今週も先週に引き続き、D[di:]個展「THE DOOR 自分回帰 THE LETTER from the future, past, somewhere」の個々の作品の解説を。
当初は本日の11月29日までの開催でしたが、12月4日までに延長になりましたので、これをよんで気になった方は、ぜひ阿佐ヶ谷はTAVギャラリーにおこしくださいませ。
今週は、いまのところ12月3日18時〜19時、12月4日16時〜17時あたりは在廊予定です。そのほかはtwitter またはInstagramにて在廊日を随時載せております。
会期:2016年11月11日 (金) 〜12月4日 (日)
場所:TAV GALLERY
住所:東京都杉並区阿佐谷北1-31-2 Tel:03-3330-6881
営業時間:13:00 - 20:00
定休日:水曜日・木曜日
オフィシャルサイト:http://tavgallery.com/
ある巨人のメモ A sketch of things behind the door, as drawn by the Big Hands.
THE DOORシリーズに引き続き、別のドアを題材にしています。こちらは、ドアの向こう側に焦点をあてた作品です。前回のアセンション展でもテーマとなったネフィリムのような巨人(the Big Hands)が薄い紙に、ドアの向こう側にあるものを落書きのようにスケッチで残した巨大なメモというコンセプトです。薄い紙に書いたので、裏うつりして数列がすけて見えています。そこにコーヒーカップをのせたら、円形のシミができて、その上に、対数螺旋や植物の成長軌道を使モチーフにした模様を落書きしたのです。友達と電話でもかけながらかもしれません。
うっすらと見える数列は、フィボナッチ数列で、前項と前項を足した数字が、次項になるというあの有名な数列です。じつはこの数列は、植物の成長過程や、結晶の形成過程などさまざまな自然界で現れる法則の数列で、足していくだけなので、永遠に続きます。永遠に続く数列なので、その数を暗号としてコード化すれば、すべてを表現できるともいわれ、この世の全て、宇宙をも内包する数列とも言えるかもしれません。ゆえに、これはドアの向こう側にあるものを表現できる数列だと私は感じています。
Lost yet still here : KATAKAMUNA / MIKUMARI
Lost yet still here : KATAKAMUNA / YATANOKAKAMI
Lost yet still here : KATAKAMUNA / FUTOMANI
「カタカムナ文献」、太古から秘かに連綿と伝えられた古文書である。縄文時代より以前、上古代の日本には、カタカムナ文明というとても高度な文明が存在していたと言われる。たとえば、特殊な鉄(火を使わずに、水をいれただけで瞬時に水が沸騰する鉄瓶など)を開発したり、後代の哲学、医学、易の思想、漢方などは、その文化の流れに展開したものだという。この文明で使われていたのが八鏡文字といい、カタカムナ文献/カタカムナノウタヒは、これを渦巻き状に配置された歌の形態をもつ。
Lost yet still here : KATAKAMUNA / KA or THE POWER
これらの文字は音にすると、現在の日本語へと翻訳できることが近年わかってきた。
「Lost yet still here 失われたけど、生きている」のシリーズでは、カタカムナ文献の歌の各首の中央、始めに配置される中心図象をおもにとりあげた。それぞれに意味がある。
ヤタノカカミ 三種の神器、八咫の鏡に相当する文字と言われる。神のことでもある。
ミクマリ 三種の神器、マガタマに相当する文字と言われる。陰陽を表す。
フトマニ 三種の神器、草薙の剣に相当する文字と言われる。生命を生み出すエネルギーの放出現象。
カ 「チカラ」の意味をもつ文字
ちなみに、D[di:]の音、「でぃー」をこのカタカムナ文字の音にあて解読すると、「内側から自然と情報を発信し、循環させる」という意味になり、私が自分の名前を「ディー」とし、ドアをイメージしたのが、ここで合致した。
やはり毎日、人から呼ばれ耳から音として脳に入ってくる名前は重要なのだと確信する。名前の音に宿る意味がその人の生き方に合致していれば、名を呼ばれる毎に、その人はその方向に成長していくわけである。良い意味でも悪い意味でも。
またこのシリーズの作品は、ハーモニックペイントでのみ構成されている。それは文字自体に非常にパワーがあったので、オルゴナイトを同時に画面上に入れるとオーバーフローしてしまうためである。
The universal language ( as it currently stands), or initials of someone series いまのところ世界共通言語にして、または、あなたのイニシャル;A
The universal language ( as it currently stands), or initials of someone series いまのところ世界共通言語にして、または、あなたのイニシャル;D
The universal language ( as it currently stands), or initials of someone series いまのところ世界共通言語にして、または、のイニシャル;Y
The universal language ( as it currently stands), or initials of someone series いまのところ世界共通言語にして、または、あなたのイニシャル;H
カタカムナがそんなに高度な文明であったにもかかわらず、縄文時代が約15000年前に始まったとして、少なくとも1万5000年前に滅んだと仮定して考えたら、いま現在のこの文明も1万年先にはどうなってるかなど誰にもわからない。ましてや、アメリカの大統領が先日の選挙であの人に決まってしまった今、100年先でさえどうなっているのだろうか。そのときには、いま私たちが公用語として使っているアルファベットも今のように存在しているのかもわからないのである。
とはいえ、「いまのところ世界共通言語」であり、ひとつの文字はアルファベットでありながら、誰かのイニシャル、何かしら意味のある文字であり、現在は生きた言語である。
私は、自分の名前をD[di:]としてからずっと、アルファベットの「D」アイテムをずっと集めている。他人からは「自分の名前好きだねえ」と揶揄されながらもなんのその、言霊という言葉があるように、自分のイニシャル(実は本名はぜんぜんDという文字はいってません)アイテムを周りに配置することで何かしらエネルギーに囲まれているような気持ちになるからである。
このシリーズは、受注制作をうけたまわっております。自分の(または誰かの)欲しいアルファベットをお申しつけください。
裏コンセプトは、死をむかえるときは、棺桶に一緒にいれてもらいたいシリーズ。
今回の展示とどうして自分回帰というテーマを選んだかについてのインタビューはウェブマガジン Qeticに載っています。こちらも合わせて読んでみてー
http://www.qetic.jp/art-culture/deeth-pickup-2/221683/ Qetic