さて、屋久島、縄文杉トレッキングツアー、いちばんポピュラーなツアーへ。1枚目のこの写真が縄文杉。写真じゃ、まったく大きさ伝わらない。
そして、すでに白くなってきていて、立ち枯れ一歩手前。。。往復計14時間。22キロの道のり。。。について。
1日目。朝3:40起床。4:30にガイドさんにホテルまで迎えにきてもらう。
ガイドさんは、旅楽っていう屋久島ガイド斡旋ショップで予約。リュックやストックもここでレンタル。しかし、ホームページに載っているリュックの写真とまるで違う使いづらいものが配布され、大小別の大きさで借りたはずなのに同じ大きさ。ぜんぜん入らない。なんだこりゃ。
写真撮るのうまい方をお願いしたら、20年以上ガイドをやっていて、15年くらい撮りためた屋久杉の写真集を今年6月に出したばかりの、堀江重郎さんという方がきてくれた。
ほりえもん、って呼んで的なことを言われたが、本人のキャラが精霊ぽすぎてホリエモンとは程遠いので、ホーリー先輩と呼ぶことにした(勝手に)
http://horie-photo.com/ ←ホーリー先輩のホムペはこちら。直接ガイドを頼むことも、たぶん可能。
登山口へいくバス乗り場の駐車場にて、ホテルでもらった朝ごはん弁当をたべて待つ。いわさきホテルのお弁当(ホテルで、プランについている朝食を朝ごはんと昼ごはんのお弁当に振り替えてくれる)は、なぜか洋食、ていうか給食みたいなパンとそれに挟むレタスの切れ端とソーセージなど。他のところはいわゆる握り飯と唐揚げてきな弁当であった。あっちのほうがいいなーと恨めしそうにみながら食す。
am 5:30
山道をぐわんぐわんバスに揺られながら、荒川登山口へ。トイレは、さっきの駐車場と、ここを除くと8キロ先のトロッコ道終焉までないという恐怖。
D[di:]たら、おうちじゃ、頻尿すぎて1時間に2回はいくってのに!あとは、携帯トイレ(大小10個くらい持参)で賄うしかなうらしいが、いたしたモノを持って歩くのが、軽く潔癖な私としては、とんでもない恐怖。水はガブガブ飲まないほうが懸命と心得よ。
まだ日も上がってないトロッコ道、スタート!!うすぐらっ
まだ元気なころの、旦那ちゃんと私。昔の人が人力で穴をあけて開通させたというトンネルにて。
今年の3月から、トロッコ道のレールの間に地杉のはめ板がはめられたらしく、非常に歩きやすくなったそう。
たしかにこれなかったら、とんでもなく歩くの大変だったろう。途中でギブってたかも。しらんかったが、ラッキーだった。
はめ板に、おそらく作業員の方の可愛いいたずら(インスタ映えのためのイタズラだと思うとホーリー先輩)
ちなみに、トレッキングシューズは、買って行った方がいいと友人に言われてコロンビアのを夫婦オソロって買って行ったが、レンタルでもよかったかも。
いま現在、うちのなかで、じゃまくさいと思われている存在となっている。つぎ、いつ履くんだろか。
でもま、だいぶ足汗かくから、誰かの履いたやつで水虫でも感染ったら、もう目も当てられないのでよかったことにしよう。。。
朝焼け、そこかしこにある屋久杉、木漏れ日。とても綺麗。だが、このトロッコ道、なんと全長8キロもある。気が遠くなる。
ホーリー先輩のいろいろガイドが面白かったからまだよかったが、他のツアーのガイドさん、とくにガイドトークもなく黙々と歩いているチームばかりで、ホーリー先輩でよかったと痛感。悪いガイドにあたると、ただ連れて行ってもらうだけで歩くだけ。そういうガイドが横行してリピーターが激減、評判悪いみたい。ユーザー側も、「御託はいいから、とにかく縄文杉に連れていってくれ!」という人もいるみたいからのことだが、ただ歩くだけならガイドいらんしね。
それにしても、屋久杉ってなんなのか。
それは樹齢1000年以上の大樹の杉をさす。
そこかしこに屋久杉の切り株や、切り倒されて放置された屋久杉があった。屋久島の杉は油分が多いので、何百年と放置されても腐らないのだそうだ。
木こりたちが、江戸時代に山で伐採して殿様に献上していた。山から里へ下ろすのは大変なことなので、
山で切り倒した木はほぼその場で板にして山から下ろした。枝や節目のある部分は使われず、まっすぐの部分の幹の箇所のみが山から下ろされ、
あとは、ただただ打ち捨てられたそう。その部分たるや、一本の木からほんと少量といってもいいぐらいの量。
現在、屋久杉の工芸品というのは、この江戸時代に切られて打ち捨てられた杉を山から、ヘリコプターで運んで里で加工しているらしい。
しかし、屋久島が世界遺産と認定された手前、屋久杉を切り倒して作ってるんじゃないかという誤った知識が蔓延したため、
今年から、この屋久杉を山から下ろしてセリにかけて販売ってのがなくなったそう。打ち捨てられた杉の木使っているだけなのに。
だから、このあと屋久杉製品、高騰するだろうと言われている。
また、屋久島が世界遺産に登録された理由というのも、縄文杉や、屋久杉にはあまり関係ないんだって。うっそ。まじで。
私も、よく調べないで環月せんせに言われるがままにきてしまったから知らなかったのだが、
屋久島が世界遺産に登録されたのは、地表から、山まで標高が高いので、一つの山で、下は沖縄などの南の島でみられるような植物(がじゅまるなど)が生息し、山をあげっていくに連れ、本州、東北の気候に合わせた植物が生息、最終的に山の上では北海道でみられるような木々が生えているんだそう。
植物の植生の仕方が、日本全国の縮図となっているようであるということ、それは世界的にも珍しいんだそう。
また、島の西南部の西部林道では、木々、森、そこで濾過されて山から水がおりて海にもどる。海の水が蒸発して、雲になり、また山からおりてきて浄化される。。。永続的に続くこのよくありそうなシステムがきちんと機能している場所がある。
教科書で習ったやつだ。よくありそうで、じつはそんなにないんだって、そういうシステムが生きている場所。そういう場所がここかしこにある。それが世界遺産に登録された要因だったよう。
縄文杉、という名前が一人歩きしてしまい、まるで「屋久島=世界遺産=縄文杉」みたいなイメージしか持っていなかったが、全くもって関係なかった。。。のである。でも、これ、ほとんどの人が勘違いしてるんじゃないかな〜ってホーリー先輩も言っていた。
打ち捨てられた屋久杉たち(真ん中のコケ生えたやつ)。こういうのが工芸品の材料になっている。
そして、「縄文杉、縄文杉ゆーてるけど、縄文時代からあるみたいなことになってるアレ、嘘だから」
衝撃的なことをホーリー先輩がいうw おいおい、自称縄文人名乗ってた身ゆえ、その名に惹かれてきたというのに爆
屋久杉の寿命ってのは、だいたい2000年から2300〜2400年くらいで、7千数百年前からあるなんてのは不可能なんだって。
縄文杉って名前は、テレビ向けに観光協会のお偉方がよく調べないで、大げさめにつけたら、それがウケちゃって、一人歩きしてしまった。。。みたいなかんじなんだそう。現に、縄文杉自体は、1枚目の写真をみてわかるように、他の屋久杉に比べて白っぽくてもう立ち枯れ寸前的に見えたし、実際そういう状態なんだって。
屋久杉の幹は、歳をとると中から腐っていき、最終的にぶっ倒れる。幹のいいところだけ伐採されて切り株だけ残されているのも、そこに種子が舞い降りて養分になっていく。
そうやって、杉は更新していき、2世代目、3世代目と代替わりする。ある意味よくできているシステム。
それに、縄文杉にいく前に、たくさん名もない大樹がそこかしこにあった。じつはそっちのほうが、すごいw
ハート型に写真がとれちゃうインスタ映えで有名なウィルソン株(屋久島を世界に紹介したウィルソンっていう高明学者の名前がつけられているだけで、ウィルソンさんが見つけた訳ではない)も、中が空洞化したぶっとい屋久杉。もともと、ここは山師(大きな屋久杉を切り倒す名人。すでに屋久島には五人ほどしか残っていない。それも、今回のセリ中止により、技術は断ち切れるだろうと言われている)の人の休憩所になっていたそう。
中には小さな祠がある。ホーリー先輩に、「山の神様だから、お参りして!」と言われたので、してみたら、
目をつぶっているのに、周りがパーって明るくなって大きな大樹(とはいえ、このウィルソン株の木ではない)が現れて、そこに白装束のロン毛の人が手を広げて立っているのが見えたの。真ん中にすごい大きな丸いもの?が見えたから、あーこりゃ神様だって思った瞬間に
「ここ、パワースポットっていわれてるけど、ぜんぜん違うから! 島で一番のパワースポットは宮之浦にある益救神社だから!」って。
あ、そうなんすか。なんか明らかに違うもん見えたけどw
なので、そのまま黙っていたんだけど、縄文杉からの帰り道で、大王杉ってのがあって(もう、写真とりすぎてどこにあるかわからなくなったから掲載は割愛!)登りでみた角度の風景と、帰りでの風景が当然方向によってかわるんだけど、そのときに、さっきウィルソン株で見えたのは、これだったんだ!って
思わずポツリといったら、いきなりホーリー先輩が食いついてきて
「やっぱり!あそこには"見えない"三人の人が立ってるっていわれてるんだよ!」って。(ちなみに私がみたのは人っていうかんじだではなかった)
で、ウィルソン株に戻ってきたときに、「もういちど、お参りしてみて!」って。笑笑
先輩、さっきまで、ここ全然パワスポでもなんでもないゆーてたやないですかw
とはいえ、私も巫女ではないので、そうそう見えるもんじゃないから、2回目のお参りは何も見えなかったんだけどねw
こんだけ、山深くて、険しくて、木々にかこまれて、太古からのいぶきが残っていたら、精霊なのか神様なのかわからないけど何かはいるでしょーよってかんじだけども。
ちなみに、こういった縄文杉のような面白いボコボコした形だったりの大樹が伐採されずに残っているのは、板材にするまっすぐの部分が少ないから、伐採されることがなかったからなんだそう。
「商品にならない形の木、悪い言い方だと、"奇形"だったから残ってる。それが、また面白い形だから、絵的にもアニメのモデルになったりしたにすぎない」ということなんだって。
なっとく。
こちらが、噂のホーリー先輩。奥さんは25歳年下で、35歳。てことは、ホーリー先輩、現在60歳!
奥様、もともと、お客様だったそう。「惚れられちゃってねえ・・・」だって!
2歳の娘さんと奥さんはいまご実家の大阪にいっちゃってるから毎晩枕を涙で濡らしてるんだって。さみしくて。
そして、来年春にもう一人生まれるんだって。やるなぁ、先輩!
帰りは、下りなのでだいぶ楽でした。が、この単調なトロッコ道だけで8キロです。合計22キロ。さすがに足の裏が痛くて痛くて泣
しかも、帰り道で、お気に入りで毎日つかっていたオンプラシールを貼ってある水筒をどこかに置いて来てしまったことに気がつく。
なんだか、今回、壊したり、忘れたり、おおいなあ泣おい
それでも、このトロッコ道が始まる前に、ホーリー先輩がコーヒー淹れてくれて、チョコパイもくれて、それで一気に回復して、D[di:]ったら、歌いながら歩いたよ。帰るのが嬉しくてw
誰もあとに続いてくれなかったけど♪
(私たちの他に2名ほど、大阪からきたお客さんがいて、その方たちもとても面白いし、良い方たちだったからほんと助かった)
メモ)
ガイドさんは本当にちゃんと選んだほうがいい。よもやま話が面白いほうがいいし、堅苦しい人だとつまらない。
休憩入れて往復で14時間となったが、自分たちだけだと、タイム配分できる気がまったくしないくらい、道は長いし、登りもきつい。
休みすぎて、バスに乗り遅れるなんてことも考えられすぎるから、ほんとホーリー先輩いてくれてよかった。
ホーリー先輩は、お昼にはお味噌汁、休憩時にはコーヒーを沸かしてくれるなど、サービス満点。山で、暖かい飲み物のなんとありがたいことか。
ちなみに、ホーリー先輩いわく、屋久島の他の場所には、もっとすごい杉があるんだって。縄文杉の2倍くらいのやつとか。とても山深くて、
観光客が入れるような場所ではないらしいけど。
話きいてると、アンチ縄文杉感がいなめなかったけど、屋久島ホント話がたくさん聞けて、とっても面白かった。
トイレは、結果的に携帯トイレは使わずにすんだ。人間、やれば我慢できるもんだ。
湧き水に関しては、ウィルソン株よこの湧き水が一番やわらか〜くて軟水で美味しい
3日は、白谷雲水峡へ。。。につづく