。(引用)


私が最初に見た【夏】などは、最古組なわけですね。
たしかに少しずつ仕様を変えて同じモチーフを描いてるのは何故だろかと思ってましたが なるほど。
作品に関しての裏話やコンセプトなどを聞きつつ作者や作者の活躍した時代に思いを馳せることは美術鑑賞のひとつの醍醐味です。ホント。
20170619_arcimboldo_17.jpg

本展覧会の【夏】は"1572"でデンバー美術館蔵ですが、美術史美術館で観た【夏】は"1563"!

20170619_arcimboldo_01.jpg

それにしても・・・

この画風に横槍いれず画家を自由に泳がせ見守る姿勢...よき理解者にして最高のクライアントだな...

-------------------

そんなわけで。

ウィーンで観たあの絵が上野に。
20170619_arcimboldo_08.jpg

入り口にある「アルチンボルドメーカー」自分の顔がアルチンボルド風になるというなかなか攻めてるコーナーも。

20170619_arcimboldo_14.jpg

↑公式twitterより

会場ではスペシャルギャラリートークがあり、この貴重な機会についての解説が。

20170619_arcimboldo_05.jpg

メインビジュアルにも使用された[春]。さすがの細密さ。美しさ。

20170619_arcimboldo_10.jpg

絵画の詳細や解説も、大変分かりやすく丁寧。
資料やキャプションを読むほどに、アルチンボルドの謎かけの核心に迫れます!!

20170619_arcimboldo_07.jpg


アルチンボルドが育って活躍した時代背景、職場環境、本人の気質が絶妙なタイミングで合致し、成し得た表現なのだな~と感じます。
彼が生きた時代に思いを馳せたりすると、大航海時代などで新しい大陸から新発見の動植物がヨーロッパに持ち帰られた頃で。
今でこそお馴染みの動物も魚も植物も、全く未知のもので。

それこそアルチンボルドの作品は未知の生命体で埋め尽くされた絵だったわけで。「なんじゃこりゃ!」って感じだったでしょうねー...

今でも新種の深海生物などみると、自分のキャパを軽く超える造形や質感に、何ともいえない驚きを覚えます。

初めてみるもので埋め尽くされた絵って、想像を絶する衝撃だったに違いないですよね。
ロマンあるわ~。

子供が生まれて初めて動物園に行って、あまりの情報量に知恵熱が出るような衝撃だったんだろうな~
アルチンボルド先生の絵を当時観た人!

アルチンボルド展内覧会♡ 上半期1番観たかった^ ^

KITAJIKOさん(@kitaji_ko)がシェアした投稿 -



などと妄想しながら世界中から集結した四季と四大元素を眺めておりました(まず集めてしまったのがとにかく凄い)。

そのほか、会場には貴重な作品や素描など、詳しい解説とともにアルチンボルドの世界を深くまで。

20170619_arcimboldo_09.jpg

ミュージアムショップも豪華ラインナップでございました!

20170619_arcimboldo_16.jpg

今回の展覧会、公式HPも凝っており、鑑賞前のウォーミングアップや気持ちを高めるのに最高です。

今回の展覧会は、解説やトピックを知ると、更に楽しめることと思いますのでぜひ♪

20170619_arcimboldo_11.jpg

20170619_arcimboldo_12.jpg

公式特設サイト http://arcimboldo2017.jp/

アルチンボルド展

会場:国立西洋美術館

http://www.nmwa.go.jp/

会期:2017年6月20日(火)~2017年9月24日(日)
開館時間:午前9時30分~午後5時30分
毎週金・土曜日:午前9時30分~午後9時
6月23日、24日は午前9時30分~午後8時

休館日:月曜日(ただし、7月17日、8月14日、9月18日は開館)、7月18日(火)
特設サイト:http://arcimboldo2017.jp/

108 メタリックな光沢に酔いしれる シャネル2017春夏オートクチュールコレクション 後編

シャネル オートクチュールコレクション後編です。
今回はディティールを追ってみます。

Chanel_HC17ss_17.jpg

毎コレクション、メイキングムービーを配信しているシャネル。

どのようにこの美しきドレス達は生み出されるのか貴重な映像が観れて、こうやって実物に触れ幸せかみ締めております。

こうやって映像を観ていると、オートクチュールのドレスはひたすら美しいモノの集合体の集合体の集合体で、その果てしなさはまるで宇宙でございます。

手刺繍のシークインがキラッキラです。至福。 #chanelhautecouture #chanelofficial #hc2017 #hautecouture

KITAJIKOさん(@kitaji_ko)がシェアした投稿 -

重さは今回も記録更新ではないかと思う程にかなりの重量を感じます。
それだけの刺繍が一着に詰まってると思うと、重力発生してても不思議じゃない。

もはや神秘的。

Chanel_HC17ss_12-02.jpg

下世話にも毎回うかがってみる「今回の一番高額なドレス」。

それはこちら!フェザーが軽やかだからか、一番高額とは驚きでしたが超絶技巧の塊のようなドレスなのでしょうね。

Chanel_HC17ss_13.jpg

記念に裏まで執拗に観察してきました。

Chanel_HC17ss_13-02.jpg

実際手に取ったら、写真には写らないようなシークインがビッシリ!!!尋常じゃない密度。
軽やかで涼しげな顔して凄いってことですね...

刺繍過程や、ガイドラインなどアトリエの息遣いまで感じられそうな展示も。

Chanel_HC17ss_02.jpg

↑鉛筆でシークイン刺繍指示。  細かい!!!

Chanel_HC17ss_18.jpg

お馴染み、シークインとビーズをZ軸刺繍ですね。
西洋との立体感覚の違いを物凄く感じる瞬間。

Chanel_HC17ss_14.jpg


粗密がカッコイイドレス。

Chanel_HC17ss_03.jpg

Chanel_HC17ss_04.jpg

それでは麗しき装飾の数々、ご覧下さい。

Chanel_HC17ss_20.jpg

Chanel_HC17ss_22.jpg

Chanel_HC17ss_26.jpg

Chanel_HC17ss_28.jpg

Chanel_HC17ss_30.jpg

Chanel_HC17ss_29.jpg

Chanel_HC17ss_27.jpg

メタル装飾と同じくらい、存在感を放っていたのは美しいフェザー。

Chanel_HC17ss_24.jpg

Chanel_HC17ss_31.jpg

Chanel_HC17ss_39.jpg

もちろん、ツイードのルックも健在。立体的なショルダーに帽子、ベルトでマークされたウェストという特徴的なシルエットでした。

カラーパレットは春夏らしく華やかで爽やか。

Chanel_HC17ss_05.jpg

Chanel_HC17ss_09.jpg

もう、よく見れば見るほど色彩感覚が天才的。

Chanel_HC17ss_08.jpg

Chanel_HC17ss_11.jpg

そしてやっぱり着用したほうがとても素晴らしい!

Chanel_HC17ss_08-02.jpg

展示時の素材観察と着用して動いたときの生地や素材の表情、どちらも堪能でき、本当に貴重な体験をさせていただきありがたいことです。

こうして制作過程も惜しみなく展示して、技術の保護や育成を担う姿勢もずっと一貫していますし

今後も続けていく社会への役割や責任も感じられて、シャネルの姿勢やあり方がやはり素晴らしいなと思わずには居られませんでした。

Chanel_HC17ss_06.jpg

Chanel_HC17ss_07.jpg

-----------
KITAJIKO SNS

website / facebook / twitter / instagram

107 メタリックな光沢に酔いしれる シャネル2017春夏オートクチュールコレクション 前編

カンボン通り31番地を包むアールデコの雰囲気と、マドモアゼル シャネルが自らデザインした有名な鏡張りの階段に戯れる光。これらにインスパイアされた2017春夏 オートクチュール コレクション ショーの舞台が、パリのグラン パレに登場しました。

Chanel_HC17ss_34.jpg

CHANEL NEWS

ステージの中央に屹立するのは、無数の鏡で装飾された巨大な円柱。

床に敷き詰められたスモーク仕様のガラス ミラーが、シャネルを象徴するキルティング パターンを形作ります。

Chanel_HC17ss_33.jpg

CHANEL NEWS

大輪のカラーの花の香りが会場を包み、華やかさを添えています。鏡を張りめぐらせたこの壮大な会場は、カール ラガーフェルドがデザインした約70点のルックを発表するのにふさわしい完璧なステージでした。(引用)

Chanel_HC17ss_36.jpg

CHANEL NEWS

今回もパリのグラン パレはカンボン通りのシャネル本店のような空間となり、更に夢のようなドレスの数々がこの完璧な舞台で発表されました。

Chanel_HC17ss_37.jpg

CHANEL NEWS

毎度のことながらこの無双ぶりには終始圧倒されっぱなし。

このフィナーレを飾ったルックも、物語から飛び出してきたような美しさ。

Chanel_HC17ss_35.jpg

CHANEL NEWS

というわけで

今期も半期に一度の聖地巡礼へ行って美の充電をして参りました。

豪奢なブーツがお出迎え。

Chanel_HC17ss_19.jpg

中央には優雅で軽やかなフェザーとミラー加工のシークインの高密度刺繍が眩しい華やかなドレスが。

Chanel_HC17ss_38.jpg

会場には、今最も輝いているオスカー女優、エマ ストーンが英国アカデミー賞で着用したドレスが展示。

額装された装飾のサンプルとともに奥に鎮座。

Chanel_HC17ss_01-02.jpg

Chanel_HC17ss_01.jpg

あのドレスの実物! 豪華な刺繍の細部に至るまで、好きなだけ観察致しました。

Chanel_HC17ss_01-03.jpg

今回のキーとなる素材はメタリック・ミラー・大きめのビジュー、シークインなど。
とてもハードな素材ながら、繊細な色調やシックでミニマルなフォルムのドレスによってハード感相殺。

ハードな素材やモチーフを、絶妙な按配で上品に落とし込む高度なセンスと技術がシャネルたる所以なのでしょうね。

--------------

目の前のこの嘘のように美しいドレスを

Chanel_HC17ss_12.jpg

モデル着用も見れる!!!

モデルが袖を通したドレスは、女体の立体的で滑らかな曲線に沿って更に魅力を増します。

Chanel_HC17ss_15.jpg

モデルが動く度にそれはもう信じられないくらい優美に揺れるオーガンザとフェザー。

目の前の美に酔いしれてずっと眺めてられる。3時間くらいお酒飲めるわ。

これが美といわずして何だって言うんだ。

Chanel_HC17ss_05.jpg

ということで!
次回後編はディティールについて!

宜しくお願い致します。

-----------
KITAJIKO SNS

website / facebook / twitter / instagram

1/34 1 2 3 4 5 34

MAGAZINE

『装苑』2017年9月号、7月28日発売

calendar

-event -promotion -exhibition

Page Top