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渡部玲

ビューティライター

Akira Watanabe 渡部玲

女性誌の編集部、編集プロダクションに勤務した後に独立。現在は、フリーランスのエディター、ライターとして活動。

「dear mayuko」というビューティーブランドを知っていますか?

シンプルでかわいい、それでいて存在感のあるパッケージでケアする楽しさを与えてくれる、「dear mayuko」。そのキュートさもあって、私自身も注目しているブランドの一つだ。一見して記憶に残るほどのキュートさと愛らしさのあるパッケージでありながら、力強いアイテムの数々。その人気はじわじわと上昇中で、リピーターが絶えないという。そんな「dear mayuko」の魅力を探る今回、ブランド広報の柳瀬真紀子さんに話を訊く。

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「dear mayuko」を支えるピュアセリシン™の力

----なぜ、どんなコンセプトで「dear mayuko」というブランドが生まれたのでしょう?

柳瀬真紀子さん(以下、柳瀬) 「dear mayuko」というブランドが生まれたのは、ピュアセリシン™という成分との出会いにほかありません。

ピュアセリシン™は、そもそも福井県にある繊維メーカー、セーレン社の発見した成分で、2015年5月に設立した我々のDear Mayuko社よりもずっと前からこの成分はありました。そんな経緯から、ピュアセリシン™について話をするなら、セーレン社がなぜこの特別な成分を発見するに至ったのかをご説明することから始めないといけないですね。

 繊維メーカーであるセーレン社は、その社名の由来となる精練(せいれん)業からスタートしています。精練とは、絹を水洗いして"セリシン"を取り除く作業のこと。絹職人たちは、冷たい水に長時間手を晒しながらも、驚くほど白くてなめらかな肌をしていたといいます。このことに、なぜ? と疑問を持ったことがセリシンの研究に着手した最初でした。およそ30年前のことです。そこから研究を進めたのですが、繭糸の断面写真を拡大して見ると、絹糸になる素=フィブロインの周りを糊状のものがへばりつくように覆っていました。この謎のものこそが、セリシンです。このセリシンを取り除くことで肌触りのよい、なめらかな美しい絹の糸が生まれるのです。そして、このセリシンが絹職人たちの手を美しくさせ、美肌効果の望める成分ということが研究する中で徐々にわかってきました。

セリシンは、繭に含まれる希少な天然のタンパク質で、様々な外的ストレスから蚕を守るための保護成分です。天然保湿因子(NMF)にとてもよく似ているため、肌馴染みがよく、肌にやさしいのが特徴的です。しかし、採取したままでは、肌への美容効果を最大限に引き出せないことが、研究の結果わかりました。セリシンの大きさにはバラつきがあり、活用するに至るのはなかなかに難しい。大きすぎると肌に入り難く、小さすぎると肌を刺激してしまう畏れもあるです。つまり、セリシンを活用するためには、まず分子の大きさを肌にとって適切なサイズに揃える必要があります。その特殊な技術を開発したのがセーレン社で、粒ぞろいに揃える抽出技術を世界で初めて、1999年12月に取得しています。その技術を用いて精製されたセリシンが、セーレン社のピュアセリシン™なのです。

----絹職人の方たちの美しい手に着想を得て、化粧品の開発に挑み、研究を進め、世界で初めての技術を取得し、その特殊な抽出技術に精製されたのが、ピュアセリシン™なのですね。ということは、セーレン社における化粧品部門を立ち上げたいと、研究を始められた頃から考えられていたのですか

柳瀬 そう聞いています。それまで絹織物を作る過程で捨てていた、繭に含まれる成分だったセリシン。これこそが絹職人たちの手を白く、美しくするものであることと決定づけ、研究を進めた結果、コスメの事業がスタートしたそうです。
 途中でやめることなく、やり続けられたのは、ただ、化粧品に使うことだけが目的ではないと思えたからでしょう。研究を深く深く進めていく中で、繊維や食品の分野から医療の分野にまで幅広い展開を期待できることがわかってきました。そんなピュアセリシン™のマルチな機能性もまた強い後押しとなったのだと思います。

----そのセーレン社と「dear mayuko」の関係なのですが、百貨店の高島屋とセーレンで作られた会社がDear Mayuko社だと聞いていますが

柳瀬 先にお話したように、セーレンは繊維メーカーですので、高島屋との付き合いは昔からありました。企画力や店舗の開発と運営力などを得意とする高島屋と、世界屈指の技術開発力を誇るセーレンがそれぞれのノウハウを生かし、それぞれがそれぞれに補いながら、「dear mayuko」というブランドを誕生させました。

日本の文化を享受する、日本のブランドであり続けるために

----年齢や性別、国籍を問わないブランドだと伺いました。実は、少し驚いたのです。ということは、20代くらいの若い世代にも向けられたものであるのだろうと思います。でも見た目はとてもキュートなのに、価格は、その......

柳瀬 そうですね。「dear mayuko」の商品を安くないと感じる方もいらっしゃるかも知れません。近年ではドラッグストアや通販で化粧品を購入される方が多く、価格や便利さを重視して選ぶ方が増えています。安くてもよい製品を気軽に買える時代になってきました。
私は、最初のマーケティングから関わっていますが、高島屋の店舗をメインに年齢層や価格帯などを設定するのは難しいところではありました。そうした中でまず私たちが考えたのは、デザインやクリエイティブなモノへの関心が高く、自分の感性を大切にしたいと思っている人に向けたブランドであること。そうありたい、と目指してまいりました。毎日の暮らしを大事にしながら、それでいて肩の力を抜いた、自然体であることを重んじる方々を想定して、使っていただきたいと考えています。そして、百貨店の化粧品売り場には、これまでなかったデザインでありながら、本当によいと思えるものを提供するブランドとして必要なプライシング=価格設定を行なっています。

----繊維メーカーの発信するコスメブランドであることは、「dear mayuko」のラインアップを見ても、薄っすらとではありますが、わかるような気がします。

柳瀬 商品バリエーションを多くしたそのラインアップは、スキンケアを始め、ベースメイク、ヘアケア、ボディケア、タオルや雑貨まであります。
大切にしているのは、日本の文化を感じられるブランドであること。そんな思いから、2016年11月に「dear mayuko」はデビューしました。
 ブランドを始めるにあたり、最初に決めたのは、ブランドコンセプトの"Design My Dearest Life"でした。本当によいと思えるものやワクワクすることを通じて、自分らしい生き方や暮らし方、そして五感を満たす日常を創出するライフスタイル提案型のブランドを作りたいという願いを表現しています。また、ピュアセリシン™という高機能成分を採用することで、"一生モノのキレイをつくる"ブランドを目指しています。
"一生モノのキレイ"というのは、非常に強い言葉です。しかし、ピュアセリシン™にはそれをも叶えられる力を持ったものである、と私たちは確信しています。用途も化粧品だけでなく、食べても纏ってもいい。ピュアセリシン™は成分ですから、加工を施したタオルシリーズも用意しています。これは、全身でセリシンの優しさに包まれていただける贅沢なアイテムです。ピュアセリシン™は、熱にも強い成分、その特性を生かしたバス製品はバラエティ豊かに展開しています。

----この先も、キー成分にピュアセリシン™を据え、その魅力を伝えるアプローチで展開される予定でしょうか

柳瀬 「dear mayuko」は、ピュアセリシン™との出会いをきっかけに生まれたブランドです。私たちには、これ以上の成分はないだろうという自信があります。そして、この成分にはまだまだたくさんの魅力が潜んでいると考えているのです。
化粧品だけに留まらず、タオルなどの雑貨も含めた幅広いアイテムの提案ができることも、この成分の魅力です。現時点では、まだ詳しくはお話できないのですが、みなさまにきっと喜んでいただける商品開発を予定しています。
2019年の春である今の「dear mayuko」のビューティアイテムにおけるシグニチャーと言えるのは「イノセントスキンセラム」という名のプレ美容液です。たくさんの人にピュアセリシン™成分のパワフルさを感じてもらえるアイテムであり、人気もあります。

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イノセントスキンセラム 20ml ¥7,800 dear mayuko

----先日、発売されたばかりの最新作、美白美容液もピュアセリシン™をキー成分に構成されていますね

柳瀬 最新作の「イノセントスキンホワイトセラム」は、2019年4月1日に発売しました。ピュアセリシン™に美白効果を望める成分をプラスした美容液で、できてしまったシミやニキビ跡、糖化による黄ぐすみなどを多角的にアプローチする自信作です。加えて、日焼けによるほてりや肌荒れ、ニキビを未然に防ぐ効果も期待できるよう、探求を重ねました。とろりとしたテクスチャーのこの美白美容液は、肌にすっとなじむつけ心地で、次のスキンケアステップに時間を空けず進むことができるところもポイント。オールシーズンで使えるように設計していますが、これから夏に向かう季節は、紫外線だけでなく、エアコンなどの乾燥も気になる頃でもありますから、今、ぜひ試していただきたいアイテムです。

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イノセントスキンホワイトセラム[医薬部外品]30ml ¥10,000 dear mayuko

----その新作もそうなのですが、シンプルなパッケージが目を引きます。全てのシリーズは一様に楕円をモチーフにデザインされていますね

柳瀬 パッケージのデザインは、日本デザインセンターの大黒大悟さんと佐野真弓さんにアートディレクターとして参加していただきました。
楕円="まる"は、セリシンを育む繭玉の形を表現した、「dear mayuko」のシンボルです。スキンケアしたり、ヘアケアしたりお風呂に入ったりする、日常にある幸せを"まるくつつむ"ことをイメージさせてくれます。この"まるくつつむ"とは、日本のよい伝統や文化を"和する"精神にも通じ、日本らしさをも感じさせてくれます。実は、「dear mayuko」のロゴも楕円をモチーフに形作られているんです。

フェイスケアにボディケア、バスアイテム、そして生活雑貨をラインアップする、「dear mayuko」。2019年5月現在で約80アイテムが揃い、ピュアセリシン™の力が息衝く。「今後も新作の発表を控えている」という柳瀬さん。美しさとは、健やかさがあってこそ成り立ち、それは日常の中から生まれると改めて感じさせてくれる。

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Dear Mayuko 株式会社
セールスプロモーションチーム
柳瀬真紀子●Makiko YANASE

大学卒業後、化粧品メーカー、広告代理店勤務を経て、念願の総合美容メーカーに10数年広報担当として勤務する。その経験を生かし、「dear mayuko」のブランドの立ち上げより参加。以降、マーケティングやセールスプロモーション全般を担当する。


dear mayuko(Dear Mayuko) TEL 0120-115-177
https://dearmayuko.co.jp/

スキンケアブランド『Premier(プリミエル)』が教えてくれる、死海の塩に秘められた力

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イスラエル生まれのスキンケアブランド「Premier(プリミエル)」が日本でも本格的に楽しめるようになったのは、2017年の冬。塩化物に塩化マグネシウム、カリウム、カルシウム、ナトリウムなどを豊富に含む死海のミネラルは、古くは、かのクレオパトラも頼りにしたと伝えられている。
 肌を健やかに保つ力を持ち、ミステリアスな魅力を孕んだ死海に注目し、コスメでその魅力を伝えるブランド「Premier(プリミエル)」。死海のミネラルの魅力について、エリ ベンハロッシュ プリミエルグループ副社長に訊く。

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----なぜ「プリミエル」というブランドを立ち上げるに至ったのか、その経緯などをお教え願えますか

エリ ベンハロッシュグループ副社長(以下、ベンハロッシュ) もともと、プリミエルの代表であるシャハール ユバルの父が、成分の品質管理をする研究室を持っていたことがきっかけとなり、始まりました。加えて、イスラエルにある他の化粧品ブランドに死海から採れるミネラルを提供していたのです。それらの経験から、次第に死海の"ミラクル"をイスラエルだけではなく世界中に自分たちの手で届けたいという思いが強くなって行きました。

 そんな中、シャハールの父親が、ある時宇宙開発研究に詳しい科学者に出会います。ロシアからイスラエルに移住してきたばかりのロシアの科学者で、プロフェッショナルとして働ける場所を探していました。

 その宇宙開発研究者が、この天然成分と死海のミネラル、そしてテクノロジーの融合による完成度の高い化粧品開発をサポートすることで「プリミエル」は、生まれ得たのです。

----自然とサイエンスを融合させることがブランド理念のベースにあると伺いました。なぜこの2つにご注目されたのでしょう? そして、それらによって生み出すもの=プロダクトがなぜ化粧品だったのでしょう

ベンハロッシュ 個々の肌に合った完成度の高いプロダクトを生み出すために、自然界の恵み、つまり死海のミネラルとテクノロジーの融合を大切にしています。 何世紀もの間存在している死海と新しいテクノロジーを融合することを20〜30年近く研究し、ようやくこのブランド「プリミエル」にたどり着きました。

他の商品ではなく化粧品でなければならなかったのは、化粧品というプロダクトこそ、より世界中の人に愛され続けられるものだからです。それはどのインダストリーと比較しても、化粧品で提案し続けることに間違いないと考えています。 何千年も存在している死海のように、愛され続けるプロダクトを作りたいという思いがあるのです。

----研究を重ね、商品を作られる上で、重要視されていることはどのようなことでしょう

ベンハロッシュ 成分のクオリティと、お客様への肌への良い効果が期待できること。これらは決して妥協できません。何年もかけて、改善と変化し続けてきたブランドですから、代表作とひとつに絞るのは言い難いです。

 我々の製造チームは、ブランドがこのために原価の製造コストを削減しないこと知っています。

これはお客様へのコミットメントです。

----死海の塩を用いたアイテムにはどのような魅力があるとお考えですか

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ベンハロッシュ 我々のプロダクトは、品質が高く、25年以上ベストな結果をお客様にお届けすることを続けてまいりました。

「プリミエル」は、25年以上の実績をもつデッドシーコスメのパイオニアです。我々は、知識とノウハウ、革新とチャレンジ精神を常に持ち続けているブランドです。

----すでに厳しい暑さですが、夏はこれからが盛り。そんな過ごしにくい毎日のケアで積極的に使いたいのが、「デッドシーミネラル ボディソルト」です。ベンハロッシュさんはどのようにお使いになられていますか?

ベンハロッシュ バスソルトとしても使ってください。お風呂から上がりましたら、身体を洗い流してください。ボディソルトでマッサージしていただいた後に、そのままお風呂に入っていただけば、一石二鳥かと思います。

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デッドシーミネラル ボディソルト(ナチュラル、リラックス、リフレッシュ)各425g ¥5,200 プリミエル(アートビューティージャパン)

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Eli Ben-Haroosh●エリ ベンハロッシュ
プリミエルグループ副社長

イスラエルの「オフィス・デポ」副社長の職を経て、現職。
ヨーロッパ、中東、アジアを含むプリミエル社全てのセールス&マーケティングの責任者であり、オランダ、イギリス、カナダ、メキシコ、LAのプリミエル直営店の経営管理の重責も担う。

株式会社アートビューティージャパン
問い合わせ先/03-6265-7337
https://www.premier-deadsea.jp/

ヒット作を生み続けるukaの心臓部

トップネイリスト渡邉季穂さんの営むトータルビューティサロン、uka。サロンの人気はもちろんだが、発売されるプロダクトは多くのメディアで取り上げられ、欠品になることもしばしば。2017年の新製品「ベースコート」は、その斬新なコンセプトに驚かされた、トップネイリストらしい鋭い視点の光るアイテムだ。ukaの人気のアイテムは、ネイルだけではない。理髪店からスタートしたという歴史が支える、ヘアアイテムなど注目が集まる。そのユニークなアイテムにはどのようにして生まれているのだろうか。
今回は、プロダクト開発責任者の吉本智弥さんにukaのプロダクトについて話を訊く。

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2016年に発表されたヘアオイルのシリーズは、いつも美しい髪でいたいと願う人たちに向けてシチュエーション別に提案。紫外線や湿気などにも負けないヘアスタイルを叶えてくれる。uka hair oil Windy Lady、Rainy Walk 各50ml ¥4,000、ukaka hair oil mist On the Beach 50ml ¥3,500(uka Tokyo head office)

----もともと、理髪店から歴史が始まったukaですが、現在はトータルビューティサロンとしての技術だけでなく、プロダクトも多く発売され、毎回高い人気を集めていますね!

吉本さん「一番人気のあるのは「ネイルオイル」ですが、その人気に負けないほどの売り上げがあるのは「ヘアオイル」です。それから「ケンザン」。月の売り上げで「ネイルオイル」を越えた月もあるほどです」

----男女問わず、ukaのアイテムを愛用している人はたくさんいますが、「ネイルオイル」と「ヘアオイル」が人気なのですね

吉本さん「サロンにいらっしゃるお客さまの爪を見続ける渡邉のネイリストととしての視点から生まれたという背景を考えると、「ネイルオイル」が人気なのは頷けます。お客さまの爪を健やかに保てるようにしたい、との願いを込め、習慣にしてほしいとの思いをも作ったもの。その考え方と同様に作ったのが、「ヘアオイル」や「ヘッドセラピーシリーズ」などのヘアケアアイテムです。中でもヘッドスパは、サロンにそのメニューを受けにいらっしゃるお客さまと接するなかから生まれたもの。ホームケアの大切さを改めて感じ、頭皮の健康を考えたアイテムを作らなくてはいけないと思わされたことで誕生しました」

----つまり、ネイルもヘアもデイリーケアが大切であると考え、健やかに保つように手伝うことを、アイテムを通じて提案されているのですね

吉本さん「現在のukaのサロンには、ネイル、ヘア、エステといった色々な部門があります。その、それぞれの技術者がそれぞれに日々お客さまと接する中で思いを抱き、感じたことをアイテムでも提案しています。ネイルケアアイテムの「ベースコート」を除いては。当サロンでは、丁寧なウォーターケアをメインに、まだ、ジェルに圧倒的な人気がありますね」

----製品のラインナップに、ホームケアを重んじているのを感じます。そんなuka精神を踏襲して、吉本さんがこれまでにご担当されたアイテムとはどのようなものなのでしょう

吉本さん「ヘッドスパで定期的に来店されるお客さまの頭皮と毛髪の状態をもっと良くしたい。そのためにサロンケアの間となるホームケアをより良くすることで髪を救いたいという思いがありました。そこで弱酸性且つ毛髪そのものを形成するアミノ酸で洗髪できるようなものを、と考えたところからヘアケアアイテムはスタートしています。加えて、髪はキューティクルが痛みやすいものだから、補修できるものにしたいとも考えました。それから、香り。それらの要素全てを詰め込んだヘアケアをukaらしい視点で作っています」

----今年は、とりわけヘアケアアイテムが多く発表されたこともあり、色々なアイテムを使わせていただく機会に恵まれたのですが、ukaのヘアケアアイテムはテクスチャーや香りなど、独特な印象です

吉本さん「泡立ちや香り、仕上がりには特に高い評価を得ています。そんなヘアケアを始め、何か新しい商品を作ろうとする時、代表の渡邉は、「世の中にはたくさん良い商品があるから、何もukaで作ることないじゃないの!」と言います。だからこそ、新しい切り口を考え世の中にないものを生み出そうというモチベーションに繋がり、その結果市場から"面白い提案"と評価されているのだと僕は思っています」

----ukaが良いと思えるものとは、どういうものと製品開発者である吉本さんはお考えですか

吉本さん「ターゲットである"忙しくてめんどくさがりでよくばりな女性"に楽しく使い続けていただけるようなホームケアアイテムをサロンが提案するのですから、例えば髪に必要で良いと思えるものであればアミノ酸であるとか、香りが豊かで、仕上がりも素晴らしいものでしょうか。欲張りと感じるくらいに最高と思えるものができるならやってみようと思い続けています」

----それでいてナチュラルなものなのですよね

吉本さん「ヘアケアで言えば全成分のうち、90%がナチュラル成分です。加えて、オーガニックに寄りすぎず、縛られすぎないことも製品づくりで大切にしていることです」

----その信念は、見た目からもわかるような気がします。そのパッケージはキュートで、目を引きます

吉本さん「どんなバスルームにも馴染むパッケージでありたいと考えています。それが個性と言われれば、そうなのでしょう」

----個性といえば、香りも独創性が際立っていますね

吉本さん「これもやはり、世の中にありそうでないもの、そして何より気持ちよいとか癒やしになるようなブレンドにこだわっています。実際に「この香であれを作って!」とお客さまからリクエストが届くほど、香りを気に入ってくださる方が沢山いらっしゃるんですよ」

----クセになる香りというか、ああ...ukaのアイテムだ! と一度香ると忘れられない、と思わせてくれる人もきっと少なくないはず。恋しいと思わせてくれる香りですね

吉本さん「「uka hair oil」と「uka hair oil mist」の開発に関わったことがきっかけで、植物療法士の森田敦子先生からフィトテラピーを学びました。その講習で学んだことは、精油についてなど「リップ&ネイル バーム」と「ボディ&フット バーム」の開発では大変に助けられましたし、活かすことができたと思えます。精油自体の特性や、相性などを考えて組み合わせたりしたのは大変ではあるのですが、非常に楽しい時間に感じています」

----これまでのプロダクトも香りを加えていたと思います。しかし、それまでとは異なるのですね

吉本さん「これまでukaのプロダクトは、香りのバランスをメインに精油を配合していました。それを、5種のバームでは精油の効果効能を考慮した上で商品コンセプトと合わせながら選んで行きました。もちろん、僕が選び切った訳でも全部決めた訳でもなく、香りやフレーバーは渡邉季穂の感覚を大事にブレンドしたのですが、たいへんでした(笑)」

----これまでとは大きく異なるやり方を選びたい、と吉本さんが思われたのはなぜですか?

吉本さん「「ネイルオイル」の存在が大きいと考えています。「ネイルオイル」は良いプロダクトと思えますし、ヒット作でもあります。しかし、オイルでは足りない頑固な乾燥状態の方もいらっしゃることがわかり、その方々に頼ってもらえる製品を開発する必要がありました。
  時を同じくして、これまでのアロマテラピー(芳香療法)という概念を超え、フィトテラピー(植物療法)によって、より効果的に忙しい現代人を癒やすことにも注目していました。唇に塗ると、知らず知らず体内に摂り入れている、という発想から"頑固な乾燥を保湿するバーム"と"フィトテラピー"が融合した製品づくりがスタートしました。フィトテラピーの考えのもと、リップで経口摂取するという発想だけでも新しい提案でしたが、リッチな香りやテクスチャ、フレーバーにすることにも注力しました」

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爪の根元のケアはもちろん、首や肩にコロコロと転がすことで気分もリフレッシュ!  この季節だけの楽しみ「ブーケ」とフランスはパリのサントノーレ213番地にあるコレットのために作られた「213 for colette」の2種は限定アイテム。気になる人は急いで!  uka nail oil 各5ml ¥2,800〜¥3,800(uka Tokyo head office)

----"リッチ"であるというのは、具体的にどのようなものだとお考えでしょう?

吉本さん「僕は、希少な成分を用いていることと考えています。尤も、ベンチマーク=物事の基準となるものも見ながらではありますが、弊社の製品には使うことの楽しみや気持ちの安らぎなど、そんな何か面白みを感じて楽しくホームケアを続けてもらえるものに仕上げたいという思いがあります。
例えば、先のバームであれば、「mint talk」にはミントを効かせた中にジンジャーやブラックペッパー、コリアンダーなどのスパイシーなものをプラスしています。唇に使うものですから、口から体内に入ることを考え、風邪や喉にもよいと思えるもの、抗菌作用があるものにもしたいと考えました。冬の時季である今、積極的に使っていただきたいプロダクトの一つです」

----フィトテラピーの教えを感じます

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口に入ることにも考慮し、安全なことはもちろんのこと、美味しさをも追求。uka lip & nail balm (mint talk、sweet talk、mellow talk、pillow talk) 各15ml ¥3,500(uka Tokyo head office)
脚に、手に、首に、肩や胸にも。その豊かな香りでも一日がんばった心身を労わって。uka body & foot balm happy work 30ml ¥4,500(uka Tokyo head office)

 吉本さん「「uka lip & nail balm mellow talk」はオレンジやレモンなど柑橘系の香りを主軸に、ラベンダーやネロリも感じさせ、それでいて青っぽい香りにはならないようなものにしています。リラックスできる成分を使いながら、ハーブというよりもフルーティーなものーー効果効能とフレーバーを両立させた作り方を大切にしています」

----効果のテーマに沿ったメイン精油を決められて、それぞれの効果を高めるブレンドをされているのが吉本さんなのですね

吉本さん「アイテムとしての役割はもちろん大事ですが、それだけではない何かを与えられるものにしたい、プラスワンのあるものにと思っています」

----5種をラインナップしたバームシリーズの中で、その大きさからか目立つのが「uka body & foot balm happy work」ですが、こちらだけ外箱がないのですね

吉本さん「ふくらはぎや肩など、いろいろなところに使ってもらえるものですから、15mlの容量では少なく、倍の30mlにしました。ボディ全体にガンガン使って欲しいという思いがあります。リンパの流れに考慮した精油、楠やミント、ユーカリなどを選んでいて、スッとする香りでもリフレッシュしてもらえると思います。これはuka全体のプロダクトもそうなのですが、外箱まで含めたパッケージと香りは独自のものだろうと思えるものになっていると考えています」


----使いたい! と多くの人が思えるであろうデザインで、素敵ですね

吉本さん「渡邉の感覚やセンスを大切にして方向性を決めたら、社外のデザイナーさんにお願いしています。これまでの全てのプロダクトは、allrightgraphicsさんが作ってくださいました」

----パッケージといえば、黒が印象的なシャンプーもありますね!

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uka for MEN E SHAMPOO 200ml ¥2,750(uka Tokyo head office)

吉本さん「この「uka for MEN E SHAMPOO」も僕が担当したのですが、シックなパッケージにギリシャ文字のような書体ですし、ukaのラインナップの中でも目立つ存在だろうと思います。30代後半くらいから生じると言われている、男性の髪の悩みを考えて作りました。抜け毛や白髪、それから頭皮のべたつき、加齢臭をも考えたシャンプーで、1本で男性の髪に優しくパワフルにケアします。余分な皮脂を取り除きつつ、健やかに保つための成分は希少なレイシやシャクヤクなど50種ほど配合。これほど多くのものが入っているのは、珍しいのではないでしょうか」

----1本で!

吉本さん「通常、洗った後に行うトリートメントの必要はなく、1ステップでケアできます。特にべたつきの気になる夏の季節に愛用する女性もたくさんいらっしゃるですよ。その効能だけでなく、香りの作用にも考慮しています。いわゆる男性用のシャンプーだと感じさせる爽やかな香りですが、パチョリやティーツリー、イランイランの芳醇さが広がり、心にも働きかけられるようにしました」


----香りを構成している名前を聞いていますと、フレグランスのようですね

吉本さん「ミントやユーカリなどをトップに、ミドルにはイランイランを。ラストはウッディーに、サンダルウッドなどで印象的に仕上げフレグランスの要素も持たせました。その香りで緊張した心身を解きほぐして欲しいと思っています」

現代社会を生きる中で生じる悩みから優しく救い、心をも穏やかにしてくれるukaのアイテム。その製品作りには欠かせない、キーパーソンが吉本さんだ。現在、彼は今の時代を改めて考えるukaの新たな提案=プロダクト作りに忙しい毎日を送っているという。その発表を予定している今秋が待ち遠しい。

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吉本智弥●Tomoya YOSHIMOTO
uka製品開発
1978年生れ。東京大学文学部心理学科卒業。ゲーム会社での開発担当を経て2013年より現職。

uka Tokyo head office
tel: 03-5778-9074
http://www.uka.co.jp

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『装苑』2021年5月号、3月27日発売!

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