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渡部玲

ビューティライター

Akira Watanabe 渡部玲

女性誌の編集部、編集プロダクションに勤務した後に独立。現在は、フリーランスのエディター、ライターとして活動。

"おうち時間"を彩る香りの力


2020年は不思議な年で、今もなお、恥ずかしながらふわりとした時間の中にいるような感覚を覚える。
今年の2月以降、いわゆる"おうち時間"と言われる時間が大半を占めた中で、注目を集めたものに"香り"がある。そして、世代を超えて愛され続ける「ジョー マローン ロンドン(Jo Malone London)」もその人気を支えているブランドの一つだ。
今回は、1994年から続くフレグランス ブランドを支える、PR アシスタント マネージャーの木村あゆみさんに香りの楽しみ方、ブランドの魅力を訊く。

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――ブランドの誕生以来、ずっと世界中に多くのファンがいますね

PR アシスタント マネージャー 木村あゆみさん(以下、木村) 「ジョー マローン ロンドン(Jo Malone London)」は、1994年に英国はロンドンで誕生しました。以来、香りに包まれた豊かな生活を提案する、ライフスタイルブランドです。コロンをはじめ、香りで暮らしを演出するバス & ボディやホーム コレクションなどをラインアップし、その高いクオリティとエレガントなギフトラッピングで英国スタイルを象徴するブランドであり続けています。そのシンプルで洗練された製品から広がる華やかなスタイルこそ、「ジョー マローン ロンドン」が支持されるポイントなんだろうと考えています。

――香りの世界だけでなく、どんなものやこと、思考をもシンプルであることはとても難しいことのように感じます。それを洗練したもので提案し続けるブランドですから、たくさんのことをお考えなのだろうと推察します。特にどのような点に注力されておいででしょうか

木村 ブランドが大切にしているテイラーメイドの香り"セント ペアリング"という考え方からその姿勢を感じていただけるのではないかと思います。"フレグランスは自分を表現するもの"という考えのもと、ご自身だけの個性ある香りを見つけるご提案をしています。「ジョー マローン ロンドン」の香りは単独ではもちろん、異なる香りを組み合わせて自分らしい香りを創ることができます。いずれもペアリングできるようにデザインされているのです。重ねづけをすることで、コロンやクリームのそれぞれの特徴を補い、引き立たせることができます。香りを重ねられることこそ、シンプルを追求しているが故のことと思います。どの香りにも厳選した原料を使い、マスター パフューマーの手によって作られた香りは、シンプル。まるで洗練されたテイラーメイドのよう。「ジョー マローン ロンドン」が生み出す香りは、常にさりげなく、意表を突く個性を感じさせるものばかりです。

――香りの持つ多彩さを教えてくれる「ジョー マローン ロンドン」のブランド哲学を最も感じられるプロダクトは何になりますか?

木村 発売から10年が経過したロングセラー製品、「イングリッシュペアー & フリージア コロン」です。独創的でエレガント。それでいて品のある香りは、まさにブランド哲学を体現する香りと言っても過言でないと言えます。世界中で人気No. 1であることもそれを裏付けているように思えます。誰にでも"いい香り"と思わせるものって、そんなにあるものではないですよね。しかし、この香りにはそう感じさせる力があるようです。きっと『装苑』の読者の方々も好きになってくださるのではないでしょうか。

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英国の果樹園に舞い込んだかのような、フレッシュな洋梨の官能的の持つみずみずしさが弾ける。そこに真っ白なフリージアの清らかさで包み、アンバー、パチョリ、ウッドで豊潤に溶け込む香りが秋の訪れを告げる。ジョー マローン ロンドン「イングリッシュペアー & フリージア コロン」30ml ¥8,000、50ml ¥11,200、100ml ¥16,000

――パンデミックになり、私たちの生活は大きく変わりました。そうした"新しい日常"でこれまで以上に香りに、とりわけルームフレグランスに注目が集まっていると聞きます。ブランドにとって、また木村さんにとって香りはどのようなものとお考えでしょう

木村 多くの人々が、自宅で過ごす時間をこれまでにないほどたくさん持ちました。それが、長い時間を過ごす部屋や空間を見直す人を増やすことになったのでしょう、引っ越しを考える人が増えたというニュースすら耳にしました。そして、人々が最も多く起こした行動が、部屋の模様替えやインテリアの買い替えとなどといった空間の見直しだったのではないでしょうか。
模様替えを考えた時、一番気軽で手軽に行えるのが、香りで空間を変えることなのだろうと感じます。実際に、「ジョー マローン ロンドン」ではリアル店舗がクローズした外出自粛期間にコロンはもちろんのこと、キャンドルやディフューザー、ルームスプレーなどのホームコレクションを求めるお客さまのオンラインオーダーは過去に例を見ないほどでした。深く呼吸をすることすら忘れがちな現代人にとって、好きな香りを胸いっぱいに吸い込むという行為自体が、呼吸とともにリフレッシュ、あるいはリラックスさせてくれることに繋がると思っています。

香りが時空を包み込むということ、その歓びに触れたいと思うとき

――外出自粛が解かれて数ヶ月経った今もなお、緊張感を持って生活している人は少なくないだろうと思っていますし、私もその一人です

木村 ストレス社会という言葉が生まれて久しいですが、今、これまでにないほどに人々が我慢などを含め、心の不安を抱えていると思います。香りには、リラックスやリフレッシュだけでなく、不安を取り除いたり前向きな気持ちにさせてくれます。時には、自信をも持たせてくれる力もあると思います。「ジョー マローン ロンドン」は視覚と嗅覚からアプローチし、自信を与えてくれる稀有なブランドとして、いつもいつまでも求められるブランドであり続けることが使命なのではないかと思います。

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燃焼時間、約45 時間。ロゴが記されたシルバー調の蓋を持ち上げた瞬間からほのかに感じさせる香りが非日常への扉を開く。ジョー マローン ロンドン「イングリッシュペアー & フリージア ホーム キャンドル」200g ¥8,500

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スプレーをシュッとひと噴きすればスタンバイOK。いつもの空間が瞬く間に異空間へ。時間や場所によっても変化する印象も一興。ジョー マローン ロンドン「イングリッシュペアー & フリージア セント サラウンド™ ルーム スプレー」175ml ¥8,500

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ディフューザーに付属された 10 本のスティック(リード)の本数で、香りの強弱を好みに調整して楽しんで。ジョー マローン ロンドン「イングリッシュ ペアー & フリージア セント サラウンド™ ディフューザー」165ml ¥12,000

家で過ごす時間が1日のほとんどを占める中、改めて思いしらされたのは、香りの力だ。実際、旅するように、うちにある幾つかの香りに火を灯したり、時には腕につけてみたりした。香りに包まれる時間は、木村さんのおっしゃるように、リラックスやリフレッシュできると感じる。また、懐かしい記憶を蘇らせ、未来を思い描く楽しみをも与えてくれるものでもある。

 香りでライフスタイルを提案する、ロンドン生まれの「ジョー マローン ロンドン」は、大切な人へのギフトとしても選びたいと思わせる。想像力次第で、時空をも彷徨わせてくれる香りを、まずはシグネチャーであり、誰もがいい香りと感じ得る「イングリッシュペアー & フリージア」でその世界観に触れる歓びに触れたい。

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ジョー マローン ロンドン(Jo Malone London)
PR アシスタント マネージャー
木村あゆみ●Ayumi KIMURA
PR会社にて多数の化粧品会社を担当。その後、化粧品やサロンを展開するビューティカンパニーのPR職を経て2020年より現職。

https://www.jomalone.jp/
Tel: 0570003770 (ジョー マローン ロンドンお客様相談室)

「dear mayuko」というビューティーブランドを知っていますか?

シンプルでかわいい、それでいて存在感のあるパッケージでケアする楽しさを与えてくれる、「dear mayuko」。そのキュートさもあって、私自身も注目しているブランドの一つだ。一見して記憶に残るほどのキュートさと愛らしさのあるパッケージでありながら、力強いアイテムの数々。その人気はじわじわと上昇中で、リピーターが絶えないという。そんな「dear mayuko」の魅力を探る今回、ブランド広報の柳瀬真紀子さんに話を訊く。

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「dear mayuko」を支えるピュアセリシン™の力

----なぜ、どんなコンセプトで「dear mayuko」というブランドが生まれたのでしょう?

柳瀬真紀子さん(以下、柳瀬) 「dear mayuko」というブランドが生まれたのは、ピュアセリシン™という成分との出会いにほかありません。

ピュアセリシン™は、そもそも福井県にある繊維メーカー、セーレン社の発見した成分で、2015年5月に設立した我々のDear Mayuko社よりもずっと前からこの成分はありました。そんな経緯から、ピュアセリシン™について話をするなら、セーレン社がなぜこの特別な成分を発見するに至ったのかをご説明することから始めないといけないですね。

 繊維メーカーであるセーレン社は、その社名の由来となる精練(せいれん)業からスタートしています。精練とは、絹を水洗いして"セリシン"を取り除く作業のこと。絹職人たちは、冷たい水に長時間手を晒しながらも、驚くほど白くてなめらかな肌をしていたといいます。このことに、なぜ? と疑問を持ったことがセリシンの研究に着手した最初でした。およそ30年前のことです。そこから研究を進めたのですが、繭糸の断面写真を拡大して見ると、絹糸になる素=フィブロインの周りを糊状のものがへばりつくように覆っていました。この謎のものこそが、セリシンです。このセリシンを取り除くことで肌触りのよい、なめらかな美しい絹の糸が生まれるのです。そして、このセリシンが絹職人たちの手を美しくさせ、美肌効果の望める成分ということが研究する中で徐々にわかってきました。

セリシンは、繭に含まれる希少な天然のタンパク質で、様々な外的ストレスから蚕を守るための保護成分です。天然保湿因子(NMF)にとてもよく似ているため、肌馴染みがよく、肌にやさしいのが特徴的です。しかし、採取したままでは、肌への美容効果を最大限に引き出せないことが、研究の結果わかりました。セリシンの大きさにはバラつきがあり、活用するに至るのはなかなかに難しい。大きすぎると肌に入り難く、小さすぎると肌を刺激してしまう畏れもあるです。つまり、セリシンを活用するためには、まず分子の大きさを肌にとって適切なサイズに揃える必要があります。その特殊な技術を開発したのがセーレン社で、粒ぞろいに揃える抽出技術を世界で初めて、1999年12月に取得しています。その技術を用いて精製されたセリシンが、セーレン社のピュアセリシン™なのです。

----絹職人の方たちの美しい手に着想を得て、化粧品の開発に挑み、研究を進め、世界で初めての技術を取得し、その特殊な抽出技術に精製されたのが、ピュアセリシン™なのですね。ということは、セーレン社における化粧品部門を立ち上げたいと、研究を始められた頃から考えられていたのですか

柳瀬 そう聞いています。それまで絹織物を作る過程で捨てていた、繭に含まれる成分だったセリシン。これこそが絹職人たちの手を白く、美しくするものであることと決定づけ、研究を進めた結果、コスメの事業がスタートしたそうです。
 途中でやめることなく、やり続けられたのは、ただ、化粧品に使うことだけが目的ではないと思えたからでしょう。研究を深く深く進めていく中で、繊維や食品の分野から医療の分野にまで幅広い展開を期待できることがわかってきました。そんなピュアセリシン™のマルチな機能性もまた強い後押しとなったのだと思います。

----そのセーレン社と「dear mayuko」の関係なのですが、百貨店の高島屋とセーレンで作られた会社がDear Mayuko社だと聞いていますが

柳瀬 先にお話したように、セーレンは繊維メーカーですので、高島屋との付き合いは昔からありました。企画力や店舗の開発と運営力などを得意とする高島屋と、世界屈指の技術開発力を誇るセーレンがそれぞれのノウハウを生かし、それぞれがそれぞれに補いながら、「dear mayuko」というブランドを誕生させました。

日本の文化を享受する、日本のブランドであり続けるために

----年齢や性別、国籍を問わないブランドだと伺いました。実は、少し驚いたのです。ということは、20代くらいの若い世代にも向けられたものであるのだろうと思います。でも見た目はとてもキュートなのに、価格は、その......

柳瀬 そうですね。「dear mayuko」の商品を安くないと感じる方もいらっしゃるかも知れません。近年ではドラッグストアや通販で化粧品を購入される方が多く、価格や便利さを重視して選ぶ方が増えています。安くてもよい製品を気軽に買える時代になってきました。
私は、最初のマーケティングから関わっていますが、高島屋の店舗をメインに年齢層や価格帯などを設定するのは難しいところではありました。そうした中でまず私たちが考えたのは、デザインやクリエイティブなモノへの関心が高く、自分の感性を大切にしたいと思っている人に向けたブランドであること。そうありたい、と目指してまいりました。毎日の暮らしを大事にしながら、それでいて肩の力を抜いた、自然体であることを重んじる方々を想定して、使っていただきたいと考えています。そして、百貨店の化粧品売り場には、これまでなかったデザインでありながら、本当によいと思えるものを提供するブランドとして必要なプライシング=価格設定を行なっています。

----繊維メーカーの発信するコスメブランドであることは、「dear mayuko」のラインアップを見ても、薄っすらとではありますが、わかるような気がします。

柳瀬 商品バリエーションを多くしたそのラインアップは、スキンケアを始め、ベースメイク、ヘアケア、ボディケア、タオルや雑貨まであります。
大切にしているのは、日本の文化を感じられるブランドであること。そんな思いから、2016年11月に「dear mayuko」はデビューしました。
 ブランドを始めるにあたり、最初に決めたのは、ブランドコンセプトの"Design My Dearest Life"でした。本当によいと思えるものやワクワクすることを通じて、自分らしい生き方や暮らし方、そして五感を満たす日常を創出するライフスタイル提案型のブランドを作りたいという願いを表現しています。また、ピュアセリシン™という高機能成分を採用することで、"一生モノのキレイをつくる"ブランドを目指しています。
"一生モノのキレイ"というのは、非常に強い言葉です。しかし、ピュアセリシン™にはそれをも叶えられる力を持ったものである、と私たちは確信しています。用途も化粧品だけでなく、食べても纏ってもいい。ピュアセリシン™は成分ですから、加工を施したタオルシリーズも用意しています。これは、全身でセリシンの優しさに包まれていただける贅沢なアイテムです。ピュアセリシン™は、熱にも強い成分、その特性を生かしたバス製品はバラエティ豊かに展開しています。

----この先も、キー成分にピュアセリシン™を据え、その魅力を伝えるアプローチで展開される予定でしょうか

柳瀬 「dear mayuko」は、ピュアセリシン™との出会いをきっかけに生まれたブランドです。私たちには、これ以上の成分はないだろうという自信があります。そして、この成分にはまだまだたくさんの魅力が潜んでいると考えているのです。
化粧品だけに留まらず、タオルなどの雑貨も含めた幅広いアイテムの提案ができることも、この成分の魅力です。現時点では、まだ詳しくはお話できないのですが、みなさまにきっと喜んでいただける商品開発を予定しています。
2019年の春である今の「dear mayuko」のビューティアイテムにおけるシグニチャーと言えるのは「イノセントスキンセラム」という名のプレ美容液です。たくさんの人にピュアセリシン™成分のパワフルさを感じてもらえるアイテムであり、人気もあります。

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イノセントスキンセラム 20ml ¥7,800 dear mayuko

----先日、発売されたばかりの最新作、美白美容液もピュアセリシン™をキー成分に構成されていますね

柳瀬 最新作の「イノセントスキンホワイトセラム」は、2019年4月1日に発売しました。ピュアセリシン™に美白効果を望める成分をプラスした美容液で、できてしまったシミやニキビ跡、糖化による黄ぐすみなどを多角的にアプローチする自信作です。加えて、日焼けによるほてりや肌荒れ、ニキビを未然に防ぐ効果も期待できるよう、探求を重ねました。とろりとしたテクスチャーのこの美白美容液は、肌にすっとなじむつけ心地で、次のスキンケアステップに時間を空けず進むことができるところもポイント。オールシーズンで使えるように設計していますが、これから夏に向かう季節は、紫外線だけでなく、エアコンなどの乾燥も気になる頃でもありますから、今、ぜひ試していただきたいアイテムです。

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イノセントスキンホワイトセラム[医薬部外品]30ml ¥10,000 dear mayuko

----その新作もそうなのですが、シンプルなパッケージが目を引きます。全てのシリーズは一様に楕円をモチーフにデザインされていますね

柳瀬 パッケージのデザインは、日本デザインセンターの大黒大悟さんと佐野真弓さんにアートディレクターとして参加していただきました。
楕円="まる"は、セリシンを育む繭玉の形を表現した、「dear mayuko」のシンボルです。スキンケアしたり、ヘアケアしたりお風呂に入ったりする、日常にある幸せを"まるくつつむ"ことをイメージさせてくれます。この"まるくつつむ"とは、日本のよい伝統や文化を"和する"精神にも通じ、日本らしさをも感じさせてくれます。実は、「dear mayuko」のロゴも楕円をモチーフに形作られているんです。

フェイスケアにボディケア、バスアイテム、そして生活雑貨をラインアップする、「dear mayuko」。2019年5月現在で約80アイテムが揃い、ピュアセリシン™の力が息衝く。「今後も新作の発表を控えている」という柳瀬さん。美しさとは、健やかさがあってこそ成り立ち、それは日常の中から生まれると改めて感じさせてくれる。

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Dear Mayuko 株式会社
セールスプロモーションチーム
柳瀬真紀子●Makiko YANASE

大学卒業後、化粧品メーカー、広告代理店勤務を経て、念願の総合美容メーカーに10数年広報担当として勤務する。その経験を生かし、「dear mayuko」のブランドの立ち上げより参加。以降、マーケティングやセールスプロモーション全般を担当する。


dear mayuko(Dear Mayuko) TEL 0120-115-177
https://dearmayuko.co.jp/

健やかに生きるために何をしていますか?

随分と時間が空いてしまいました、すみません! 気がつけば、前回の投稿から一年以上もの時間が経っていました。その間の私と言えば、久方ぶりに引越しをしたりもしまして......あ、いや、それに一年ほどの時間がかかったとはもちろん言いません。しかし、そんなこともあったせいか、これまでよりも毎日の暮らしについて、自身の身を置く空間について考えるようになったと思えます。
 考えてみますと、ここ数年、ビューティ的な視点で見ましても、健やかで美しくいたいなら毎日の生活を見直すことがその一歩になるのだ、と思わされたりもしていました。そして、 今年=2017年1月にデビューした、新しいブランドもまた、そんなことを考えさせてくれたのです。
 オーガニックコスメブランド「テラクオーレ」の豊かな香りをホーム新たな形で表現したホームフレグランスルブランド「テラクオーレ ノーツ」。今回は、その新ブランドの開発に従事された澤木奈津子さんにお話を聞きます。

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----たくさんの人に愛されているオーガニックコスメ「テラクオーレ」から、その名前を付しながらもそれとは別に新しいブランドを今回作られたのには、どのようなお考えがあったのでしょう

澤木奈津子さん  「テラクオーレ ノーツ」は、「テラクオーレ」から生まれたホームフレグランスブランドです。基本的には香りに拘った雑貨アイテムをメインにラインナップしています。
 「テラクオーレ」というブランドは、エッセンシャルオイルの豊かな香りが特徴だろうと考えているため、そのフィロソフィーを生かしたかったのです。それも新しいオリジナルブランドとして雑貨を主軸に構成したもので。
 弊社イデアインターナショナルは、雑貨をメインに扱う会社です。その強みを生かした形で、フレグランスをキーにしたオリジナルのブランドを作りたいと考えました。
 そして生まれた「テラクオーレ ノーツ」は、家の中のさまざまな空間で香りを楽しんで頂きたいという願いを込めたアイテムで展開しています。

----初めて「テラクオーレ ノーツ」を見たとき、「テラクオーレ」のイメージとは違ったシンプルなパッケージに驚きました

澤木さん  この「テラクオーレ ノーツ」を作る上で大事にしたのは、ユニセックスなイメージにしたいということでした。パッケージももちろんそうですが、中身=香りもそう。パートナーと、あるいはファミリーで、など暮らしの形はさまざまです。
 化粧品というものは、現在はメンズコスメもありますが、女性に向けたものがやはり多くを占めるものだろうと思います。しかし雑貨であれば、そのジェンダー的な垣根を越えられます。
 そんな考えから、香りやパッケージは男性女性問わず使っていただけるようなものにしたかったのです。

----昨今耳にする言葉、シェアドコスメを思い出しました

澤木さん  このプロジェクトがスタートした頃、"シェアドコスメ"や"シェアドフレグランス"という言葉を頻繁に見かけました。言うなれば、シェアドワードローブ! 女性がメンズっぽい装いをするのが当たり前になってきましたし、男性は恋人や奥様が使っているコスメを使うという場合も少なくないなど、ジェンダーレス化が進んでいたという背景も「テラクオーレ ノーツ」のイデオロギーは少なからず影響を受けています。そんな時代の潮流の中で、「テラクオーレ ノーツ」は、"はじめよう、香りをシェアするライフスタイル"をブランドコンセプトに掲げて誕生しました。同じ香りをシェアする、同じ香りを身に纏うということで、見えない絆のようなものを感じていただきたい、という想いで製品作りをしています。

----ライフスタイルを改めて考えるきっかけをも作ってくれそうです。そんなブランドにとっての、現時点でのシグネチャーアイテムは何になりますか

澤木さん  「フレグランス ファブリックミスト」と「フレグランス ルームミスト」の2種のミスト アイテムがメインプロダクトと考えています。この2種には残香性の強弱に違いがあり、用途にあわせて、ファブリックミストは"ふんわり"、ルームミストは"ややしっかり"香るようにしています。
 それぞれ3種類から選んでいただけるようにした香りに、消臭と除菌の機能を持たせています。気になる臭いはしっかりと抑えながらも香りは心地よく広がるものにできたと思います。

----パッケージデザインからもブランドの思いを感じます

澤木さん  パッケージに記した5本の線は、五線譜を表現しました。これは、ブランド名「ノーツ」の基である"ノート"を五線譜で表現したものです。ノートとはもともと"音符"という意味を持つ言葉だそうで、それを香調という形で転用しています。

 このパッケージに至るまで、ロゴも多数の案がありましたし、ボトルに関しては最終的にシンプルでミニマルな形に決定しました。その選択には「ブランドとして、どのようなイメージを描きたいか」というこだわりの想いがありました。『テラクオーレ ノーツ』は、インテリアとしても空間に調和するようなデザインであるということを大切にしました。そのような印象を感じられているものに仕上がっているでしょうか?

----ムスキーは少し温かみ感じますし、フレッシュな雰囲気が欲しい時にはシトラスかしら? など3種類からその日の気分で選べるのが嬉しいです

澤木さん  開発段階では、各ノートの香りをいくつか検討していて、そして最終的に採択したのが、この3種類でした。このブランドがが「テラクオーレ」のブランド理念を踏襲していることを考えますと、メインであるダマスクローズの香りを入れたいとは思っていました。そうすると、フローラルは外せません。また、通年で使っていただけることを考えますと、爽やかなシトラスも加えたいと思いました。それから少し甘めの香りを好まれる方にはムスキーを、と考えて最終的にこの3種類になりました。
 発売前のアンケートなどでは、ムスキーに人気が集まりました。香りの嗜好は季節によっても変わりますね。日毎に秋が深まりゆくこれからの季節にはぴったりだと思います。ちなみに、夏はやはり爽やかなシトラスに人気があります。そして、フローラルは意外にも女性ではなく男性に人気があるのですよ!
 そんな3種それぞれの香りは、テラクオーレでも関わりのあるイタリア人の調香師が生み出した香りをベースにブレンドして作られています。

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----記憶と結びつきやすいものであるなど、色々な作用のある香りですが、澤木さんは香りをどのように考えておられますか

澤木さん  香りは目に見えるものではないですが、人の心や身体の調子に対して密接に働くものだと考えています。心地よく、そしてリラックスし得るもの。だからこそ、フレグランス雑貨----アロマデュフューザーやファブリックミストであるなど、香りを楽しむものには世の中にはたくさんあるのだと思います。テラクオーレ ノーツでは、手軽におためしいただけるような価格帯でありながら、ブレンドされた繊細な香りを提供できるようにしたいと思いました。立ち上る香りは時間の経過と共に変容するものであるように。

----その思いは、バスで楽しむものにまで及ぶアイテム構成からも伝わってきます

「テラクオーレ」はイタリアで作っているオーガニックコスメなのですが、「テラクオーレ ノーツ」は日本で作っています。
インバスのアイテムについては、ボディスクラブはアンズとアーモンドの2種類の植物由来スクラブを配合しています。基本的に植物由来のオイルやエキスなどを用い、できるだけ肌へのやさしさを考えて作る事を心がけています。

----今後のブランドの展開についてお聞かせください

澤木さん  寝室に入った時、あるいはリビングにいる時、それからバスルームに仄かに、しかし確かに感じる香りは緊張した心を解いてくれると思うのです。香りとは二律背反で、意識的なものでありますが、無意識的なところもあるもの。一日の中のわずかでもホッとする時間を過ごしていただけると嬉しいです。
 昨今、ちょっとしたホームパーティーもそうですし、住宅の間取りなどを見ていましても、オープンキッチンであるものも多かったりします。こういったことから想うのは、どこかに人の気配を感じていたかったり、人との繋がりを大事にしたいという意識の表れではないか、と。同じ感覚を共有し合う----インテリアが暮らしを彩るものであるように、香りもそうでありたい。いつもの空間が今よりも豊かで、特別な時をももたらすものであればいいなぁと願っています。目に見えないものだけど、だからこそいつもの空間を変える力があるように思えます。
 「テラクオーレ ノーツ」の主軸となる香りは、精油と香料を絶妙にブレンドし、それらが溶け合うことで香りの立ち始めにやわらかさを与えました。香りだけが主張するのではなく、空間になじみながら存在するのはブランドの魅力の一つです。そして、今後も大切にしながら、香りの豊かさを感じられるアイテムをこれからも提案していきたいと考えています。

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フレグラス ファブリックミスト(フローラル ノーツ、シトラス ノーツ、ムスキー ノーツ) 各300ml ¥1,800 テラクオーレ ノーツ(イデアインターナショナル)

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澤木奈津子さん●Natsuko SAWAKI
株式会社イデアインターナショナル
商品本部 商品部 オーガニックMDグループ
化粧品メーカーにて約8年、スキンケア・メイクアップ商品開発に携わり、2015年よりイデアインターナショナルにて「テラクオーレ」および「テラクオーレ ノーツ」の商品企画開発を担当、現在に至る。

問い合わせ先
テラクオーレ ノーツ / イデアインターナショナル tel: 03-5446-9530
http://terracuore.com/notes/

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『装苑』2021年5月号、3月27日発売!

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